白眉最良

教員が書く日々のあれこれ。

部活動

3年目の芽が出た日。

新人戦に行ってきまして。 記憶が新鮮なうちに思ったことを書いてみようと思います。 結論から言うと、勝てたんです。毎年一回戦負けのうちのチームが。 一日目で2勝、リーグ1位で予選を抜けます。 決勝トーナメントは一回戦で準優勝した強いところに当たっ…

部活はもう勝てなくて良いという呪い

最近部活の地域移行に伴って学校全体の部活に対する熱量は下がる一方なんですね。 これまであった部が地域移行に伴ってどんどん廃部になっている。 それに最初から「もう勝つことは目指さない」「楽しくやる」みたいなことを目標にしている、ゆるい部もちら…

バレーボールのレシーブが一気に上達するたった一つのポイント

今回は、私がずっと関わってきたバレーボールについて書いてみたいと思います。 私自身、選手としても指導者としても20年以上バレーボールに携わってきました。特にレシーブに関しては、身長がなかった分、こだわりを持って取り組んできた部分です。 そこで…

練習試合後の“即ミーティング”がチームを変える3つの理由

私は練習試合が終わった後、必ず生徒同士にミーティングを持たせるようにしています。 次の日でも、その日のうちでもいいのですが、とにかく早い段階で話し合うことを重視しています。 その理由がいくつかあるので整理してみたいと思います。 ① 限られた時間…

練習試合は「下手でもやるべき」だと思う理由

大会が近づいてくるこの時期。 正直、うちのような進学校は「勝てない」と分かっている相手が多いです。だからこそ、部活動によってはあえて練習試合を組まない先生もいます。 理由は色々あります。 ・大差で負けてしまうと子どもがやる気を失うのではないか…

部活動地域移行の現状について現場から語ります。

さて今回は最近話題の部活動の地域移行について、私自身が感じていることをまとめてみます。 時間的なゆとり 見えてきた課題 コーチの都合が合わない 費用負担 最後に 時間的なゆとり まず大前提として私は部活が移行しつつあることで楽になりました。とても…

最後の大会に行ってきた。

今年もこのシーズンがやってきました。 学校スポーツにおける最後の大会の時期ですね。 今年私が見てるのは中1の頃から見ている子たち。 進学校なのでスポーツ経験がほとんどない子達です。 それでもなんとか一勝させてやりたいという思いで二年間やってきま…

SNSはスポーツやトレーニングを無駄にしてしまうかも知れないよっていう研究の話。

さて、SNSの使用がバレーのアタックの決定率を下げちゃうかもしれないみたいな研究が出てたのでご紹介します。 この研究では、トレーニング直前のスマートフォンでのソーシャルメディア使用が、若いバレーボール選手の攻撃効率(AE)と反復垂直跳躍能力(RVJ…

中学バレー|1年生から育てる戦略とは?“エース育成”と“多様な攻撃”で勝つチーム作り

今年も新年度が始まり、1年生が数名バレーボール部に入部してくれました。これで来年度もなんとかチームとして活動を続けられそうです。 この時期、多くの学校では3年生の大会が目前なので、一年生は後回しになります。しかし、私はこの時間こそが、来年度の…

初心者への指導で心掛けるべきこととは何だろうか?

今回は、昔の教え子から「バレー部の顧問になったんですけど、初心者の子たちにどうやって練習を教えたらいいですか?」という質問をもらったので、自分なりの答えを書きながら、頭の中を整理してみようと思います。 1. まず“型”を教える 2. 型を身につけさ…

スポーツ指導における「型」と「個性」—型にはめるのか、自由にやらせるのか。

今日は、スポーツ指導の現場で「子供たちに既定の型を押し付けるべきか、それとも個性を引き出して自分のやり方を見つけさせるべきか」というテーマについて、私が最近考えていることをお話しします。 日本と海外のコーチングの違い 海外のスポーツ選手を見…

スポーツは成績にどのような影響を与えているのか?ー部活の意義について考える」

今回は、スポーツなどの部活動が成績にどのような影響を与えるのかについてお話ししたいと思います。 科学的には、子育ての中で運動やスポーツに取り組むことで、減るのはスマートフォンや画面を見る時間であり、その結果スポーツに打ち込んだとしても学習時…

部活動の地域移行と教育格差の懸念

教育格差の拡大 教育バウチャーの活用 まとめ 近年、部活動の地域移行が進んでいます。私が勤務する地域でも、休日の部活動は地域クラブとして外部指導者に委託される形が広がっています。 現在、こうした地域クラブの参加費用は年間約2,500円と非常に低額で…

コスパとタイパを追いかけることが人から幸福を遠ざける。

先日、バレーボールの大会がありました。この大会を通して感じたことを振り返ってみたいと思います。 新人戦からの成長とチームの強み 厳しいリーグ戦の中で 「ヘラヘラ大作戦」の効果 部活動と家庭環境の関係 勝つための合理性と、負けて学ぶこと 「負けて…

試合で緊張しやすい子どもに!メンタルを強くする5つの指導法」

私は現在、進学校でスポーツの顧問を務めています。指導をしていると、子どもたちの「メンタルの弱さ」が試合結果に大きく影響していると感じることが多々あります。 たとえば、本来なら25対10で勝てるはずの相手に対しても、少し相手のサーブが良くなると急…

部活の地域移行はどのような課題をはらんでいるのか?っていう話。

「顧問は休日も練習! 無給! トラブル対応もヨロシク!」 そんな“ブラック部活動”がいよいよ終わりを迎えようとしています。神戸市ではついに『部活動の終了』を宣言。これは時代の転換点と言えるでしょう。ただ、その変化の中で、思わぬ問題も次々と噴出し…

これは本当に変換が必要な話なのか?っていう話。

近隣の中学校でバレーボール教室があったのである。 何でも元全日本の選手が来るそうで、教室の開催のために生徒を集めて欲しいという要請だった。 この手のバレー教室というのはどうしても選手の運動量が落ちるので、当初私はあまり気乗りしなかったのだが…

機嫌のいいチームを作るにはどうしたら良いのか。

どうしたら良いチームを作れるのかっていうのは私にとってずっと興味のあるジャンルなんですよ。 クラスにしても学年にしても部活にしても言い換えれば全部チームですからね。 野球の監督さんの本を読むのが好きなので、今回はこちらの本を読んでみました。 …

教育の力。

ここ最近はもう新人戦のことで頭がいっぱいで他の事が何も手がつかない状態だったんですよね。 全員素人でかつ運動能力が高くないうちの子達をどう勝たせるか考えてたらもう楽しくて楽しくて。 フォーメーション考えたり、トレーニング変えたりしたらどんど…

今年の作戦。

テストも終わって次は新人戦が近づいているんですけど。 しかしながら私が今見てる子達っていうのは学業優先で生きてきた子が多いので、いかんせん運動が苦手な子が多いわけです。 私はバレーボールを見ていますが、これまで公式戦での勝利は一度もありませ…

バレー界の藤浪

バカリズム主演のイップスというドラマがやっている訳なのだが、私も今まさにイップス気味なので書いておきたい。 ドラマでは小説家が小説を書けない状態がイップスとして描かれているわけなのだが、私の場合はバレーボールのボールが出せないでいる。 きっ…

中学バレーと高校バレーの違い

今年の私の新しい取り組みとして、高校バレーの大会を引率してきたんですよ。 というのも私は中学の教員なんですけど、中高一貫校なので日頃から高校生の練習も見ていて。 「ベンチ入り出来ますよ」 なんて高校の先生に言われたんで喜んで尻尾振って大会につ…

日本の教育の問題。

あなたの言葉を 作者:辻村 深月 毎日新聞出版 Amazon 最近この本読んでたんですけど。 (毎日新聞に辻村さんが連載していたコラムが一冊の本になったものです。子ども向けでとても読みやすくて、かつ心に染み渡るような表現がとても素敵です。子どもにこそ読…

自分との比較を大切にしよう。

2年ほど自分とは全く縁がなかった水泳という競技に関わっていて思った事があるんですけど。 水泳は記録がタイムとしてはっきり出るので、過去の自分との比較で評価できる、評価しやすい競技だと思ったんですよね。 公式大会では自分のタイムがその瞬間にネッ…

スパイク&サーブの難易度一覧表

考えてたら楽しくなってきたのでスパイク&サーブについても作っておきます。 【スパイク編】 初級 ・レフトからのオープントスのクロスうち(★) →距離が長いため入りやすい。 ・セミパスからのセンター打ち(★) →セッターとの距離が短く、トスがやや低いの…

トスの難易度一覧表

ディグの流れでトスについても考えて見たくなったので一応書いてみます。 初級 3mの距離でのトス(オーバー・アンダー×左右)(★) 6mの距離でのトス(オーバー・アンダー×左右)(★★) ライト方向へのバックトス(★★) 中級 ジャンプトス(前・後)(★★…

ディグの難易度一覧表

これ完全に私的なメモでして。誰も興味ないと思うんですけど。 レシーブの中でもスパイクレシーブのことをディグっていうんですけど。(ちなみにサーブカットはレセプションです) 一口にディグっていっても色々な種類ありましてね。ディグって200種類あ…

考えなおせ。

最近、久しぶりに部活の大会に参加してきたので、その感想を書いてみたいと思います。 一年ぶりにバレーボールという競技に戻ることができ、子供たちに指導をして大会に出場しました。 結論から言うと、完敗でした。 試合結果は25対4や25対9など、散々なもの…

不適切が許されない世の中で。

(写真は不適切な関係のインコ) 最近見てるドラマに『不適切にもほどがある』があるのである。 38年前を行ったり来たりしながら、現代との違いを取り扱っていくのだが、見ていて私は特に学校のシーンに懐かしさを感じるのである。 ドラマで描かれているシー…

部則にガイドラインを。

生徒指導提要の改訂に伴い校則の運用・見直しが示され、全国の学校で校則について生徒を参加させた話し合いがもたれている。 その結果として多くの学校で改善が図られており、このような取り組みもあってブラック校則は確実に減りつつある。 しかしながら、…