教員として経験積んで行くと、経験値が増える分、子供の成果を否定しがちになってしまうという側面があるなって思うんですね。
というのも、これまで色んな子どもや教育実践を見てきている訳ですから。
「今年はこれぐらいか…」
「こんなもんか…」
って思ってしまう時がある訳です。
例えば今はコロナ禍でほとんどスポーツの練習ができない状況なんですけど。
私が教えているチームについて言えば、技能だけでみると過去のチームの中で一番弱いかもしれません。何たって半年以上練習試合もろくにやれてませんから。
だからふとした瞬間に、否定的になってしまいそうになるんです。
でも、そこはグッと飲み込まないといけないなと。
この状況は、けして子ども達が悪いわけではないですからね。
子ども達は一生懸命に今の大会があるかどうかも分からない環境の中で努力を続けてきた訳ですし、技能を高めるだけのために練習してきた訳でもありません。
子ども達の頑張る姿はそれだけで価値があるわけです。
そうは分かってるですけど、でも私も人間なんですよね。
ふとした瞬間にいつもの目で見てしまって、「なんかイマイチだなぁ…」って思ってしまう瞬間があって。それを出さないように気をつけないといけないなと思っている訳です。
またクラスにしてもそうで。
最近行事に向けて子ども達が準備しているのを見ると、
「何でここでこう動けないんだろ…?」
「段取り悪いなぁ…」
と物凄くモヤモヤしている自分がいる事に気づいたんですね。
もちろん、生徒の経験が少ないのもありますが、これはコロナで去年の経験が抜け落ちてることも影響しているのかもしれません。
どう先輩達が動いていたか。
どうしたら全体が盛り上がったか、
縮小の流れの中で、そういう心が震えるような体験をしてきてない事が、熱量の上がりきらなさに繋がっているのかなと思うわけです。
何にせよ、私達はそんな子ども達の土台を理解した上で見とり、評価していく事が大事なんじゃないかなって思うのです。
ある有名なバレーコーチの言葉に
「コーチとして一番大切なのは、またコートに立ちたいと思わせてあげる事」
っていう言葉がありまして。
やっぱりどんな結果になろうとも、これからの人生を前向きに生きていけるような言葉を子ども達にはかけないといけないなと思っています。
部の子供達の引退試合まであと1ヶ月を切りました。
開催できるかは分かりませんけど、最後はそんな言葉をかけてあげたいなと思っております。
読んでいただき、ありがとうございました!