教職者K

教育について考えるブログ。

応用からやれ。

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この前の試合で3年生が引退して、新チームになってるんですけど。

 

私もだんだんと経験を積んで来ているので,教え方の効率が良くなって年々初心者の上達スピードが上がってるのを感じるんですよね。

 

同じぐらいの運動能力の子でも,「教師なり立ての頃の私」と「今の私」では子ども達の伸びが全然違って早いというか。

 

私の体力は退化する一方ですし,昔みたいに一緒にプレーは出来ないんですけど,それでも今の方が子ども達が上達するのが早いわけです。

 

それじゃあ,どこに違いがあるのかというと,

 

「応用からやってる」

 

って事なんじゃないかと思うんですね。

 

例えばバレーだと昔の私もそうなんですが,初心者の基本はパスでそのパス練習の先に試合があるイメージだったんですよ。

 

でも今はもう,ほとんどパスとかやらないでずっと試合形式の練習なんですね。

 

(こちらがボールを入れて一本で返す。二本で返すと条件をつけてひたすら試合形式の練習をやっています)

 

その「基礎→応用」でなく「応用→基礎」っていう流れがいい循環になっているんじゃないかと思うのでそのことについて書いてみたいと思います。

応用からやると楽しい

まずこれなんですけど,やっぱり基礎練習って地味で面白くないんですよ。

 

子ども達は伸びたいし,どんどんうまくなりたいと思って意欲的にコートに来るのに,ひたすらやる基礎練習の反復がその子ども達のモチベーションを奪っているところあると思うんですね。

 

そうなったらもう練習が苦痛ですし,家でなんて何もしたくないじゃないですか。

 

でもそれが試合形式で楽しかったら,子ども達は必至でボール追いますし,家でも何が足りないか考えて動画検索して見たりしますよね。

 

そうやって楽しくやることが何よりの上達の近道だと思うわけです。

応用をやるから基礎の必要性が分かる

私は何も「基礎は要らない」と言いたいわけではありません。

 

むしろ基礎はめちゃくちゃ大事で何度も何度も反復してやるべきだと思います。ただそれを最初からやらなければいけないというのはすでに経験している大人側の理屈であって,子ども達には理解できないわけです。

 

むしろ試合でたくさん失敗してからの方が,「自分はパスが上手くない」「もっとパスを頑張らないと」と納得して基礎練習が出来ますから,その順番はやっぱり「応用→基礎」だと思うのです。

失敗しないようにデザインされたものは面白くない

大人って子どものためだと思って,授業でも子ども達が失敗しないように基礎から教えて応用にっていう流れを作りたがるんですけど,子どもにとって失敗しないものって面白いくないんですよね。

 

自分の子どもを観察してても思うんですが,子どもって失敗するかしないかハラハラするものが大好きなんですね。(縁石を踏み外さずに歩けるかみたいなやつとか)

 

そういう子どもが元々もっているチャレンジする気持ちみたいなものを大人が親切心から奪ってる瞬間が結構あると思うのです。

いくら勉強しても泳げるようにはならない

これは私が本当に好きな言葉なんですけど,「勉強してても泳げるようにはならない」んですよ。まずはプールに飛び込まないと。

 

中国語の勉強をしようと思ったら,

 

「中国語の単語を覚えよう(基礎)」

 

よりも

 

「中国語で劇をやろう(応用)」

 

の方がはるかに子ども達はのりますし,実際中国語を覚えるんですよね。

 

(現実にうちの弟とかいまだに小学校の頃やった中国語の劇のセリフ覚えてますからね。)

 

そんな風に子どもに教育をする際には応用から入ることが凄く大事なんじゃないかと思うので書いておきます。

 

なのでまだ初心者でサーブも入らないチームなんですけど,出来るなら練習試合とかやらせたいですね。自分達に何が足らないか一発で分かりますから。

 

そんな風に順序をちょっと変えるだけで子ども達って劇的に伸びるんじゃないかなって思う今日この頃です。

 

皆様の参考になれば幸いです。

 

本日も読んでいただき,ありがとうございました!