教職者K

30代教員の日々の徒然。

不適切指導の境界線

 

最近バスケットの監督のトム・ホーバスの本を読んだんですよ。

 

この人の指導力は今回の五輪決めたことでももはや明らかですよね。

 

しかもそれだけじゃなくて、言葉が厳しいところがありながらも誰もこの人のことをパワハラとか言わないんですよね。

 

私も指導者の1人としてその辺のことを勉強したくて読んでみた訳です。

 

読んでいて分かりましたけど、トムホーバスが言葉が厳しくてもパワハラとか言われないのは、

 

 

相手へのリスペクト

 

があるからですね。

 

読んでいてこれに尽きると思いました。

 

いくらでも通訳つけて英語で喋ることができるのに、あえて相手の言語で自分で話す。相手に一番伝わる表現を考える。

 

そして必ず敬語で伝える。

 

厳しいことを言う時もその敬語は変えない。

 

厳しいことを言ったら必ずフォローをする。

 

共通してるのは全て相手への敬意なんですよね。だから許されるんだなと。

 

一方で不適切なことする指導者って、決定的に他者へのリスペクトが足りないんですよね。

 

自分をよく見せたいけど、他者はリスペクトしないタイプの人間が体罰とかパワハラするんですよ。

 

 

だから改めて対象者を敬う心を持っているのかっていうのが、指導者として最も大事なものだと感じましたね。

 

 

あとトムホーバス氏は

 

ヘッドダウンしない(顔を下げない)

 

ってことを繰り返し選手につたえてるんですよ。

 

私思ったんですけど、一番やっちゃいけない指導って

 

自分のことを信じられなくしてしまうような指導

 

だと思うんですよね。

 

例えば体罰なんかを受ければ「自分には価値がないんだな」「叩かれても受け入れないといけないんだな」ってことを教えてしまいますよね。

 

こんなふうに相手の言葉で自分が信じられなくなった時、その指導は不適切なものになるんですよ。

 

一方で弱気になったりサボりたくなったり。そういう自分で自分を信じられなくなりそうな時にかける叱咤はパワハラにはならないんじゃないかと個人的には思いました。

 

指導者として色々考えさせられる一冊でした。

 

興味のある方はぜひどうぞ。

 

読んでいただき、ありがとうございました!