うちの学校では生徒会で好きに企画して使っていい時間というものがありまして。
昨年からは私が担当なので「リアル脱出ゲーム」を生徒会の子達と一緒になって企画してやってるんですね。
今回はその作る過程について説明したいと思います。
まず全体の流れなんですが,
①体育館で導入の映像
↓
②解けた子から次のステージとなる教室へ
↓
③頃合いをみて各ステージ担当の生徒がヒントを出す
↓
④ゴールorできなかった子も時間切れで終了
↓
⑤最後は体育館に戻ってエンディングの劇で締めくくり。
という流れにしました。
ちなみにクイズについては私の方で考えています。
本当は生徒を動かして考えるのがいいんでしょうけど、いかんせん難易度の設定が難しいところや時間がかかることもあるので,そこはこちらが主導でやってしまっています。
ちなみに問題については自分自身がリアル脱出ゲームに参加した時にやったものを写真に撮っておいてそれをアレンジして使いました。
あとプラスして本を買って全部解いて研究したりしました。
以下参考文献です。
人狼村からの脱出 狼を見つけないと、殺される (脱出ゲームブック)
- 作者: SCRAP
- 出版社/メーカー: 立東舎
- 発売日: 2012/05/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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十人の憂鬱な容疑者 素敵なパーティ、死体がふたつ (脱出ゲームブック)
- 作者: SCRAP
- 出版社/メーカー: 立東舎
- 発売日: 2013/09/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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(特に「人狼村からの脱出」はもう素晴らしい完成度なので,好きな方居ましたら是非どうぞ)
そしてこれらを色々と見ていて、面白くするポイントがあるなぁと思ったのでご紹介します。
リアル脱出ゲームを面白くするポイント。
それは,
ヒントにならないと思っていたものがヒントになる
です。
例えば導入の動画でのやり取りがすでに謎解きのヒントになっていたり。
1stステージで使った小道具が2ndステージの問題を解く上で必要になったり。
そんなつながりがあるとクイズが解けた時に「おお!すげー!」って感じになりやすいのだと発見しました。
なので私は1stステージと2ndステージのプリントに意味不明の文字を書いておいて,重ねると文字が浮かび上がってくるみたいな仕掛けをいれて作りました。
(↑発見できた子達めちゃくちゃ盛り上がります)
さらに学校でやる上では,他にも抑えるべきポイントがあるように思います。
それが,
動線は一筆書きにすること
です。
というのも,完全に自由に生徒を校舎に放してしまうと
「やらない子」
だったり
「逃げる子(まさにリアル脱出)」
が出てくる可能性があって掌握がしきれないんですね。
なので進むルートを限定することによって生徒の動きを掌握しやすいように作っています。
なので校舎の中に事前に行ってほしくない方向はすべてスズランテープで塞ぎます。
生徒掌握のための手段なのですが,プレイする側からすると,これがまた面白いようなのです。
なぜなら生徒たちはスズランテープを見ながら次のステージがどこなのか自分たちで推測していくからです。
「こっちの廊下にはテープがあって行けない、こっちにもテープがある。じゃあ階段か!行ってみよ!うわっ問題あった!」
と誘導なしでも次のステージに自分たちで進んでいけるわけですね。
これは先日もブログに書いた
「仮説→思考→歓喜」
が出来るようにゲーム的に仕組んだわけです。
(その記事はこちらから↓)
なので子ども達は大喜びで走り回りながら全力でやっていました。ほとんどやらない子もいなかったですね。
協力するし,頭も使うしなので本当におススメです。(多分ですが学力とも相関関係があるんじゃないかと思います)
ちなみに今年はさらに防災教育と絡めようと思い,
こちらのキットを買って参考にしながら作りました。
こちらの本は正直なところ問題の難易度とかはイマイチでしたが,それでも答えが防災グッズになっていたりすることもあり,防災を意識した統一感のあるものができたと思います。
生徒たちが通過していく廊下の一部には頭上の低い位置にテープを張り巡らせて
「けむり発生中!」
「身をかがめて進め!」
なんというゾーンを作ってみたりして,避難訓練の疑似体験ができるようにも工夫しました。
ということでこちらのリアル脱出ゲームとても面白く,生徒も喜ぶのでおススメです。
ちなみに私はこういうこと大好きなのでやりたくてやってるんですけど、そうじゃない人たちには準備が面倒でかなり辛いと思います。
なのでこんなこともつぶやきました。
去年から全校で校舎全部使ってリアル脱出ゲームしてんですけど,
— 大仏先生@ほぼ毎日ブログを書く教師。 (@sunostrism) 2019年8月26日
頭使うし、
協力するし、
でおススメです。
ただ準備がかなり面倒なので、
「これはコピーして理科室に」
「これを印刷して生徒に」
みたいなキットがあればなぁと思います。
どこかの出版社さん出してくれたらなぁ。
ようは「リアル脱出ゲームで楽しみたい人」向けの本じゃなくて,「リアル脱出ゲームで楽しませたい人」向けの本がないかなぁと。
— 大仏先生@ほぼ毎日ブログを書く教師。 (@sunostrism) 2019年8月26日
学校,病院,コンパ,ホームパーティー,結婚式…案外求めてる人いるんじゃないかなと。
私がこれ求めてます。
どこかの出版社さん是非お願いいたします。
追伸
私クリスマスの朝に,枕元に手紙が置いてあって。
「次はトイレに迎え!」
とかって指示があって進んでいったらまたクイズがあって。最終的には行き着いた先にプレゼントがあったってのが一番クリスマスで楽しかった思い出なんですよ。もらったものよりその経験が一番自分の思い出に残っているというか。
なのでいつか自分の子どもが大きくなったら絶対にやってあげたいと思っていることの1つですね。そういうのがこういうのに繋がってんじゃないかと思っております。
本日も読んでくださりありがとうございました!