ではラストです。最後までお付き合いください。
(わからない方はこちらから↓)
最後にゲームには「物語のデザイン」というものがあるようです。
これはつまり ,ゲーム全体の物語性のことです。
その中でプレイヤーを翻弄したり,
成長させたり,
プレイヤーの意思を問う場面を設けることによって巧みに人を物語の中に引き込み,ゲームにハマらせているというのです。
これらの中で私が特に面白いと思ったのが,近年評価された2本のゲームのエンディングについてです。
最近評価された某ゲームについては,そのエンディングが2本とも,
「スタートに戻る」
というまさかの演出だったようなのです。
つまり,自分の生まれた村でスタートし,
散々レベル上げやらを苦労して旅をして,
最終的に行き着くのが
まさかのスタート地点
という演出な訳です。
これが物語を生み出し,プレイヤーの心を強烈に惹きつけている要素になっているのだとか。
ん?なんで?って思いますよね。
なぜなら,
最初に見た村の風景と,散々ゲームをしてクリアしてから改めてみる村の風景では、違いがあることをプレイヤーが感じ取るからです。
そこにプレイヤー自身の成長を感じられて,喜びに繋がるのだとか。
私はこれを読んだ時、
「そういうことだったのか!」
とはっとさせられました。
というのもこの話から名作スラムダンクを思い出したのです。
あの作品では主人公のはじめての練習試合で強豪綾南というチームにあたり,いいところまで追い詰めます。
しかし,あと一歩で勝利…というところまで来て,最後の最後で相手のエース仙道のカウンターをくらって,チームは負けてしまうわけです。
これが主人公のチームのスタート地点です。
そこから,練習を繰り返し,チームは強くなっていきます。
そしてとうとう全国大会を狙える位置まで来る。
そしてこの全国をかけた絶対に負けられない試合で,
またしても綾南に当たるのです。
いわばこれはスタート地点に戻るような話なわけです。
そしてこの試合は最後の最後までもつれこみ,
試合を決める得点をメガネ君というサブキャラが得点するという展開で読者を翻弄します。
そしてこの直後,
「仙道のカウンターに気をつけろ!」
と最初の練習試合の反省を生かした声がけをして勝利するわけです。
読者達はその姿を見て,
「成長したなぁ〜」
と思わされるわけですね。
つまり,スラムダンクもまた、あえてスタート地点と比較することで読者が成長を感じられるような仕掛けになっているわけです。
なのでこうやって,成長を実感できる場面を教育活動にも入れ込むことが大切なんじゃないかと私は思うわけです。
そこで最近は練習試合の相手を申し込む際には,
「強いチームかどうか」
「自分たちのレベルにあっているかどうか」
も考慮するのですが,
「物語があるチームかどうか」
というのをゲームを組む一つの基準にしているわけです。
例えば
惜しいところで負けたチームだったり。
逆にギリギリで勝ったことがあるチームだったり。
子ども達が意識しているチームだったり。
そうやって物語のあるチームと試合をして成長を実感できることが,より面白さにつながっていくと思うのです。
また勉強についても最初の段階で,
例えば
「アメリカについて知っていることを書いてごらん」
とやってみたとする。
ほとんど知識がありませんから、最初はうまくかけません。
こんなもんかもしれません。
そして数時間授業をしてからもう一度書かせてみる。
そうしたら,
こうなっているかもしれません。
こうなったら,
「俺成長してんのかも…」
と思えるんじゃないかと思ってたまにやったりもしています。
他にもいろんな形があるかと思いますが,勉強にもそんな成長を感じられるような仕掛けがあるといいんじゃないかと思っています。
ということで長々と書いてきましたが,これまで述べてきたようにゲームには子ども達を惹きつける要素が巧みに配列されています。
本を読んで思ったのは,ここから教育にも生きる部分はきっとあるんじゃないかということです。
私なりに書いてみましたが,これらが皆様の参考になれば幸いです。
本日も読んでくださり,ありがとうございました。
追伸
困りましたよ…最近このことばっかり考えていたので明日から書くことがありません…。更新途切れたらすいません。気長にまってやってください笑