教職者K

教育について考えるブログ。

役員をやって初めてわかった部活動問題の難しさについて。

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私は去年から、県の部活動バレーボール競技の役員になってしまっているのである。

 

正直なところやりたくない。

 

そもそもバレーという競技は好きなのだが,運営とかそういう面倒なことが大嫌いなのである。

 

正直仕事が増えるだけであり,とにかくやりたくないのだが,なり手がいない。

 

みんな競技経験が無かったりする中で顧問を務めているわけである。

 

よって私が引き受けない場合は私以外の誰かがもっと大変な思いをすることになるわけである。(←ババ抜きみたいなもの)

 

なので本当にやりたくないのだが,去年からこの役員を引き受け,地方予選の運営やら,審判の手配などをすべて行なっているわけである。

 

 

そして,そういう立場になってみて初めて見える色々な問題があるのであるーーーーーーーーー。

 

私のいる県では部活動で参加できる公式の大会として

 

新人戦(地方予選、県大会まで)

冬の大会(地方予選、県大会まで)

中総体(地方予選、県大会、地方大会、全国大会)

 

というのがある。

 

ちなみに私はこの地方予選の責任者になっているわけである。

 

しかしここで問題が発生する。

 

このうち,中体連が主催で行なっているのは実は、

 

 

新人戦の地方予選と、

 

中総体(全部)

 

のみ。

 

なのである。つまり,新人戦の県大会や冬の大会については中体連の主催ではないのである。

 

「それの何が問題なの?」

 

と思われる方もいるだろう。

 

これのどこが問題かというと,

 

それ以外の大会については中体連が関与しない

 

ということ。

 

つまり,

 

「バレーボール協会や先生達がやりたくてやっている」

 

という大会になってしまうのである。そのため先生達の保証がほとんどないのだ。

 

 

当日チームを引率する先生達は部活扱いになるので2700円程が支給されたりするわけなのだが,

 

 

役員として参加する先生はボランティア

 

 

としての参加になるのである。

 

ちなみに私は大会の責任者なので自分のチームが勝とうが負けようがその場に居なければならない。もちろん完全ボランティアである。

 

チームを連れてきていない場合部活扱いにもならないので丸一日役員として働いて報酬はゼロである。

 

また会場を近隣の学校の先生に頼んで貸してもらったりするのだが,この先生ももちろんボランティア。

 

丸一日会場に張り付いてもらい、それでいて無給になってしまうのである。

 

 

 

 

地方予選とはいっても40チーム近くがエントリーする大規模な大会なので事前に抽選や,打ち合わせを行うのだが,こういった会議も中体連の大会でないので,

 

 

 

出張の扱いにならない

 

 

のである。

 

なので,勤務時間外の18‘30ぐらいにボランティアで集まってもらい,会議をしているのである。

 

 

私としてはこのようなこれまでの状況をなんとかしたく,

 

「夜中の会議はやめてスカイプでやりませんか?」

「大会参加費ってLINE Payとかで集金しちゃダメっすか?」

 

と提案しているのだが,

 

「絶対やり方わからない人多いよ…」

「細かい部分まで打ち合わせできないし,抽選の公正さに欠ける」

 

との反対を受けてうまくいかずにいる。

 

「んじゃあそんな大会やめたらいいじゃん」

 

と思う方もいらっしゃると思うのだが,

 

生徒達にとってはそれが大きな目標の一つになっているのである。

 

また高校によっては県大会に進んだことが高校入試の成績にも反映されるため,生徒からしたらチャンスは多ければ多いほど良いわけである。

 

なので,これら中体連主催ではない大会は,

 

選手達のモチベーションや技術力の向上には大いに役立っている

 

わけなのだが,

 

問題としては,

 

それが教師達の無賃労働によって支えられている

 

というところに問題があるのである。

 

私としてはこのような状況をなんとかしたく,今年はせめて試合数を減らし,そういったボランティアになってしまう先生方の時間的な負担を少なくして早く帰れるようにしようと思ったのだが,

 

「試合数が少なくなると選手の技術力が伸びなくなる」

「選手の可能性が奪われてしまう」

 

などの反対意見がかなりでてくるのである。

 

結局これまで二日間開催でやっていた予選を出場チームを絞り込んでなんとか1日開催にする方向で納得していただき,

 

今年はほんの少しだが先生方の負担を減らせたのではないかと思っているのである。

 

 

 

ちなみにこの役員を引き受けてしまったことについて妻はブチギレ。

 

「なんでお金にもならないのにそんなことやるのか」

 

「なんで部活じゃないのに休日いないわけ?」

 

「そもそも部活で土日いないのもおかしいし」

 

「だれか他の人にやってもらってよ」

 

「来年引き受けたら本当に許さない」

 

 

 

と言われて臨んだ今年の会議だったのだが,

 

 

いざ役員の選出になると,だれも手を挙げず…。

 

「今年もお願いしたい」

「なんとかお願い」

 

みたいなことを言われるわけである。私としては必死に抵抗する。

 

「いや、無理っす。マジで嫁がキレてます」

「去年やったんだし,回しましょうよ…」

 

 

と必死に言ったのだが,結局話が進まなくなってしまい……

 

 

最終的に引き受けて今年も私がやっているという状況なのである…。

 

しかし,プラスに捉えるとしたら自分がこういう立場にあることで大会や部活のあり方を現代にあったものに改善できるということだろう。

 

誰かが部活を変えてくれるのを待っているなんて時間の無駄だと思っている。

 

 

 

私は私に出来ることをやるのみである。

 

 

 

追伸

いよいよ今年のシーズンが始まるんですけどね。しかし、運営やりたくないですよね。

 

ちなみに奥さんには今年も役員になってしまったことまだ言えてません。長時間労働よりもそっちの方が恐怖です。誰か助けてください。笑