教職者K

教育について考えるブログ。

なぜ歴代総理大臣を5人も言えない子が、ポケモンの名前は100匹以上すらすら言えるのか?⑥

どうも大仏です。

 

大仏先生@ほぼ毎日ブログを書く教師。 (@sunostrism) on Twitter

 

今回はですね,まだ扱えなかった残りの2つのタブーについて書いていきたいと思います。

 

こちらから順にお読みください↓

 

 

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・射幸心と偶然

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人間ていうのはやはり射幸心(幸運を得たい)と思う感情に弱いみたいなんですね。自分は幸運の持ち主で居たいと思っているというか。

 

その点ゲームはそこをすごくうまくついてきていて。

 

先に紹介したポケモンのスロットなんてまさにそういうものの典型だと言えると思うんです。

 

さらには,ドラクエにもカジノがあったり。

 

もっと言うなれば,

 

かいしんのいちげき

 

でたくみに射幸心を刺激してきますよね。

 

何気なくやってきましたが,実はこれも子ども達を夢中にさせるための一つのしかけであると言えるわけです。

 

なので私もそんな効果を狙ってよく授業にそんな射幸心や偶然を刺激するような場面を取り入れています。

 

 

例えばまるバツクイズ

 

 

単純ですが,こういうのって子供たち好きなんですよね。ほぼ運ですし,学力関係なく参加できるので,ちょくちょく挟み込んでいます。

 

平城京の市場では人が売り買いされていた。マルかバツか?」

 

なんてやるとそれだけで当たった子ども達は喜ぶわけです。(正解はバツ

 

 

他にも1週間後の株価を予想させて,10万円分買ったと想定して,どこが一番増やせるかゲームしてみたり。(めちゃくちゃ真剣に株価眺めますよ)

 

 

そういう運の要素が強いものというのはやはり授業の場面でも効果を発揮するように思うのです。

 

・プライベート

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ゲームではプレイヤーそのもののプライベートが出るような仕組みがされています。

 

一番わかりやすいのが名前

 

ゲームをした時,たいがい主人公に名前をつけるわけですが,これもプレイヤーのプライベートが出るわけです。

 

ちなみに私の友人は,ポケモンの主人公に「あつし」と自分の本名を入れており,みんなから「自分の名前つけんのだせえ!」と突っ込まれていました。でも今思うと,この「恥ずかしい感」がゲームに熱中させる要因にもなっているわけです。

 

(ちなみに私は面倒くさがりなのでよく「ああああああああああ」にしてました。ある意味で人となりがよく現れています)

 

これは思い出してみると他にも色んな場面であったように思います。

 

ちなみに私は

 

 

モンスターファーム

 

っていうゲームが大好きだったんですよ。

 

これはゲームの途中でプレステに音楽CDを入れるとモンスターが生まれるっていう仕組みで。

 

レアモンスターを探して家中のCDを全部つっこんだわけです。

 

でもこれも思えば,「これまでの自分の聞いてきた曲」っていう極めてプライベートなことが思いっきりゲームに反映されるわけですよ。

 

 

「うわっこのCDからあのモンスターでた!」

 

なんてのが当時めちゃくちゃ面白かったんですよね。

 

なので勉強の上でもそんなプライベートが出るような場面を設定したらいいのではないかと思うわけです。

 

一番やりやすいのは

 

自己決定させる

 

場面を作ることなんじゃないかと私は思うのです。

 

なぜなら自己決定には、必ず生徒自身の過去(プライベート)が影響を与えるからです。

 

 

最近は沖縄戦をテーマに取り扱い,

 

 

「みんなが隠れてる防空壕に、アメリカ軍が迫ってきた。武器を捨てて投降しろといっている。みんなは小さな子どもを抱えているとしよう。出て行く?出て行かない?」

 

 

なんて発問をしました。

 

みんなめちゃくちゃ悩むんですよ。

 

「うわー、どうしよ」

「子どもだけは絶対に助けたい」

「でもこのまま中にいても…」

 

そんな感じのことを生徒たちは言うわけです。

 

子ども達は真剣に考えていますが,残念ながらこれをいくら考えたところで高校入試には出ません。

 

だから,人によっては「そんなことやっても無駄」と言う人もいるかもしれません。

 

でもこのことを考えている時,生徒たちの表情が真剣になり,全員が参加しているのは事実なのです。

 

私は受験どうこうでなく,学力関係なく、生徒たち全員がそうやって真剣に考える場を作りたいのですね。

 

そして、そうやって絞り出した答えに対しては,他の生徒から

 

「うわ、俺も同じ意見!」

「よかったー,同じ考えの人いたわ…!」

 

なんて声が漏れ聞こえてきます。なのでこれが「承認のモチーフ」にも繋がるのではないかと思うのです。

 

なのでこれからも,そんなプライベートが出るような場の設定というのは意識したいと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということでこれにて「驚きのデザイン」を作る「タブーのモチーフ」については以上になります。

 

 

要約すると,ゲームは

 

仮説→試行→歓喜の中に時折この「驚きのデザイン」を時折入れてくることによって飽きさせない工夫がされている

 

 

ため子ども達が飽きないようです。

 

これはこれまで述べてきたように勉強や授業についても大いに活用できることだと私は考えています。

 

 

しかし、ゲームの場合は最後に

 

「物語のデザイン」

 

というものがあるそうで…。

 

これを授業に取り込むのがなかなか難しそうなのです。そこんところを明日以降は考えていきたいと思います。