教職者K

教育について考えるブログ。

スーパークローン展に行ってきた。

仏像が好きである。

 

大して詳しいわけでは無いが,単純に眺めるのが好きだ。

 

以前も書いたと思うが,私から見た仏像というのは、

 

「昔から人の悩みをひたすら聞き続けきためっちゃくちゃいいやつ」

 

なのである。

 

それに対して意見するわけでもなく,ひたすらに人の不平不満や,願いを聞く。そのうちに聞いてもらった方はなんだか救われたような気持ちになる。

 

そんな仏像のあり方に私はどこか尊敬の念を抱いている。

 

さらにはどこか中性的でアンニュイな雰囲気が単純に造形物として好きだ。

 

そんな私に吉報が。

 

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東京芸術大学が,最先端の技術を用いてシルクロードの時代の仏像やら壁画やらの再現をしており,その展示が近くの歴史博物館で行われるというではないか。

 

もちろん,私は強烈に行きたいと思った。

 

しかし,立ちはだかったのは妻である。

 

 

なんと彼女は今週も,

 

 

「チューリップが見たい」

 

と言い出してきたのである。みなさん,信じられるだろうか。

 

先々週の桜,

 

先週の菜の花,

 

 

そして,今週はチューリップ。

 

 

花、花、花。

 

 

わしはミツバチか!!!!!!!!!!!!!

 

 

インスタグラマー(見習い)の彼女は今週もいい写真を求めてお花畑に行きたいというのである。

 

さすがに今週は私も立ち向かうことにした。

 

私「また花?ねぇ、、また?」

 

妻「花はいくら見たっていいんだよ。それに花は春しか見られないの」

 

私「仏像だって今しかみれない。もっというなら花は毎年やって来る。仏像は来年来ないかもしれない。だから仏像が見たい」

 

書いていて自分でもアホだと思う。仏像vs花。わけのわからない異種格闘技戦である。

 

結局雨が降っていたこともあり,今回は私の勝利。歴史博物館に行くことになった。

 

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こちら法隆寺釈迦三尊像(のレプリカ)。

 

3Dプリンターで型をとったものから作り上げているそうだ。レプリカとはいえ,芸術の領域である。特に台座の色味とかが,経年を感じさせる。迫力ある釈迦像の前で思わず手を合わせている人もいた。

 

ちなみにこちらの展示,写真撮影やらSNSへの投稿OK。

 

奥さんが,「あれ?うまく撮れない?おかしい?」とカメラで写真を撮りながら首を傾げているので何かと思えば,

 

仏像をインスタにあげやすいように「美白モード」で撮っていたようである。この罰当たりめが!

 

 

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こちら元となった型枠。

 

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海外の石窟の再現もあった。これ全部レプリカである。入ってみると本当に石窟のような雰囲気なのだが,壁に触ってみると軽い粘土のような素材でできているのがよくわかる。すごい技術である。

 

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さらに再現する技術を生かして立体まで。立体になると案外小憎たらしい感じなんだなぁと思った。この身長,そして大人を疑い始めたような目 ,きっと中1くらいだろう。勉強と部活を頑張って欲しいものである。(多分,可愛い先輩が目当てで吹部に入ったタイプ)

 

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そしてゴッホ(の複製)。

 

私は以前ゴッホの「ひまわり」の本物を見たことがある。そのことを美術に詳しい人に話したところ,

 

ゴッホは絵が動くよね」

 

と言われたのだ。

 

私はその時よくわからなかったが、「あー動くよねー!ゴッホは動くんだなー!すごいよねー!」と誤魔化したのである。

 

そして久し振りにみたゴッホ(のレプリカ)。

 

なんと言うことだろう,めちゃくちゃ動いているのである。私の審美眼もここまできたか,と思った。私の芸術の鑑賞レベルが上がったと思ったのだ。

 

しかし,これ,実はクローンであるがゆえに本当に動かしているというのである。後ろに電気を流しているようでそれゆえに揺らめいて見えるのだと言う。(動画でも撮ってみたが,いまいち伝わらないのが残念。でも本当に動いていた)

 

つまり,このクローンというのは単に再現するだけでなく,現代的なエッセンスを取り組みながら新しい芸術して進化を遂げているということである。

 

これ,めちゃくちゃ面白かったなぁ。

 

GW中に行く場所ないわって人,おススメです。

 

追伸

ちなみに娘(10ヶ月)は途中で飽きたのか、奇声を発し続けていました。これもいい思い出です。

今日も読んでくださりありがとうございました。みなさん良いGWを!