私は昔から境界線を考えるのが好きで。
「何歳からがおじさんなのか?」
「どこからがゴミでどこまでが食べ物なのか?」
「何時から挨拶が、おはようございますに切り替わるのか?」
みたいなことをしょっちゅう考えてきたのである。
その中でも
「大人と子どもの境界線」
というのはよくあるテーマではあるが,私もこれまで何度も考えてきたのである。
私の中でいくつか答えはあるのだが,
その中の一つが,
「子どもにはわからないものの価値がわかるのが大人」
というものなのである。
つまり、ピカソの良さがわかるのは大人で、わからないのは子ども。
ゴッホより普通にラッセンが好きなら子どもだということである。
そうやって考えてみると、子どもというのは価値がわからないものだらけだなぁと思うのである。
多分私が今読んでいる本を、子どもの頃の私が読んでもその面白さなんて一ミリもわからないだろう。
そういう意味で考えていたら、
そういった文学やアートだけでなく子ども達が価値を理解していないものの一つに、
「時間」
があると思ったのである。
子ども達というのはいかに時間が貴重なものなのかというのがよくわかっていないように思うのだ。
この夏休みも生徒達は朝の7時台から集まって駅伝の練習に励んでいるのだが、いかんせんお盆休みもあってなかなかモチベーションの上がらない生徒も多い。
わざわざ7時半から集まって1時間半も貴重な時間を使っているのである。
それをダラダラ過ごしてしまうのは本当に時間がもったいないなぁと大人の私は思うわけである。
ただ子ども達はなかなかそれがわからないので、そんな生徒達にどうしたら時間の大切さをわかってもらえるのか考えていたのだが、
ふと
お金に換算してみたらどうか
と思ったのである。
時間という無限だと思っているものを有限のものに置き換えることで生徒達も理解しやすくなるんじゃないかと。
だから私からはダラダラしている生徒達にこんな話をしてみた。
「アルバイトしたとして1時間いくらもらえる?」
「800円もらえるとしよう。
それで今日の練習が1時間半だから、
君たちはある意味で1200円と引き換えにこの練習に来ているのと同じなわけだ。それも自分の意思で」
「んで今君たちがやってるこの練習に1200円の価値ってあるのかな?」
「どうしたらそれぐらい価値のあるものになりそう?」
と言ってみたのである。
みんなぽかんとしていたけれど、後半はそれなりに頑張っていた。
私がふと思ったのは色んなことについてそういう視点を持つというのは大事なんじゃないかということなのである。
ちなみに
公立の小・中学校で授業を受ける上では
1時間につき1人1000円
の税金が使われている。
(教師の給与、施設維持費、等もろもろで)
だから生徒達は1000円以上の学びが1時間のうちにないといけないと私は思っているのである。
もっというなれば30人クラスなら、
1人1000円×30=3万円
である。
我々もあまり意識していないが、講演でもらうような額のお金があの1時間で動いているのである。
そう考えたら我々も中途半端な授業はできないよなといつも思う。
そしてそんな授業の価値がわかるかどうかもまた、大人と子どもの境界線なのだなぁと思うのである。
追伸
まっその割に給料そんなに良くないけどな!(←子どもか。)
本日も読んでくださりありがとうございました!
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