教職者K

教育について考えるブログ。

授業が始まろうとしている。

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私がいるところでは,今週分散登校が終わり,いよいよ来週から通常授業が始まろうとしているわけです。

 

今週もちょっとだけ授業があったので,今年は新聞をみんなに読んで欲しいと思っている旨を伝えました。

 

そして更に「ゲームは節度を守ってプレイさえすれば人生にとって有益だ」みたいな投書の切り抜きを持ってきて,これについてどう思うか考えるっていう授業をやってみました。

 

まず,最初に私がゲームについてどう思っているのかを話しました。

 

suno200002000.hatenablog.com

 

 

というのも,先日読んだ大村はま先生の本に,

 

「子供に口を自然に開かせるには,まず教師がたくさん話をすること」

 

「子供たちが何を書いていいか分かる時は,たいていの意見が出来ている時」

 

と書いてあって,やっぱり事前に十分に自分の意見を作る材料を与える必要があるのかなって思ったんですよね。

 

それでこちらが十分話をしてから,作文を書いて発表してもらいました。

 

これがまぁ面白かったんです。

 

こんな意見が出てきました。

 

【ゲーム反対派の意見】

・ゲームでいくらレベルがあがっても現実世界でレベルが上がるわけじゃない。だったら勉強した方がよっぽど有意義。

 

・自分で制限するとか言ってるけど,それが出来たらゲーム依存症になる人なんていない。制限するのは無理なんだから最初にやらない方がいい。制限できると思っている人は自信過剰。

 

・目も悪くなるし,ゲームをしていると親とのコミュニケーションをしなくなったりもする。成績も下がってしまったことがある。だったら最初から手を出さない方がいい。

 

【ゲーム肯定派の意見】

 

・僕はゲームで歴史上の人物を覚えた。リズムゲームでリズム感を鍛えることだって出来る。ゲームが一概に悪いとは思わない。

 

・今はオンラインでのコミュニケーションが当たり前の時代。ゲームを通じてのコミュニケーションだってある。コロナで人で会えないのだからなおさら。人と実際に合わないとコミュニケーションが取れないっていうのは違うと思う。

 

・ゲーム依存が怖いとか言っているけど,そもそも依存して何が悪いのか分からない。そういうことを言うのは,依存するほど好きなものが見つからない寂しい人だと思う。

 

・現実世界ではみんなが主人公になれるわけじゃない。レギュラーになれる人も,学級委員になれる人も限られている。でもゲームの世界ではみんなが主人公になれて夢を見ることが出来る。その権利は誰にでもあると思う。

 

本当にこんな感じの意見が出てきて私かなり驚いたんですよね。これめちゃくちゃ面白いなって。

 

同時に思ったのは,

 

 

何かを発言するとき,人は必ず自分の体験とすり合わせながらモノを言う

 

っていうこと。

 

そして更に,

 

教室だと,意見交換するだけで30人分の過去体験を見ることが出来る

 

と思いました。

 

改めて教室で勉強する良さみたいなの感じた気がしますね。

 

はま先生は、

 

「話し合ったら必ず話し合った喜びを感じさせる必要がある」

 

とも言っているんですけど,そういう人の意見を教室で聞く良さみたいなのに改めて私自身が気づかされた気がしましたね。

 

いよいよ来週から始まりますが,少しでもこういう瞬間を作り出せるように頑張りたいと思います。

 

本日も読んでいただき,ありがとうございました!