
今年で38になるんですけど。
このくらいの年っていうのは、教員としては岐路に立つ年齢なんですよね。
このまま教師としてやっていくか、それとも管理職を目指すのか。
私は正直なところあんまり管理職というものにあまり興味がないんですよ。憧れがないというか。
元々自分にバレー教えてくれた先生に憧れてこの仕事選んでますから。
教頭?校長?あの話長い人でしょ?
くらいに思ってるんですね。管理職になって現場から離れて子どもとの関わりが減ってしまうのは避けたいなと。
また教員になってからも管理職からパワハラ受けたこともあったりしたので、イメージも良くない。(あいつがなれるなら管理職って誰でもなれるんだなって、今でも思ってるんですよ)
また沖縄で旅行してる時も「これ管理職だったらこんな自由に行けないんだろうな」と思った訳です。もし緊急事態が起こった時にすぐ駆けつけられなきゃ「教頭先生どこいってんですか!」って話になっちゃうじゃないですか。
給料も管理職になったからといって高くなるとは言い切れないようで。生涯賃金でみればそれほど変わらない(むしろ低いこともあるらしい)ですから。責任だけ増えて給料あがらないなんて超イヤだなと思ってたところなのです。
実際に今教員の成り手が減ってるのと同時に管理職の成り手がいない事が全国で問題になってるんですけど、当然だと思いますね。責任大きいだけでメリットがほとんどないですから。
だから去年の管理職との面談で「管理職になる気はあるのか?」と聞かれたので、「あんまり考えたくないですね」って答えてたんですよねーーー。
話は変わって今年の3月に各県の教員の異動が次々と発表されまして。
その時にうちの両親から、
「〇〇先生、退職されるみたいだよ」
っていう連絡を貰ったんですね。
その先生っていうのは、私が教員を志すきっかけになった先生で。校長先生として、退職なされると。
私はそれを聞いてもう居ても立っても居られなくなってしまって。その先生が勤めていらっしゃる学校のホームページ覗いたりしたんですけど。
相変わらずだったんですよ。校長室にたくさんの生徒が来て、卒業アルバムにコメントを求めてる様子が載っていました。
とにかく厳しくて優しい人というか。私は2年間バレーでお世話になっただけなんですけど、その先生の前ではやんちゃな生徒達がみんな言うことを聞く訳です。
私はその指導を受けて「この人すげぇわ」って人生で初めて心から思ったんですよね。自分もそうなりたいなっていう、目標を持てたわけです。(ちなみに社会科でバレー部の先生でしたけど、今の私の肩書きってまんまそれですからね)
高校で自分が部活に挫折した時もどこから聞きつけたのか食事に誘っていただいて。焼肉食べながら、話を聞いてくれたり。
その時に言っていただいた「選手としてうまくいかなくても、監督になって、俺のチームと対戦しようよ」って言ってくださった言葉を実現させる事が、絶望している自分の生きていく目標になったんですよ。
だから、この人に会ってなかったら自分の人生違っただろうなって思える人なんです。
実際風の噂でその先生が管理職になられてもう部活を持たなくなったってことを聞いて。
電車降りて家に帰る帰り道で、私目標失って大号泣しましたからね。(あまりに泣くので散歩してた老夫婦に慰められたのが良い思い出)
だから退職するっていう話を聞いて電話しようか迷ったんですけど、忙しいのは分かっているので、手紙にしたんですよ。
手書きでこれまでの感謝を書いて、勤務されている学校に送りました。
そうしたら、返信が来ましてね。
その手紙を恐る恐る読んだんですけど。
まぁ、面白いんですよ。文章がユーモラス。
思わず4回読み返しましたね。
何より一番嬉しかったのは、文章の最後が私の両親への感謝で締めくくられていたことです。
私がバレーでお世話になった代は今思うと個性豊かなメンバーの集まりだったんですが、その最後の一文で両親が私のために私だけでなく、周囲にも気を遣ってサポートしてくれた事がよく分かったんですね。
あの当時は分からなかったけれど、今こうして顧問として実際に部活をもってみると、保護者の合意形成を得るのがすごく難しい事がよく分かります。
うちの親はそこをやっていたんだなって。今の立場になってわかる有り難さがあったわけで。改めて最後に感謝を感じたのは先生というよりもうちの親に対してだったんですよ。
そして、そういう文章構成にするあたりも流石だなって。
これまでの思いとか、私へのメッセージ、そして両親へのメッセージを読んだ時に、この人に憧れたのは間違いではなかったと心から思えたんですよね。
私の中にあるのは20年前の記憶ですから、もしかしたらもう大袈裟な記憶になっているのかもしれない、今会ったらそんなに大した人じゃなかったのかもしれないとか思いましたけど、そうじゃなかったんだなと。
あの時の自分が感じた事は間違ってなかったって思ったんですよねーーー。
そんな事もあって今年も管理職との面談があったんですけど。
「管理職なる気とかはあるの?」って聞かれたんですけど、自分でも驚くほど迷いなく「あります」って答えてましたね。
いや、何というか手紙読んでモチベーション貰ったというか。とりあえずあの先生がそこまでやったなら、なれるかどうかは別として、私もそこまで目指してみようかなと。
自分も校長室にたくさん生徒が来るような校長を目指しても良いんじゃないかなって思うんですよ。あの先生がそこまでやったんだから。
いや、自分の都合だけ考えたら目指さない方が遥かに楽なんですけど。結局そういうのも全部受け入れるあの人の器の広さみたいなものに俺は惹かれたんだよなって思いましたね。
まぁこれからどうなるか、なれるのかどうかもまったく分かりませんけど、自分の中に起こった一つの変化として記録を残しておきたいと思いましたので、書いておきます。
昔の記憶って一生自分をささえてくれますね。
読んでいただき、ありがとうございました!