教職者K

教育について考えるブログ。

公立普通校の生き残る道。

今の学校に赴任した時の話なんですけど。

 

今よりコロナがずっと落ち着いていたこともあって、初めて歓迎会的な少人数の職場の飲み会があったんですよ。

 

飲み会ってオフィシャルではないけど重要な話が聞ける結構大事な場なので、私も喜んで参加したんですけど。

 

驚いたことにこの時の会場が

 

すぐ近くの居酒屋

 

だったんですよね。

 

職場から歩いて2分くらい。

 

こんなんこれまでありえないんですよ。

 

なぜなら

 

話が漏れたら大変だから

 

です。

 

下手したらその居酒屋で保護者が働いてるかもしれません。そこからクレームにつながる可能性もありますから、こういう店選びってちょっと気を使うんですよね。

 

だから、なんでこんなにも近くで飲むのか。

 

まさかこの学校でそんなリスク管理甘いことなんてするのかってちょっと心配だったんですけど。

 

会が始まってしばらくしてから気づいたんですね。

 

あ、うちの学校は、

 

 

地域がない

 

 

んだなって。だからOKなんだなって。

 

うちの学校はみんな県内から電車とか新幹線使って通ってますから。

 

だから学校のすぐ近くで飲んでも、誰もその子供の事なんて知らないし、言うなれば県内のどこで飲んでもリスクは同じなんですね。

 

そうなると、話が漏れてクレームに繋がる可能性は極めて低いですから、逆に職員が集まりやすい職場近くで飲み会が設定されるわけですね。

 

(それでもさすがに聞かれてまずい話まではしませんけどね)

 

そして今の職場にいると、「地域がない」ということを結構強く思わされるんですね。

 

 

そして、同時に、

 

 

地域とのつながりこそが普通の公立校の生き残る道

 

かもしれないと思ったんですよ。

 

スポーツにしても、勉強にしても、独自に環境を整えて教員を集めることができる私立にはなかなか勝てないというのが正直なところでしょう。

 

でも、地域とのつながりの強さこそが、普通公立校の大きなアドバンテージだと思ったんですよね。

 

教員にとっていわば顧客である生徒と保護者がすぐに会える地域にいて、顔を頻繁に合わせることができるって凄いメリットだなって。

 

顔合わせてて、交流あるだけでクレームつけにくいですから。

 

 

(保険とかもそうですけど、親戚から勧められて入ったものほど断りづらいですよね。日頃の人の付き合いというのは、それほど人間にとって重要なのです)

 

ちなみにうちの学校の場合、保護者は学校にクレームがあっても、我慢して我慢して、それでもダメなら法廷で会いましょうって言うレベルですからね。

 

これが日頃から顔合わせてる関係性だとちょっとそのリスクが減るんですよ。

 

また地域に協力者がいれば、今問題になっている部活動の顧問の負担問題も解決しやすくなりますし、地域の活性化や生徒の職業観といったキャリア教育につながる可能性もあります。

 

ちなみにここ最近学校教育のトレンドっていうのは、校則とかこれまで当たり前とされてきた学校の風習をやめることにトレンドがあったんですよ。

 

 

でも今後は、

 

学校を通じた地域コミュニティの再生ができるか

 

っていうのが一つのキーワードだと思ってるんですね。

 

 

日本はアフリカより子育てしづらいってabematvでやってるぐらい、他の家の子どもの教育に無関心なのが日本なんですよ。

 

あとこのことに文科省はかなり早くから気づいていて、コミュニティースクールっていう言葉を打ち出して、各校が地域と繋がるように指示を出してるんですけど。

 

でも現代人て忙しいから、みんなあんまり関わりたくないっていう実態があるんですよね。

 

色んな実践見ていても、あんまり目新しいものがない。

 

というか、元々学校って地域と共にあるものだったんですよね。しかしながら、一旦失われた地域の教育力を取り戻した事例なんていうのはほとんど見たことがないんですね。

 

(今地域の教育力の強さが見られるのは、ほとんど田舎の昔ながらの地盤があるところです)

 

 

なのでこの辺抜け出した所が次のラビット(ペースメーカー的な存在のこと)になるんじゃないかと思っています。

 

 

ちなみに今の学校でそれを実現するとしたら、もはやメタバースの世界なんじゃないかと私は思っていますけどね。

 

 

誰かの参考になれば幸いです。

 

読んでいただき、ありがとうございました!