教職者K

教育について考えるブログ。

【注意喚起】アップルを装うフィッシングメールに見事に釣られてしまった話。

 

「3分で出来ることはめんどくさがらずにその場でやる」

 

っていうことを仕事する上で大切にしてるんですよね。

 

というのも思い出すのに3分以上かかったりして時間のロスになるからです。

 

だから,

 

「あっこれはすぐ(3分以内に)終わるな」

 

って思ったことはすぐその場で片付けてしまうようにしているんですね。

 

これで大分生産性上がってると思うんですけど,それゆえのミスも出てしまったのでちょっと書いておきますーーーーーーーーーーーーーーーーー。

 

先日私にこんなメールが届きましてね。

 

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アップルのギフトカード2700円分買ったよね?

 

 

っていう内容だったわけです。

 

しかも2通も来ましてね。

 

残念なことに全く身に覚えがありません。

 

前にも勝手に引き落としされたことがあったので,私は慌てて右下のitunes支払いをキャンセルをクリアしたんですよ。

 

ほらこれはもう3分で出来そうな案件ですし,5400円の出費も許せないくらい私って日々の生活に困窮してるじゃないですか。

 

そしたらアップルでなんか確認したりするときに出てくるこの画面が出てきましてね。

 

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(この画像はその時のものではありません。イメージです)

 

すぐ自分のID打ち込んだんですけど,なかなか画面が切り替わらなくてですね。

 

もう私はすぐにでもキャンセルしたいですから,待ちきれなくて直接アップルに電話したんですよ。

 

 

私「すいません,アップルから身に覚えのないメールが来ていて…」

 

ア「かしこまりました。すぐお調べしますのでメールアドレスを教えてください」

 

私「はい。S、…L    …    U… @…です」

 

 

ア「かしこまりました。確認します。

 

サウジアラビアのSに,

ロサンゼルスのL。

さらにユナイテッドステイツのUですね」

 

 

こんな感じで確認してくんですけど。私思いましたよね。

 

 

いや,

 

確認いちいちかっこいいな。

 

って。ロサンゼルスのLってあんた。

 

私は以前自分の名前の「す」の字を説明できなくてめちゃくちゃ困ったことがあったんですけど,もうその時のダサさと比べたら月とスッポンなんですよね。

 

その時の記事はこちらから。

http://rabits-volley.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-68c9.html

 

 

んで返答待ったんですけど。

 

 

「すいません,お客様に本社からのメールは配信しておりません」

 

「え?」

 

「それフィッシングですね。」

 

皆様からしたら「お前そんなの当たり前だろ」って思うかもしれないんですけど,私本当にこの時オペレーターさんから言われるまで一ミリも疑ってなかったんですよ。

 

というのも普段アップルで買い物することありますけど,それと全く一緒。完全にアップルの画面でしたもん。

 

さらにオペレーターは言います。

 

 

「こちらからメールするときは必ず本文にお客様の名前を入れております。送られてきたメールに名前は入っていますか?」

 

 

「入ってません…(やられた…)」

 

ということできっちりやられてしまいました。

 

 

 

そしてやっぱり悪い人たちはそういう隙を見逃してくれないんですね。

 

今日カード会社から電話がかかってきてですね。

 

「海外で7万円引き落とされてますけど,身に覚えありますか?」

 

とのことです…。身に覚えはないですけど…フィッシングに釣られた記憶があります…。

 

ということで,PayPalに引き続きまたしてもやられてしまいました。

 

 

suno200002000.hatenablog.com

 

 

 

失った7万についてはこの後保険会社との話になっていくみたいなんですが…果たして返金してもらえるのでしょうか…。

 

 

本当にすぐ行動することにもリスクはあるんだなと思わされたのでした。

 

皆さま気をつけて。

 

追伸

多分私みたいにせっかちで心配性な人が年取ってからオレオレ詐欺にかかるんだろうなって思いましたよね。いや本当に悪い人たちっているんだなぁ。。悲しいです。。ちくしょー!俺の7万返せ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

10000時間の法則は本当に正しいのかを考えてみる。

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「一万時間の法則」

 

というのが,教育界の1つの定説としてあるのである。

 

これは,

 

どんな分野でも10000時間練習すればその分野のエキスパートになれる

 

 

というものである。

 

だいたい1日3時間の練習を10年続けるとこれくらいの時間数になるのだ。

 

たしかに中学校から大学まで1つの競技を続けたらまあエキスパートの世界に入るだろう。

 

そしてこの1万時間の法則という言葉は,言葉のキャッチーさもあって瞬く間に教育界に浸透していった。

 

さらにこれは同時に,

 

「たくさん練習すれば上達する」

 

ということを裏付ける1つのバックボーンになって来たのである。

 

たしかに甲子園に出るようなチームはどこも朝から晩まで練習しており,「いっぱい練習した方が勝てる」というのは今も昔も変わらない1つの定説になっているのである。

 

しかし,この長時間労働が問題視されるこのご時世に,たくさん練習して勝つことが本当に手放しで素晴らしいことだと言えるのか私は疑問なのである。

 

さらに,


最近ではこの10000時間の法則が正しくないのではないか

 

 

という話も出て来ているのである。

 


1万時間の法則の嘘〜ムダな努力をしないための練習法

 

詳しくはこの動画を見て欲しいのだが,この中でダイゴ氏はこんなことを言っている。

 

プリンストン大学が2014年に行なっている研究やミシガン大学の行った研究で、1万時間集中的な訓練を行ったら誰でも天才レベルの能力が身につくとした1万時間の法則には不備があったのではないかとされています。
練習量が多いか少ないかということは実は関係がないかもしれないということです。練習量が少なくてもトップレベルになるような天才が一部いるわけです。逆に、どれだけ必死に練習してもいつまでたっても上達しない人もいるわけです。
練習が無駄だとは言わないけれど、それ以外にも大事なことがあるのではないかということを今回の研究では示唆しています。

 

このように,従来の10000時間の法則に対する反論を述べているわけである。

 

このような動画を見たり,さらには時代の流れもあるので,

 

私は今年の部活のチームを,

 

過去一番少ない練習量

 

で大会に臨んだのである。

 

練習時間はガイドライン通り。つまり土日どちらかは休む。それにやっても3時間程度。

 

平日も確実に休みをとる。さらに他の部との兼ね合いもあるので,体育館が使える日は実質週3日という練習時間の少なさである。

 

そのかわり短い練習時間を最大限に濃いものにするためにも,体育館が使えない日はビデオで春高や海外のプレーを見せてモチベーションを高めた。

 

また自分たちのビデオを見て自分たちで課題を見つけるように促し,体育館が使える時には見つけた課題にのみ集中して取り組むように心がけたのである。

 

ようは体育館使えない時にはモチベーションを高めることに重点をおき,使える時には最大限濃くて厳しい練習をやる,というやり方をとったのである。

 

またバレーそのものについてもセオリー通りではなく相手のリズムを崩すことだけを考えて,従来3本で返すところを2本で打って返す練習を続けて来た。普通にやっても絶対身体能力で勝てないからである。

 

その結果としてだが,チームは

 

かなり伸びた

 

のである。

 

過去にはほぼ休みなく練習していたこともあったが,それ以上のスピードで伸びたのではないかと感じている。

 

半分が初心者から始めたにもかかわらず地区予選を勝ち抜いて県大会に出場することができた。

 

怪我のリスクも減ったし,私自身も家庭を見る時間も出来たし,現状でベストではないかと思ったのである。

 

 

しかし。

 

一昨日行われた県大会では一回戦で圧倒的な力の差を見せつけられて上位チームに負けてしまったのである。

 

それも練習時間の差というよりは圧倒的な高さとテクニックの違いを見せつけられた内容だった。

 

さらにうちに勝ったそのチームがすごく練習しているのかといえばそうでもないのである。

 

今回うちのチームを倒したところは市町村の方針もあって土日は全く部活動として活動していないのだそうだ。なので個々人でクラブチームで練習しているらしい。

 

なんだか陸上の世界で,100メートルの決勝に日本人が残れず,黒人選手ばかりが残ることに似ているなぁと思った。

 

悲しいがスポーツの世界にはどこかで才能の壁というか,練習時間では超えられない絶対的なもって生まれたものの差が出ると思うるのである。

 

 

このような経験もあり私は10000時間の法則って実はそんなに正しくないんじゃないかと思っているのである。

 

いや現実には影響はあるかもしれないが,そんなにも時間をかけるくらいだったら日頃の練習に無駄がないかもっと見直した方がいいと私は思っているのだ。

 

しかし,だからといって「もう長時間練習はやめましょう。必要ないですよ」と私が言ったところで大した成果を出しているわけでもないので,はっきり言って説得力はあまりない。

 

どうしたら短時間練習でもっと勝ち上がれるチームになるのだろうかと感じている今日この頃である。

 

 

追伸

部活縮小の流れはあるし,そこを追うのが今の時代に逆行しているのもわかるんですけど,やっぱり負けると単純にめちゃくちゃ悔しいんですよね。 笑新チームでまた頑張ります。

若槻千夏の炎上案件についての考察。

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若槻千夏氏が炎上している。

 

(詳細はこちらから)

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190722-07220234-nksports-ent

 

というのもテレビ番組において学校が働き方改革として,『18時以降は電話に出ないなどの対応策を講じている』と教師が発言したのに対し、

 

「何かあったらどうするんですか? もし子どもが帰ってくるのが遅くなって心配になって、見つからない時に学校に電話をするのが親だと思う。それも対応してくれないってことですか」

 

「えー、寂しい」

 

金八先生とか見てないんですか?」

 

と嘆いたのである。

 

これに対してSNS上では

 

若槻千夏はモンぺ(モンスターペアレント)確定」

 

「そういう保護者がいるから先生たちが多忙化している。忙しくて病気になった人もいるのに。発言が軽率」

 

などと総攻撃。

 

結果的に若槻千夏氏は謝罪するにまでいたっているわけである。

 

今回は教員の端くれとしてこの案件について私も意見を述べたいのである。

 

まず私としては、素直な意見だし、別に謝らなくてもいいのではないかと思ったのである。

 

時間外に対応してくれる先生が保護者や生徒にとってありがたい存在なのは間違い無いと思う。

 

以前私はこんなツイートをしたことがある。

 

 

 

 

そうなのである。時間外に,授業とは離れた場面で優しくされた経験の方が自分自身を振り返ってみても強く記憶に強く残っているのである。

 

 

だから私も自分が教師になる時はそういう風に子どもたちのために全て尽くせる人になりたいと思っていたし,それこそが教師になる醍醐味だとすら思っていた。

 

 

しかし,この時同時に私はこんなツイートもしたのである。

 

 

 

 

まさに今の私はこんな感じなのである。

 

子どもは自然な生き物なので、どうしたって教育の営みは時間内に収まるものではない。

 

だから時間外に対応する必要がある時ももちろんあるのである。

 

ただ,その教師が思いやりでやって来た部分を当たり前のサービスとして求められると苦しいのも事実なのである。

 

例えるなら「ごはん大盛り無料」をやってきた店が時代の変化とともにそれが苦しくなって来ていて,「大盛り無料はもうやめる」と言っているのに対して若槻氏は「寂しくないですか?」「なんで続けてくれないんですか?」と言ったような感じだと思うのである。そこで採算が取れなくなったら店が潰れてしまうことだってあるのである。ただ逆に言えばこれまでのサービスに大きな期待と満足をしていた証拠であるとも言えるだろう。

 

 

ちょっと話はそれるかもしれないが,以前私は「仕事上どうしても時間がとれない」という要望があり,教育相談をいくつかの家庭で時間外に受け付けたことがあったのである。

 

しかし,このことについて同じ学年の先生から大変なお叱りを受けたのだ。

 

 

「あなたがそういうこと勝手にやると、私たちまでそれを要求される」

 

「勝手にそんなことしないで」

 

「私たちが冷たい教師だと思われる」

 

当時の私は「それぐらいいいじゃん」「冷たい先生だな」「少しくらい時間外でもいいのでは?」と思ったものだが,今は考え方は変わった。

 

それぞれに抱えている事情があるのである。

 

その先生は両親の介護を抱えており,どうしても早く帰らなければならない事情があったのだ。

 

家庭で両親の世話をすることで手一杯でもうそれ以上の負担がつらくてたまらなかったのだろう。

 

先生と言えども人間だし,いろんな状況の先生たちがいる。

 

また特別な事情がなくてもそれぞれのプライベートを優先する権利が当然教員にもあっていい。

 

今回の件でそのあたりの認識が世間に少しでも広まればいいなぁと思う。

 

 

追伸

昔は「生徒のために尽くす熱血教師」がいい先生でしたけど,今はその像が変わって来てるんだなって今回の件で思いましたね。いや正確にいうと教師たちがその像を変えることを強く望んでいるというか。

 

令和の「いい先生」ってどんな先生なんだろうと考えるここ最近です。

 

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【お勧め】教育関係お勧めの本。ー学校を作り直す ー 苫野一徳

担任やっているといろいろと迷うことがあるんですよ。

 

というのも担任によって色々なスタンスがあるんですね。

 

ちなみに私はどういうタイプかというと,

 

ゆるゆる

 

な方なわけでして。

 

子ども達が提出物出さなくてもきついこと言いませんし,

 

授業に集中してなくてもそれはこっちの授業構成が悪いと思うので対して怒ったりもしないわけです。

 

経験を重ねるほどに「厳しい言葉がけっていらないな」と思うようになってきているので,どんどんゆるくなって来ているように思います。

 

 

 

ただね。

 

私はそれでいいと思ってるんですけど,なんだか周りはそれを許してくれないんですよ。

 

(特に年上の同僚女性陣)

 

「もっと厳しく言ってください」

 

「そこはしっかり言って聞かせないとだめでしょう」

 

「泣かせるくらいやらなきゃ」

 

なんて言われるわけです。

 

そしてそのたびに私は違和感なんですよね。

 

泣くことが本当に反省なんでしょうか?きつく言えば子ども達は反省するんでしょうか。

 

泣いたら反省してるんだったら女優さんとかめっちゃ反省してるじゃないですか。人って砂埃の多い日に反省しますか?そんなものをいちいち反省の指標にするんじゃないよって私は肚の中で思っているわけですよ。

 

他にも疑問は色々とあって。

 

最近小学校でよく見かけるのが,

 

「〇〇スタンダード」

 

ってやつなんですね。

 

発言の際の手順とか発表の仕方が全部決まっているわけです。

 

・意見はパー,付け足しはチョキ,同じ意見はグーで手をあげる。

 

・「〇〇さんの意見を聞いて私はこう思いました。理由は…」みたいな発表の型がある。

 

・筆箱 、鉛筆 ,ノート は全て学校から指定したものを使わなければならない。筆箱は落としても音がうるさくならないようにプラスチック製のもの。

 

みたいなやつですね。

 

これ研究授業でみるとすごくビシッとして見えるというか…すごく鍛えられた軍隊みたいに見えるんですよ。見栄えがいいんです。

 

 

あとユニバーサルデザインの教室ね。

 

こんなやつです。

 

http://syou.oita-ed.jp/oono/kiyokawa/guide/guide1.html

 

最近の学校事情を知らない人も多いでしょうから説明するんですけど,最近は前に掲示物貼らないところが多いんです。

 

前の棚にはカーテンをかけて中のものを見えなくするみたいな教室掲示が多いんですよ。

 

 

これは発達障害の子とかは前に学習と関係ないものがあると授業に集中できないっていう配慮から流行ってるものなんですね。

 

 

そしてこの〇〇スタンダードにもユニバーサルデザインの教室にもなんとなく私は違和感を感じていたわけです。

 

まず〇〇スタンダードの方なんですが,私が中学生を相手しているのもあるんですが,あまり自然な姿ではないと思ってるんですね。というか私だったら恥ずかしい。これをやりたくないから手を挙げたくないですね。筆箱だって好きなもの使った方がテンション上がりますし。

 

あと,ユニバーサルデザインの教室にしても,前に貼れない分,係とか連絡事項とかが横の壁面にびっしり貼られることになるわけです。

 

以前も書いたように私はもう4人組の授業を基本として進めていますから,


みんなが黒板を向いてるわけでもないんですね。

 

最初から壁の方みる子もいるわけで。そこには掲示物がいっぱいあるわけです。だから,

 

これ意味ある?

 

って思うんですよ。

 

でも「前に貼る掲示物やめて」「ユニバーサルデザインの教室づくりを進めて」って上からは言われたりするんですよ。

 

んであまりにもそういう風に周りから,

 

「もっときっちりやれ」

「きつく言うとこは言わないと」

「みんなと歩調合わせろ」

 

みたいなこと言われるから,ちょっともう嫌になってたというか。自分のスタンスってダメなのかな?ってちょっと自信無くしてたところありましてね。

 

 

そんな時に読んだのがこちらの本だったんです。

 

「学校」をつくり直す (河出新書)

「学校」をつくり直す (河出新書)

 

 

最近読んだんですけど,本当におススメです。例えばこんな一文がありました。

 

「協同的な学び」は極めて重要なものですが,ここにはある落とし穴があるのです。

 それ、「協同的な学び」のやり方を、先生がいちいち細かく指定するという問題です。

 

(中略)

定型の文章で発言する姿を,私はとても不自然なものだと感じます。

 

そうやって〇〇スタンダードの不自然さをこの苫野先生も指摘してらっしゃてたんですね。

 

さらにユニバーサルデザインの教室についても 「掲示物を息抜きにしながらなんとか頑張れる子もいる」みたいに書いていて,あぁ確かにそうかもなって。

 

一番心に響いたのはこの文章です。

 

45年間教育の現場にいた私からは,最近の学校はとても頑丈な「スーツケース」のように見えます。

長い棒のように尖った子は,端っこをポキンと折らないと入られない。

まんまるボールのような子だと蓋が閉まらないからダメ。

そんな子達はスーツケースに入れて運べません。ところが「風呂敷」だったらどうでしょう。大風呂敷を広げておけば,棒の端っこが出ていてもみんなでなんとか担げます。ボールもなんとか包めます。包み方はアバウトで,マニュアルがあるわけでもありません。

 

 

なんでしょう。すごくこの本の端々に私は救われたような気がしました。

 

「君の今のスタンスってけして悪くないよ」って言われているような気がして。

 

学校の先生ってほんとスーツケースに押し込むのが好きですから,私みたいにそこからはみ出したがる人間も押し込みたくなるみたいなんですよね。

 

でもそのことが結果的に今の学校の息苦しさに繋がってるんじゃないかなって私は思ったんですよ。

 

 

そして同時に考えたのがスーツケースと風呂敷の違いです。

 

それはきっと硬さの違いなんですよね。

 

柔軟に時代と子ども達に合わせて自分を変えられるかどうか。

 

頼りなさそうに見えてちゃんとポイントを抑えて子ども達に支援できているか。

 

自分は風呂敷のような先生でありたいな

 

と,この本を読んで改めて思わされました。

 

そういう意味でもこちらの本おススメです。

 

夏休みの読書に是非どうぞ。

 

追伸

さて夏休み突入です。たくさん本を読む夏休みにしたいと思います。今日も読んでくださりありがとうございました!

部活の顧問に見られる8つのタイプ分け。

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世の中の皆様からすると部活の顧問というのは「顧問」「先生」もしくは「監督」としてある程度一括りにされていると思うのだが,しばらくその世界にいる私からすると,

 

同じ顧問の中でも,

 

細かくタイプ分けできる

 

ということがわかってきたのである。

 

それは主に3つの観点の掛け合わせからなっているのではないかと思うのだ。

 

以下の3つである。

 

①部活指導力…競技に関する専門性。その知識量の多さ。部活動にかける熱意。

 

②教師力…部活動以外の教科指導力。他の教師との協調性,協働性。総合的な教師としての力量。

 

③時代考察力…現代社会の流れをどれだけ考察して生かそうとしているか。古い時代の指導をひきづっていないか。

 

この3つの掛け合わせで部活の顧問とは以下の8つに分けられるのでは無いかと考えたので,述べてみたい。

 

①ノーマルタイプ

 

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(部活指導力◯ 教師力◯ 時代考察力◯)

 

・いわゆる一般的な部活顧問。

 

・高校から始めたもしくは昔顧問やっていたくらいの競技経験がある。

 

・教師としての仕事もそつなくこなす。

 

・時代的に部活はそんなにやらなくてもいいよね,とは思っているがそのことを表には出さない。

 

・基本的に面倒な争いごとを避けたいタイプ。

 

・一番多いのがこのタイプ。

 

 

②BDK

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(部活指導力◎  教師力×  時代考察力×)

 

ツイッターでよく見かけるこちらの単語。

 

B…部活

D…だけ

K…教師

 

の略なのだそうで。実際こういうタイプの先生がいるのである。私が思うにこういう人である。

 

・部活について圧倒的な自信と指導力を持っていて,チームを勝たせることにおいて圧倒的な専門性を誇る。(体育科に多い)

 

・反面で部活以外のことをやらない。極端な話,学年を外れることもある。(つまりやっているのは部活のみ。)

 

・過去に勝った経験のある自分の指導方法が正しいと信じているので,時代に合わせて練習方法を変えたり練習時間を減らす気などは全くない。

 

・部活に命をかけており,過去にそれで家庭を犠牲にした経験もある。

 

・ワンマンで校長より発言権があったりする。

 

・子ども達がついていくのに必死。ついていけない子はどんどんやめていく。ただし,一部の保護者や生徒からは絶大な支持を集める。時に越境して選手が集まってくることもある。

 

・問題は多々あるが実際チームが強いから厄介。周りも何も言えない雰囲気がある。

 

・私立高校から監督として呼ばれることもある。DVDを販売していたりもする。

 

・時代の流れもあり絶滅危惧種に指定されている。

 

③ユーティリティー

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(部活指導力△  教師力◯  時代考察力◯) 

 

・その競技の経験は全くないが,若さや指導力でなんとかすることを求められてしまうタイプ。

 

・体育科の先生や, 新人若手,生徒指導力がある先生が学校人事の都合でお願いされやすい。

 

・基本的に器用で,ある程度なんでもできてしまう。

 

・知らない競技でも勉強してなんとか頑張ろうとするタイプ。

 

・専門性にかける部分はどうしてもあるので,うまくいかなくなると悩みやすい。

 

 

④菩薩

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(部活指導力△  教師力△  時代考察力△)

 

・おばちゃん先生に多い。一人で顧問をやるには体力的にも不安があるので,たいがい副顧問の位置に落ち着いている。

 

・競技知識はあまりないので基本的に生徒たちの活動を見守るスタンス。菩薩のような目で部活動を見守っており,怪我の手当てなどにあたる。

 

・顧問と子どもがもめた時などは緩衝材となる。

 

・練習についていけない子へのケアなども行っている。

 

・意外と大事なポジション。

 

⑤なまけもの

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(部活指導力×  教師力×  時代考察力×)

 

・基本的に部活に興味もないし,やりたくない。

 

・よって競技について勉強する気もない。

 

・じゃあ引き受けるなよという話なのだが,断るのも面倒なので一応顧問の座にはついている。しかし,何もしない。たまに顔をだすぐらい。

 

・大会に行くとルールも全くわかっていないので服装等で大会役員から注意を受ける。

 

・練習試合等もほとんど組まないので,保護者や生徒からのクレームが学校に入る。

 

・基本的に部活以外の部分でも何かとクレームが上がりやすい。

 

 

 

全力少年

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(部活指導力◯ 教師力◯  時代考察力△)

 

・自分が学生時代に部活から受けた恩恵を返すべく全力で部活に取り組むタイプ。

 

・20代の独身教員に多い。イメージするならルーキーズの川藤。

 

・若さに任せて一緒に練習したりする。

 

・生徒からの信頼あつい。保護者からも人気がある。

 

・経験がない分,時にミスが出る。

 

 

 

⑦スタートアップ

 

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(部活指導力◯  教師力◯  時代考察力◎)

 

現代社会に合わせて新しい部活指導の形を模索し,新しいものを積極的に取り入れてこれまでにないスタイルを探求していくタイプ。

 

・長時間練習や体罰など従来の指導方法を否定して新しい指導方法を確立しようとしている。

 

iPadYOUTUBE,アプリなどが練習にどう使えるか考えるなど,新しいことが好きで常に探求している。

 

・ビジネス書が好き。ホリエモンを崇拝している。

 

・会話にカタカナがよく入る。「エビデンスが…」とかよくいう。

 

・あとガジェットの話が好き。

 

・スーツが嫌い。

 

・指導方針について古いタイプの教員とぶつかりやすい。

 

⑧リジェクター

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(部活指導力 不明  教師力 不明  時代考察力 ◎)

 

最近多くなってきた部活を拒否(リジェクト)するタイプの先生。

 

部活の責任と負担ががあまりに重いため,最初から拒否することを選んでいる。

 

私のいる県はその辺かなり遅れており,周りにそのようなタイプの先生がいないので正直なところその人物像がいまいちわからない。

 

ただ,実際には部活バリバリやれる人も多いのではないかと推測している。それに,時代考察力があるからこそ拒否しているのだろう。

 

周りの先生からどう思われているのかが気になるところである。

 

 

 

 

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ということで私なりに部活の顧問を分類してみた。

 

みなさんはどのタイプに分類されただろうか。

 

そしてみなさんの顧問はどのタイプだっただろうか。

 

ご参考にしていただければ幸いです。

 

追伸

ちなみにあくまで私の独断と偏見なのでそこをご理解いただければと思います笑

 

あとどれがいいってわけじゃなくて,部活に対してどういうスタンスをとるかってその先生の生き方そのものなんだなって最近思いますね。いろんな生き方があっていいんじゃないかと思う今日この頃です。

 

読んでくださり,ありがとうございました!

【お勧め】この夏オススメのお出かけスポット!

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さて、夏休みですね。

 

この夏どこか出かけたいなぁと考えている人も多いことでしょう。

 

今回は私のオススメの夏のお出かけスポットを見つけてしまったので皆様にご紹介したいと思います。

 

いやもうほんとにこれはここだけの話というか,本当は書きたくないくらいの超機密事項なんですけどね。今回このブログを読んでくださる皆様には特別に教えちゃいましょう。

 

私がお勧めする夏に絶対行くべきおススメスポットがですね,

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「近所の夏祭り」

 

です。

 

こんなのですね。

 

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お前,正気か?

 

と思われるかもしれませんけど,いたって正気です。

 

私好きなんですよね近所の夏祭り。それも大きいやつじゃなくて老人ホームとかでやっているようなめちゃくちゃ小規模なやつ。

 

今回は近所の夏祭りにいってきたので,その魅力をお伝えしたいと思います。

 

 

①圧倒的コスパ

もうこれは大定番というかあるあるでもなんでもないんですけど,近所の夏祭りって価格が崩壊してるんですよね。

 

ここで今日私が購入したものを見てみましょう。

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こちら焼きそばが100円。

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揚げたこ焼き4個100円

 

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そして焼き鳥。炭火でその場で焼いてくれるので熱々で香ばしくてとても美味しい。

 

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こちら一本50円。(奥さんと2人で12本ほど食べてきました。)

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そして生ビール一杯100円。

 

ということでですね,こんな東南アジアみたいな物価で食べ物が売買されているわけですよ。

 

これを外のテントの下でいただくなんてそれだけでもう私は十分ですよ。(安上がりな男なんです)

 

それにほら,今ってコスパ重視の世の中じゃないですか。

 

コスパにおいて近所の夏祭りに勝てるところって無いと思うんですよね。コストコよりも夏祭りでしょ。

 

②近い。

 

もうそんなことわざわざ書く?っていうぐらいしょうもない話なんですけどこれ欠かせないですね。

 

これ非常に大きなポイントで。近いからすぐ行けるしすぐ帰れるんですよ。

 

暑い時は一旦帰って家でシャワー挟んで出直すこともできるわけです。うちみたいな子連れも子どもの調子に合わせてすぐ家に戻れる距離で楽しめるわけです。これは大きい。

 

お酒飲むとどうしても帰るのが大変ですけど,その辺も心配なし。この近さってめちゃくちゃ魅力的だなって思いますよね。

 

③空いてる。

 

またしても魅力ポイントがでちゃいましたね。空いてるんですよ,近所の祭りは。

 

ほら大きいお祭りって人が多くって屋台でなんか買うにも並んだり,子ども連れてるとどうしても迷子が心配になったりするところあるじゃないですか。

 

その点もう一度こちらの写真をみてください。

 

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スカスカでしょ。

 

このスピード感魅力だなって。大きい祭りには無い魅力なんだよなって思いましたよね。

 

④圧倒的おおらかさ。

 

夏祭りってミスとかに対してすごく寛容で,おおらかなんですよね。

 

焼き鳥に塩かけすぎ!とか,フライドポテトしなしな!とかもうそんなのはいくらでもあるんですけど,そんなことには誰も文句言わないわけです。

 

それを許すおおらかさがあるんですよね。

 

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こちら50円で3球ボールをなげてペットボトルに当たったら景品っていうゲームでしたけど,みんな20球ぐらい投げてましたからね。

 

この寛容さたまらんなって思いましたよ。

 

ほら社会って成熟するほどにミスを許さなくなっていくじゃないですか。

 

ちょっとのミスでもみんなして責める雰囲気が世の中全体にあると思うんですね。

 

そういうトゲトゲした雰囲気一切なく,みんな大目に見てその場を楽しんでる。こういうのって大事だなって思いますよね。

 

⑤地域住民とのふれあい

 

今日行ったところでは100歳超えたおばあちゃんがいてですね,うちの子見て「可愛いねぇ」なんて言ってくれたわけです。

 

やっぱり住んでても普段人の顔って見えないですからね。こういう住民同士をつなぐ取り組みって悪く無いなって思いましたね。

 

一応デメリット。

 

も書いておくんですけど。

 

売り切れが早い。

 

ことぐらいですかね笑 でもまぁそこもおおらかに。焼き鳥がなきゃポテトを食っとけって感じがいいんですよ。

 

ということで夏のおすすめ地域の夏祭りの魅力でした。

 

読んでくださりありがとうございました!

 

追伸

ちなみにこの日夏祭りハシゴしたんですけど,もう一個の会場では泥の中にダイブするっていう狂気じみたイベントをやっておりました…夏祭りもいろいろで面白いですね。

研究授業をやってみる。(講評編)

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さてかくして教育界の超ビックネーム佐藤学先生による私の授業の講評が始まったわけです。

 

 (これまでの流れわからない方は先にこちらをご覧ください)

 

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こんな感じでした。

 

(以下太字の部分がおっしゃっていたことです。)

 

・私は開始5分くらいで気になる子にまずチェックをつけていきます。

 

・ちなみにその判断基準は「低学力」「コミュニケーションが取れない」「情緒が不安定(落ち着きがない)」。そういう子を感覚でつけていきます。これまで何千という学校を見てきたので,学校を少し歩けば大体の子ども達の偏差値までわかります。

 

 

・このクラスでいうと〇〇くんと…〇〇さんあたりが気になりました。

 

 

そういうとつらつら名前を挙げていきました。

 

正直私この時思いました。

 

「うわっこの人能力者だ」

 

と。

 

私以前握手すると人の恋愛運がすべてわかるという和尚さんに会ったことがあるんですけど,その人に近いものを感じましたね。( その時の記事はこちらをご覧ください。http://rabits-volley.cocolog-nifty.com/blog/2017/03/post-aa3b.html

 

というのも,あげる子が本当にクラスの中でちょっと気にかかる子だったり,複雑な家庭環境の子だったりするからです。開始数分でこれを見抜く目って一体なんなんだよって思っちゃいましたね。

 

 

・あと一番気になったのは〇〇さんね。この子一番気になったなぁ…。この子はきっと何か溜め込んでるよ。はやく解放してあげた方がいいね。

 

 

先生がそうおっしゃった子がいたんですが,正直私の頭にはこの時,

 

 

「??」

 

 

が浮かんだんですよ。

 

というのもその子は学力高くて運動も活発でクラスでもリーダー的な存在の子なんです。だからそれ聞いた時は,「なんだ名誉教授でも間違えることもあるのか」と思ったんですよ。

 

 

でもね。

 

 

驚くことに私次の日にその子から「相談があります」って相談事を持ちかけられたんですよ。こんなのこれまでなかったことで。あぁ先生はこれのことを言っていたのかと。というか私が4ヶ月いて気づかないものに5分で気づくってなんなの?ってちょっともう気味が悪くさえなりました。とにかく観察眼が半端じゃないんです。

 

そして具体的な授業反省に入っていきます。

 

ジャンプの課題(企業がしている配慮の問題)がとても面白かった。あれが出た瞬間にみんな夢中になっていた。

 

ただし、1つの班を除いて。

 

・このグループの子達は女子同士が実は授業中一度も眼差しを合わせていない。この子達の間には見えない大きな隔たりがある。

 

・学級崩壊の原因のほとんどは実は男子じゃなくて女子。男子はわかりやすいけど女子はわかりにくいからとても厄介。小5から中3まではこの女子の関係性をいかにコントロールするかがとても大事。今後この女子達にどう支援していくかがこのクラスの最大の課題。

 

・でも全体的に素敵なクラス。透明感があって雑音がない。教師と子どもの間に信頼関係があるのが見える。

 

・今日の授業は構成がシンプルで良かった。課題は3つがいい。それ以上は煩雑になってしまう。今日はちょうど3つで良かったと思う。(①分布の読み取り②企業の配慮③まとめ)

 

・指名が絶妙だった。特に最後の子を指名したのは素晴らしかった。(指導案変えといてよかったです笑)

 

・優れた教師ほど口で仕事しない。耳と目で仕事する。よく聞くし,よく見てる。

 

・最初の導入から課題に入るまでの流れも速くて良かった。授業始まってから5分以内に生徒が主体となるようなグループ学習に入るのが鉄則。学級崩壊しているクラスだったら2分で入ること。

 

・教師が喋れば喋るほど子ども達は興味を失っていく。1分で一人死ぬし,2分で2人…と潰れていく。

 

・「先生が5分話す→子ども達の取り組みが5分→先生が5分話す」と「先生が10分話す→子ども達の取り組み5分」なら同じ先生の話す分数だったとしても絶対前者の方がいい。

 

・よく丁寧に説明してから課題に入ろうとする先生がいるけれど,失敗しないように準備立てられた授業なんて子ども達からしたら面白くもなんともない。

 

・子ども達は学び続ける限り絶対に崩れない。極端な話,家庭が崩れようが学び続けている限り崩れることはない。

 

・そして子どもの学びを支えることができるのは子どもだけ。子ども達は教師の10倍人を支えることが上手。だから子ども達同士がが支え合えるような関係性と授業をいかに作ってあげるかが大事。

 

とのことでした。

 

 

なんていうんでしょうね。色々納得しましたね。

 

私が今回やってみて一番思ったのは,

 

研究授業は日頃の授業が出る

 

ということ。

 

よく,

 

「研究授業なんてお飾りの授業やっても何の意味もない」

 

とかっていう人いますけど,私はそうは思わないんですよ。

 

日頃の授業でコミュニケーション取らない子同士は絶対に研究授業でもコミュニケーション取りませんもん。

 

真面目にやったりするふりはするかもしれませんけど,そこは絶対にごまかしが効かないところなんですよ。

 

先生から「眼差しがあってない」と言われた子達はたしかにその通りで関係性がまだ希薄なグループだったんです。その辺を見逃さないあたり本当にすごいなぁと思いました。

 

あともう1つ思ったのが,一人一人の生徒の大切さなんです。

 

その眼差しが合わない班には実はもう一人男の子がいたんですけど,その日欠席してしまっていたんです。

 

その子がいるとなんだか人間関係がマイルドになってうまく回るんですよ。正直それほど勉強が得意な子ではないんですけど,その子がいることで場が和やかになるんです。

 

パズルみたいに個人の長所と短所が組み合わさってクラスって出来てるんだなぁと改めて思わされました。

 

ということで,これらの教わった考え方を取り入れて最近は授業やっていますが,子ども達の反応は上々な気がします。

 

以前よりも最後まで授業に集中して取り組む子が増えたような気がしているんですよね。話を短くしてぱっと課題に取り掛かった方が落ち着きない子も静かにやるんです。不思議なものですね。

 

 

 

ということでね,1週間かけて長々と描いてきましたが,今回の研究授業はこんな感じでした。このブログ結構先生に見ていただけれているようなので,皆様の授業を構成する上での参考になれば幸いです。

 

 

今日も読んでくださり,ありがとうございました!

 

 

追伸

ちなみに私から佐藤先生には「この仕事(教師)はAIに取って代わられますか?」と聞いたところ,「むこう70年間はまだ技術が追いつかない。まぁ70年後は無くなるかもしれないけど…そんなこと今から考えても仕方ないしね」とのことでした。いやぁ教師も頑張らないといかんな!と改めて感じたのでした。

研究授業をやってみる⑥(実践編)

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 話わからない方はこちらから順にお読みください。

suno200002000.hatenablog.com

 

んで実際に授業やってみたんですけど。

 

まずこういう大きい授業やる場合って先生たちみんな見に来ますから,うちのクラスだけ残してあと下校させてやったりするんですね。

 

つまり4時間目まで普通にやって全校下校して5時間目に自分のクラスだけ残ることになったわけです。

 

そしたらもう


出るわ出るわ,不平不満が。

 

自分たちだけ残されることについての不平不満が出てくるわけですよ。

 

ここで私も応戦しましたよね。

 

「気持ちはわかる。気持ちはわかるぞ。

 

でもな,先生はな,大人になっても挑戦し続けて新しいことに取り組むことが大事だと思ってるんだよ。だから先生今回やることにしたんだ。これは先生にとっての挑戦なんだよ。

 

それにこうやって研究授業をやることが先生たちの授業力向上につながって、みんなの受ける授業が明日からもっと面白くなるかもしれない。

 

そのために君たちに協力して欲しいんだ」

 

みたいなもっともらしいこと言ってみたんですけどね。

 

いや、

 

「俺らを巻き込むなよ」

 

「挑戦だかなんだか知らないけど,一人でやれよ」

 

って話ですよね。(子どもらそこまで言いませんでしたけど,私ならそう思いますよね笑)

 

まぁなんとかなだめてスタートしたわけです。

 

そして授業始まるとですね,会場には100人近い先生が入ったわけです。

 

まずはスリランカの写真見せながらの導入ですよね。

 

「私はね,昔海外に住んでたんだ。一緒に暮らしてるうちにこの人たちに色んな決まりがあることがわかってね」

 

「夕飯食べちゃいけない」

 

「結婚しちゃいけない」

 

「遊んじゃいけない」

 

「そんないろんなルールがあったんだよ。なぜか。そう,そういう宗教だからなんだよね」

 

つかみは上々ですよね。昔の写真にインパクトがありますから,興味は持ってもらえたわけです。

 

ただ私としてはどうしても佐藤先生の姿が気になってしまうというかですね。チラチラどこにいるのかうかがってしまうわけですよ。もうバーで綺麗な女の人見つけちゃった時みたいな感じでチラチラ見ちゃうわけですよ。

 

まっバーなんて行かないんですけどね。

 

そして佐藤先生を見つけた時には大変なことに気づきました。

 

というのも,

 

私のこと全くみてない

 

んですよ。

 

追ってるのはひたすら子どもだけ。子どもの表情だけ見て歩き回ってうんうんうなづきながらカメラとビデオで撮影していきます。

 

いや,

 

「もっと私のこと見てよ!」

 

ってもう聞き分けの悪い彼女みたいにも思ったんですけど,そんなこと御構い無しにひたすらに子どもの表情とやりとりだけを観察していきます。

 

普通発問とか板書とかそういうとこみたりするもんですけどそこじゃないみたいなんですね。

 

うわぁこりゃこっちがどう振る舞うかじゃなくて子どもらがどういう顔して授業受けてるかが全てで評価されるんだな…と思いました。

 

案の定特殊な空間ということもあって課題に入ってからのクラスは超静かです。

 

そんな中で私としては,

 

「わからない子がわかないと言えているかどうか」

 

「わからない部分をお互いに協力しながら進めているか」

 

が気になります。話が止まってそうなところには入っていって,「聞いてごらん」と声をかけて回ろうと思っていたのですが、いかんせん,

 

人が多すぎ

 

るんです。

 

先生たちがいたるところにいるのでなかなか回りづらい。結局さっと回ってあとは神にも祈る気持ちで子どもたちに任せることにしました。

 

考えたジャンプの課題の部分でも,できる子もなかなか正解にたどり着けず,かつわからない子も最後まで熱心に調べていたのでまあいい難易度だったのではないかと。

 

そして最後に今日のまとめを書かせてみるとですね,

 

「宗教によって生活に制限がある国があるから,企業もそのことに配慮をしながら各国に進出していることがわかった」

 

みたいなまさに今日の授業でつかみとってほしいことをストライクで書いてきた子がいたので,その子をビシッと最後に指名して授業を終えました。

 

(アドバイス聞いてプリントの言葉変えておいて本当に良かったです)

 

 

かくして私は授業を終えてですね,佐藤先生の講評を待つことになったわけです。

 

さあ教育界のトップランナーに私の授業は何を言われるのかドキドキしながら待ったわけです。

 

 

 

研究授業をやってみる。⑤(準備編の続きの続き)

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(話の流れわからない方こちらから順にご覧ください)

 

suno200002000.hatenablog.com

 

 

んで課題をどうすんだっていう話なんですけど。

 

学習指導要領上まずは宗教の分布についてはおさえないといけないわけです。

 

つまり,

 

 

・仏教は主にアジアで信仰されている。

 

キリスト教はヨーロッパ・アメリカ。

 

・中東からアフリカ北部にかけてはイスラム

 

みたいなやつですね。

 

 

学習指導要領に「これは絶対に学習してね」と書いてある内容なので,色分けされた地図からこれを読み取るという課題を最初に提示することにしました。

 

https://matome.naver.jp/m/odai/2136288751815531201(こんな主題図からの読み取りです)

 

そして迷うのが,

 

ジャンプの課題

 

です。

 

つまり,学力の高い子にとっても難しい応用の問題をどうするか。

 

最初に考えたのが入試問題です。

 

 

もう思い切って,

 

 

センター試験の問題だしてやろうかと。

 

これなら頭いい子も考える必要が出てくるじゃないですか。

 

まぁそこまで行かなくてもどこかの入試問題を出してみようかなって問題を探ったんです。

 

それこそ東大の赤本めくってみたり色々やってみたんですけど,中学生の手が届きそうで届かない良問ってなかなかないんですよね。子どもたちの実態に合わせた難易度の設定にすごく迷うわけです。

 

 

そんな中で東京の某有名進学中学校の入試過去問で宗教に関する問題がギリギリ出来そうかもって感じでして。

 

 

よしこれで行こうかな!って思ったんですけど,知識を問う問題ですからできない子が全く興味もてないまま終わっちゃうんじゃないかって思いましてね。

 

なかなか良問が見つからず結果的に6回ほど指導案を作り直しました。

 

 

そして色々と考えた結果,ここは各企業の宗教に対する配慮を課題にすることにしました。

 

こんな感じです。

 

 

 

サウジアラビアのマックが1日 5回閉店するのはなぜ?

 

②(インドのマクドナルドのメニュー表を見せて)日本とどう違う?どうして?

 

③(イスラム圏のスターバックスの店舗を見せて)どう違う?なぜ?

 

 

 

という課題をジャンプの課題としたわけです。

 

これなら少し考える必要があるかなと。それにスタバとかマックとか子供たち好きですから興味が持つんじゃないかって。

 

 

ちなみに回答ですが,

 

 

 

①→イスラム圏では1日5回の礼拝があるため,その時間に合わせて閉店する必要があるから。

 

②牛肉を使っていない。

 

インドはヒンドゥー教であるため牛を神聖だと考えているために食べない。なので鶏肉を主に使っている。

 

③スタバのマークが違う。

 

イスラム圏では偶像崇拝(神を絵や像に形づくって信仰すること)が禁止されているから。スタバのマークはセイレーンという女神をモチーフにしているので,顔を出さない形のロゴになっている。

 

というのが一応答えです。

 

これを問うことを今回の授業のジャンプの課題としました。

 

ということで,今回の授業ではですね,

 

スリランカの寺の生活の様子の紹介(5分)

宗教分布の読み取り(15分)

企業の配慮の考察(20分)

今日の授業のまとめを書く(10分)

 

という授業構成で行くことにしました。

 

そして研究授業をやる上では事前に他の先生にも見ていただいてアドバイスをいただいたわけです。

 

その中で,

 

『「宗教に応じて日本企業がしている配慮とはなんだろう?」ってプリントに書いちゃってあるけど,これ抜いた方がいいんじゃない?子ども達からこの言葉が最後に出てきた方が授業がしまると思うよ』

 

というアドバイスをいただいたりしてですね,その言葉を抜いてプリント作り直したりしてですね,

 

いよいよ授業当日を迎えることになったわけです。

 

 

 

 

 

研究授業をやってみる。④(準備編の続き)

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ということで今回は私がどんな内容の授業をしたのかについてのお話です。

 

(これまでの話はこちらから)

 

suno200002000.hatenablog.com

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まず先生のおっしゃる四人組についてなんですが,これについては私はもう去年あたりから前向いてやるスタイルはほとんどやってないんですね。

 

授業始まった瞬間に四人組にしてこれまでも進めて来ているのでこれについてはすでにクリアしているわけです。

 

んじゃあどこが難しいかというとですね、

 

 

①わからない子が周りの子に「教えて」と言えているかどうか。

 

っていうところが最初のかなりの関門になるわけです。

 

佐藤先生に授業を見てもらう上ではこれが出来ていないとどんなに授業がちゃんと流れていても,ダメみたいなんです。

 

しかしまぁ,

 

言えないでしょ。

 

中学生が「わかんない」「助けて」って。

 

一番人の目を気にする時期じゃないですか。子どもとはいえプライドありますもん。そこを教師が上手くやってやらないとこれは絶対に実現しない話なわけです。

 

だからこれを実現するためにも私はクラスがスタートしてからずっと,

 

「わからない時は班の人に『わからないから教えて』って言ってみようね。言える人はできるようになっていくよ」

 

「今調べたことについて『なんて書いた?』って班の人に聞いてみようか」

 

「ちょっとお互いのノート見せ合ってみようか。『ノート見せて』で始めてみて」

 

と授業内で声をかけて協同作業にとりかかりやすいような声がけをしてきたわけです。

 

子どもらからしたら「先生が言ってるからしょうがなく言ってるんだぜ」っていう状況にしてあげることでまずは慣れさせたいと思ったわけですよ。

 

 

さらに佐藤先生の考え方では教師が教えこむことよりも子ども達同士で知識を獲得することを1番の目的にしていますから,

 

「これどういう意味ですか?」

 

って生徒から聞かれた時も

 

「(私じゃなくて)グループの人に聞いてごらん」

 

って促して徹底してきたんですね。

 

(そのせいで生徒から「この先生全然教えてくんないじゃん!」と言われたこともありましたけどね)

 

他にも人間関係ができていないとお互い声もかけようともしませんから,朝の会や帰りの会でもちょっとしたゲームなんかを取り入れたりして子ども達がお互いにコミュニケーションを取らざるをえないような状況を設定してきたわけです。

 

さらには席替えにも配慮して出来るだけ人間関係がうまく回るような席を考えて配置するようにしました。

 

なので,四月に学級がスタートした時点からこういうことを続けて,子ども達が自分達でつながりを作って問題を解決できるような状況を目指したわけです。(これらは現在も継続中です)

 

②どこを題材にするか。

 

これもやっぱり迷うわけです。これまで子ども達は地理の授業で世界の様々な地域の暮らしについて学んできたわけなんですよ。

 

世界には,

 

・シベリアみたいに草も木も生えないような寒帯に住んでいる人だったり,

 

・富士山を超えるような標高の高い所に住む人だったり,

 

・ほとんど雨が降らない砂漠に住む人

 

もいるわけですよ。

 

そういう人たちが,そんな環境で何を食べてどんな家に住んで,どういう暮らしをしているのかっていうのを今の中1は学ぶんですね。(結構面白そうでしょ?)

 

そこで今回はそれらの授業の総括として,

 

「宗教」

 

を選ぶことにしました。

 

日本人はあまり意識していませんが,宗教は世界の人々の生活にとって欠かせないもので,宗教に対する理解はグローバル社会を生きていく上では欠かせないものなんですね。だからこれにしようと。

 

それに宗教を選んだ大きな理由がもう一つあります。

 

というのも私,

 

昔海外の寺に住んでた

 

んですね。

 

だからもう私くらいになると肌レベルでというか,細胞レベルで世界の宗教感ってものを理解しちゃってるわけじゃないですか。

 

僧侶達と同じ浴室使ってて,あまりにも排水口に髪が詰まるから,

 

「何ちょっと、みんな抜け毛多すぎじゃない?」

 

「誰よ?こんなに抜け毛多いの?」

 

って思ってたんですけど。

 

よく考えたら住人の中で髪生えてるの私だけだった

 

 

っていう経験までしてきてるわけじゃないですか。

 

だから今回はそんな私の経験を生かせる分野にしようってことで「世界の宗教」をテーマにした授業をすることにしたわけです。

 

(私の海外での生活の様子は前ブログ『寺と大仏と私』http://rabits-volley.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/index.htmlアーカイブをご覧ください。多分このブログより面白いかと笑)

 

そしてここまできて大筋は出来てきたんですけど。ここで最難関にぶつかります。

 

というのも,

 

③ジャンプ課題

 

の存在です。

 

つまり,授業の中で学力高い子も低い子も夢中になるような応用的な課題を設定しなければならないわけです。

 

 

これどうしようかなというところまできたんですね。