もうすぐ2歳になる我が娘なのだが、どうやらイヤイヤ期に突入しかけているらしい。
少しでも気に入らないことがあると、じゃんじゃん泣いて抵抗して来る。
家の中でも関係なく大声で泣きまくるので、我々夫婦はそれが虐待だと勘違いされてしまうのではないかと、怯える毎日である。
特に最近のお気に入りはコープ(生協)のようで、散歩をしながらコープを見つけると、
「コーップ!コープーッ!」
と興奮し始める。何とも安上がりな要望ではあるのだが、最近は出来るだけ人と接触したくないので、当たり前のことながら必要なければ入らない。
すると
「コープッ!!!!!!
コーープっ!!!」
とコープを連呼しながら泣き始めるわけである。その叫び方はもはやコープというよりも、「ヘルプ!」に近く、そのことがまだ我々をハラハラさせてくれる。
なぜそんなにもコープを愛せるのか。彼女はイオンよりもコープ派のようだ。
中でも最近の悩みがドライヤーだった。
すでに娘の髪も長くなり、乾かさないとびしょびしょになる長さまで伸びているのだが、当たり前のことながらじっとしていることはなく、言うことを聞かない娘に妻のストレスが溜まっていくのが分かった。
ここは父親の出番だと思った私は、娘用の鏡の前に椅子をセット。
娘をそこに座らせて,雑誌がわりに絵本を渡し、さらに麦茶を準備である。
そう、場の雰囲気を美容院っぽくすることで、彼女の髪を乾かしてしまおうという作戦だ。
私も勿論、やる以上手は抜かない。
私「お客さん、テレワークとか始まってます〜?」
私「うちも三密にならないように気をつけてやってんですけどねぇ。やっぱりお客さん減っちゃいましたね」
今日本中の美容院で行われているであろう美容師トークを娘にし続けながらドライヤーを当てていく。
気分は完全にキムタク,懐かしのビューティフルライフである。
これがもう大当たりで、娘は全く嫌がらない。むしろニヤニヤしながら髪を乾かさせてくれる。パパ嬉しいッ!
私もついつい調子に乗ってしまう。
私「お客さん、髪艶々ですね。こちとらもうスカスカですわ。がっはっは!」
私「顔剃りどうします?」
私「何かつけていきますか?」
妻からは
「聞いていて悲しいし,世界観がごちゃごちゃ」
とツッコミを受けるのだが,もはやどうでもいい。娘が髪を乾かさせてくれればそれでいいのである。最後は肩のマッサージまでしてフィニッシュである。(もちろんあの手に空気を入れてポンポンするやつ)
よっぽど気に入ったのか、最近娘は自分で椅子を持って来るようにもなった。その娘に美容院ごっこをしながらドライヤーを当ててやるのが最近の私の日課である。
これも時間がある今だからこそ出来ることなのかもしれない。そういえばここ最近は毎日娘を風呂に入れてやることが出来ている。
そんなここ最近の私の生活は間違いなく、ビューティフルライフなのである。