教職者K

教育について考えるブログ。

マミマ!

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家にいる時間が長くなると、これまで見えなかったものが見える。

 

特にうちの娘についてはその変化が顕著であり、在宅勤務中も娘の変化には驚かされる。

 

最近ではこれまで出来なかったおままごとが出来るようになってきており、

 

こちらが

 

ハンバーガー一つお願いしま〜す」

 

と注文すると,おもちゃのハンバーガーを持ってきて、私の膝の上に座って食べる。

 

オーダーされた物を提供した側が食すというキャバクラのようなままごとをしているわけである。

 

それは可愛いものなのでいいのだが,もうすぐ二歳になるためにその扱いはなかなかにやっかいだ。

 

すでに先日紹介したビューティフルライフ作戦(鏡の前で美容院ごっこをしながら髪を乾かす)も3日目にして飽きられた。

 

今は羽交い締めにして泣き叫ぶ娘にドライヤー

を当てている。

 

そういう時に彼女は決まってこう言うのである。

 

「マーミーマ!」

 

と。

 

ん?マーミーマ?

 

とにかくなんでもやってみたいようで、今は手洗いがしてみたいらしい。

 

水を出しっぱなしにしてひたすら水でぴしゃぴしゃ遊んでいるので、水道代が気になってしまう。こちらは当然のことながらしばらくすると水道を止めるのだが、

 

彼女はここでも号泣しながら

 

「マーミーマ!」

 

と私に向かった言うのである。

 

ん?マーミーマ?

 

聴き慣れない単語で私も彼女が何を言っているのか分からなかった。

 

「マンマミーア!(イタリア語でなんてこったい)」

 

だろうか。

 

だとしたら、いつからうちの娘はイタリア人になったのだろう。それこそ今のイタリアはコロナで大変なことになっているだろうから、そんなニュースでも見たか。いや、きっと違う。

 

先日はあまりにもイベントがないために妻がたこ焼きをやってくれたのだが、とにかく鉄板に手を伸ばしたい我が娘。

 

たこ焼きの鉄板に手を伸ばそうとするところを私が強引に押さえつけると、またしても

 

「マーミーマ!」

 

である。

 

なんだ?マーミーマって。

 

ファミリーマートか?(ファーミーマー!)

 

たこ焼きでなく、ファミチキを食わせろとでも主張しているのか。この贅沢ものめ!

 

そんな風にずっとこの「マーミーマ」の正体が分からなかったのだが、最近ようやく分かった。

 

アンパンマンを見ている時に、彼女がまたしてもテレビを指差しながら「マーミーマ!」と言ったのである。

 

その時画面に映っていたのが

 

バイキンマン

 

だったのだ。

 

どうやら濁音が発音出来ない娘にとってバイキンマンは「マーミーマ」らしい。

 

つまり、娘はなんでもやりたいことを邪魔してくる私の行為、そして私のことを「バイキンマン」と認識しているようなのである。

 

全く勘弁してほしい。

 

私は在宅勤務の時も一歩も外に出ない清廉潔白さと四角い顔を併せ持つ男なのだ。アンパンマンで言うと食パンマン様だろうが。

 

そう思うのだが、当たり前のことながら彼女がそのことを理解してくれるはずもない。

 

あんまり「ダメ」とばかり言いたくないし、出来るだけ好きにさせてやりたいのだが、放っておいたら賃貸の部屋が水浸し、クレヨンだらけにされてしまうジレンマもある。

 

2歳児はなかなか思うようには動いてくれない。

 

まったく、マンマミーアである。