白眉最良

中学校教員が書くエッセーのようなもの。

もしも学年主任が山口周のプロジェクトマネジメントを読んだら。④

資料を広げて笑顔で案内する女性マネージャー

さて今回も続きです。

 

まだのお読みでない方は①から順にご覧ください。

 

suno200002000.hatenablog.com

今回も勉強になった部分を最初に引用します。今回がラストです。お付き合いください。

 

メンバーというものはリーダーが考える以上に、自分の懸念や心配事をリーダーに相談することを忌避すようとする傾向を持っている

 

リーダーはそういった雰囲気を作った上で、より積極的に「心配ごとない?」といったことを聞いてあげる必要があります。この時ポイントになるのは「リーダーとメンバの二人きりのとき」にやる、ということです。

 

なぜかというと、メンバーが感じている心配ごとが、他のメンバーの不利益につながる可能性があるからです。(例:コンプライアンス違反など)

 

リスクを未然につぶしていくためには、メンバーが察知している「心配ごとの小さな種」を、積極的に聞いて回ることが必要です。

 

筆者が心がけているのは「表情をよく見る」ということです。

 

例えばミーティングのとき、資料にずっと目を落としているプロジェクトマネジャーがいますが、本当に見なければいけないのは、関係者の表情なのです。

 

何か思い当たるところがあればその話を持ち掛ければ良いですし、それで何も思い当たらないようであれば、素直に「何か気になっていること、ありませんか?」と問いかけてみましょう。それがきっかけとなって、いろいろな不安や不満が共有できれば、その不安や不満のもとがたとえすぐには解消できないにしても、突発的に大きなトラブルにつながる確率はずっと下げられるはずです。

 

近年、理論の発展が顕著な学習理論の世界でも、「自分のやった行動」と「結果のフィードバック」は時間軸が短ければ短いほどいいというのが定説になっています。

 

世界トップクラスの水準でパフォーマンスをあげる人に共通していると言われる「一万時間の法則」でも、ただ単に漫然と1万時間のトレーニングを積み重ねればいいということではなく、「課題設定」→「アクション」→「フィードバック」の3つがセットになっていることが条件であるとしています。(例:どれだけ運転をしてもF1レーサーにはなれません。課題の設定とフィードバックがないからです)

 

常に自分の能力より少し上の課題を設定して、それに挑戦し、結果をチェックして次の課題を設定する、という流れを一万時間繰り返すことで初めて「プロとして食える」水準の能力が鍛えられるということです。

 

航空用語に「魔の11分」という言葉があります。これは「航空事故の多くは、離陸後の3分と着陸前の8分の合計11分の間に集中している」という過去の経験則から導き出された一種の警句です。

 

航空機と同じようにプロジェクトマネジメントにおいて離陸=スタート時と着陸=クロージング時が最も難しい。

 

「嫌われたくない」という心理的なブレーキこそが、日本でなかなかリーダーシップが根付かない最大の原因の一つだと、筆者は考えています。

 

イエス・キリストジョン・F・ケネディ坂本龍馬織田信長

 

そう全員暗殺もしくは処刑されているのです。つまり「殺したいほど憎い」と多くの人に思われていたということです。

 

つまり敵がいないリーダーなどあり得ないということです。

 

集団が形成されると、誰にそう言われたわけでもないのに自然にリーダー格になっていく人がいます。そういう人にはどんな特徴があるのか、これまでに数多くの研究がなされてきました。

 

結局分かったのは「一番先に話し始めた人」だということです。

 

本書の中では聞くことの重要性が書かれていました。特に1対1であること。

 

以前であった学年主任は生徒も全員と1対1の面談をしていました。やはりこのような努力が重要ということでしょう。私も来年からやってみたいと思っています。

 

また先日スタッフでの学年の反省会をしたのですが、改めてそのような場をもうけて学年運営を振り返るというのはモチベーションの向上という意味でも大変効果的だったと思います。

 

私は今年担任を交代する取り組みを行いました。

 

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この取り組みに対しても「実技教科の担当も座学の雰囲気が分かった」「他クラスとの違いが分かった」などの声がスタッフから聞こえてきました。

 

聞く場を設けることはリーダーである私にとってもフィードバックになると感じました。来年度は月に一度は学年会を設けて聞く場を設けていきたいと思います。

 

そして学習能力を高めるためにはフィードバックが最重要であると。

 

このことはほかの研究からも明らかです。

【ジョン・ㇵッティの研究↓】

suno200002000.hatenablog.com

 

suno200002000.hatenablog.com

 

課題を与えてトライして、適切なフィードバックが与えられるかどうかで成長はまるで違うということでしょう。

 

最近は部活動でも課題をそれぞれホワイトボードに書かせて明確にして、それにもとづいてペアで練習終わりに振り返りをしてフィードバックをしあう活動をしています。

 

やはりこのようにフィードバックがお互いにされるような活動は教員と子供の力を伸ばす上でも最重要であると言えます。学年で取り組みをした際にもそれに対してフィードバックのコメントをしたり、また学年全体にアンケートをとって企画した生徒に感想を返せるようにしています。

 

また「魔の11分」という言葉があるようです。これは子供たちに対して紹介してテストや部活動の時など、最初と最後を大切にする話として使えるかもしれません。

 

教員目線でいうと、「長期休みの前後」は魔が差すタイミングになりやすいです。夏休み明けには自殺率が大きく上がることも知られています。そういうタイミングで注意喚起をするなどの取り組みは忘れずにいたいと思いました。

 

またリーダーは嫌われることを恐れてはいけないと。私自身ここが一番の課題かもしれません。嫌われることが怖くてまだ思い切ったことが出来ていないところがあります。

 

ただ、以前一緒に仕事した校長は最高に仕事ができる人でしたが、最高に嫌われる人でもありました。

 

suno200002000.hatenablog.com

 

やはり何かを成し遂げようと思ったら嫌われることを恐れてはいけないのです。私の今の課題だと思いました。

 

最後は手をあげること。会議などなかなか手があげづらいものですが、それは他人に影響力を与える機会を逃しているとも言えます。

 

最近は気になったら必ず手をあげるようにしています。本校は中高一貫であり、どちらかといえば高校の方が人数も多いし、口も達者な人が多い。ただそれではいつまでたっても中学側の意見が通りません。最近は言うべきことは言いたいと思っています。

 

ということでここまで山口周氏のプロジェクトマネジメントを参考に書いてきました。

 

ビジネスの世界の話ですが、教育の運営にも大いに通ずる一冊だと思います。

 

私自身時に見直しながら、学年経営に取り組みたいと思います。読んでいただき、ありがとうございました!