教職者K

教育について考えるブログ。

最近読んだ本3選。

最近読んだ本の紹介ですー。

まずこちら。成瀬シリーズの続編。

 

前編が良かったので読んでみました。

 

今回も相変わらず成瀬がかっこいい。色んなことに挑戦していきます。

 

パッ開いただけでどこが成瀬のセリフか一目で分かるその存在感。

 

私はこれまでの人生でアイドルとかにハマったことがないんですけど。

 

成瀬は私の「推し」かもなって思いましたね。生き様がかっこよくてリスペクトできるし、応援したくなる。

 

本作品で京都大学に合格した成瀬を、今後作者がどんな大人にしていくのか。成瀬の今後にとても興味がありますね。

 

続いてこちら。綿矢りささんの「パッキパキ北京」

 

こちらは成瀬とは打って変って奔放なヒロインが主人公。

 

コロナ禍の北京で単身赴任中の夫に呼ばれ北京へ行く妻の菖蒲。

 

奔放な性格である菖蒲はブランド品を身にまとい、コロナだろうが関係なく旅行し、夫以外の男に手を出そうとするし、自由でいたいから子どもはつくりたくないしとやりたい放題。

 

よくこんな自由奔放で道徳心が無いヒロインを書けるなってところに感心しちゃいましたね。

 

作者である綿矢さん自身は京都に生まれて、早稲田大とか出てるような人なので、多分この菖蒲っていうキャラクターとはかなり遠い生活を送ってきたと思うんですよ。(あくまで予想ですけども)

 

だから想像でここまでこのキャラクターを違和感なく書けるの本当にすごいし、プロってすげぇと思わされましたね。

 

エピソードの一つ一つが菖蒲っていうキャラクターと合致しているあたりが何とも言えない。

 

氷点下の冬の寒い北京を「北京パッキパキ!」と菖蒲はいう訳ですが、そこからついてる「パッキパキ北京」っていうタイトルもそんな主人公の軽薄さをうまく表現してるなぁと思いました。

ラストはこちら。「センスとは何か?」「どうしたらセンスが良くなるか?」を哲学的に解説した本。ほら出来ればセンス良くなりたいじゃないですか。なので読んでみました。

 

難解で読みにくいですが、「センスはリズム」ってところが心に残りましたね。確かにそうかもなと。

私が好きな作家さん達ってみんな音楽にもめちゃくちゃ詳しいですから。

 

結局文章もリズムなんですよ。その点でチャットGPTってその辺のリズムがまるで分かってないんですよね。だから文章として平坦すぎて面白くない、センスがないというか。

 

(ちなみに今回のこの記事はチャットGPT使ってないんです。なので、たぶんリズムが若干違うと思います。)

 

最初の成瀬の本にしてもタイトルのリズムがいいんですよね。前作もですが「4・4・5」のリズムになってる。

 

「逃げるは 恥だが 役に立つ」とか「おさない かけない しゃべらない」とかこのリズムって無意識に口ずさみたくなるんですよね。やっぱり文章ってリズムだなって思いますね。

 

また授業もセンスが必要ってよく言いますけど、それって結局テンポの事だって考えると、教材に対する知識よりもその人の日ごろの喋り方のテンポみたいなものがセンスになっていて、伝わりやすさにつながってるんじゃないかと思うわけです。

 

また洋服についても、よくセンスが必要ってよく言われるジャンルだと思うんですけど。自然と人は人が着ているものをリズムとして目で追ってるって考えると納得いくところがあります。

 

アクセサリーとかはまさに視線を流していった先にあるアクセントなんでしょうね。副好きな人がブランド名じゃなくてシルエットでコーデ考えるのも全体のリズムでコーデを考えているからでしょう。

 

あと食べ物にしてもそうで。

 

私最近山形の肉そばにハマってるんですよ。あれめっちゃ旨いです。

 

奥さんの実家山形なんでたまに行くんですけど。その度にかならず肉そばは食べて帰ります。あれも結局リズムが良いからではないかと思ったんですよね。

 

まず肉そばの出汁を飲むと、出汁のうま味がふんわり伝わって来て、そのあと鶏肉のうま味がじゅわー。

 

麺はつるつるでしゃっきり。

 

そのあと食べる鶏肉が親鳥を使うのでまぁ固いこと固いこと。

 

食べるたびに口の中でしこしこ、きゅっきゅっと自己主張してくる。

 

このそれぞれのリズムが口内を波状攻撃してくるわけですよ。

 

じゅわー、つるつる、しゃき、きゅきゅ、しゃく(ねぎ)、カリカリ(揚げ玉)←お好みで。

 

これがまぁ旨いんですわ。いくらでも食べられる。リアルに2杯注文したいなって毎回思ってますね。

 

ということで何が言いたいかというと世の中のセンスってほぼリズムのことっていう主張は間違ってないと思うってことなんですけど伝わりましたでしょうか?笑

 

そんなセンスについて考えさせられる一冊になっております。

 

皆さんの読書の参考になれば幸いです。

 

読んでいただき、ありがとうございましたー!