白眉最良

中学校教員が書くエッセーのようなもの。

我が子が不登校になった⑰

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さて、うちの子の話である。

 

 

 

これまで書いてきたように、我が子は不登校になりかけ、なんとか通って夏休みを迎えた訳である。

 

初めての夏休みは我々夫婦にとって大きな不安だった。

 

なんとか行っていたものが、これをきっかけにまた行けなくなってしまわないか。

 

教員として現場で働いているので、夏休み明けは不登校が増えるのは分かっている。

 

また自殺未遂などの案件が増えるのもこの時期だ。

 

だから、とにかくどう夏休みを過ごすかに神経を配った訳である。

 

夏休み中はできるだけ妻の実家の自然が豊かな所で過ごさせた。

 

そして1日だが娘を外部の野外プログラムにも参加させた。

 

親の手から離れて見ず知らずの人と触れ合う体験をさせたかったのである。

 

かくして夏休みが終わる直前となった日のこと。

私は思い切って娘に聞いてみた。

 

「明日から学校だね。準備は大丈夫?」

 

「え?!明日学校なの?!」

 

どうやら妻は子供の反応が怖くて明日から学校であると言うことを伝えていなかったらしい。

 

「そうだよ。もう明日からだよ。大丈夫?」

 

「……」

 

結果的にその夜は機嫌が悪くなり、寝る直前に泣いて暴れた。

 

眠たかったからなのかもしれないが、急に不安になったのもあったのかもしれない。

 

そして迎えた登校初日。

 

やはり娘は声をかけてもなかなか起きない。

 

しかし、光明はあった。夏休み中に育てていたアサガオが初めて花を咲かせたのである。

 

「起きて!アサガオ咲いてる!」

 

そう声をかけたらすぐに飛び起きてベランダに出てきた。「ようやく咲いたー!」と上機嫌である。

 

私は娘よりも先に仕事に行かなくてはいけない。

 

娘に「今日から学校だよ。パパもお仕事頑張るよ。一緒に頑張ろう」と声をかけて家を出た。

 

そこからは妻に任せた。

 

妻は校門まで子供を連れて行ったが、ここで号泣。先生に引き渡して学校に置いてきたという。

 

夏休み明けしばらくはこの状態が続いていたのである。行くには行くが、毎朝号泣する。

 

しかし先日、私が子供を送る機会があったのだ。

 

私と行くのが嫌そうな娘。

 

娘は私と歩いて行くと、遠目に6年生の姿を発見。

 

すると、「ここでいい」と言ってさっさと走って行ってしまったのである。

 

なんでも毎日号泣する我が子のために毎日待って声をかけてくれている六年生がいるというのだ。

 

なんとありがたい六年生だろうか。その子だけでなく、そんな素晴らしい子を産んでくださった親御さんにもお中元を持っていきたいくらいだった。

 

とにかく私が送って行った時は娘は全くごねることなく、すんなり教室に入って行ったのである。

 

不思議なもので、それからは妻が送っていっても泣かなくなった。

 

相変わらず親が送ってはいるが、ストレスなく彼女は教室に入っているのである。

 

学校の先生からは「楽しそうですよ。授業中は手も上げてます。給食のおかわりもしてます」と言われた。

 

相変わらず、「学校楽しい?」と聞かれると「給食は美味しい」と答えるような娘である。

 

しかしながら国語の教科書の物語について自分の考察をペラペラ喋ったりと、少しずつ学習にも興味が出て来ている様子が伺える。

 

少しずつ、でも確実に。

 

娘が成長しているのを感じている。

 

我が家のベランダでは、大きくなったアサガオが今日もたくさん咲いている。

 

(我が子の最近の様子はこちら↓)

 

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