「できる教員とそうでない教員の違いって何だろう?」
教員として働く中で、日々そう感じる場面があります。
私の職場は中高一貫の進学校ということもあり、周囲には、学力や指導力に優れた「できる先生たち」がたくさんいます。
彼らを観察していると、いくつかの共通点が見えてきました。今回は、そんな“できる教員”の特徴について、5つの視点から考えてみたいと思います。
- 1. デスクをカスタマイズしている
- 2. 人当たりが柔らかく、人付き合いがうまい
- 3. 趣味がプロ級
- 4. 移動距離が長い
- 5. 目先の仕事よりも長期的な仕事を重んじる
- まとめ:できる教員は、自分を進化させ続けている
1. デスクをカスタマイズしている
まず驚かされるのが、彼らの仕事環境。
支給されたパソコンだけではなく、自前のキーボードやトラックボールを使っていたり、モニターを複数台設置していたりと、仕事の効率化にこだわっている人が多いです。
たとえば英語の先生であれば、左側に英文、右側に日本語訳を表示して授業準備を効率化するなど、自分に最適な仕事環境を模索して整えているのです。
彼らは自分の仕事が今の仕事にフィットして効率的なものになっているのかのチェックに余念がないんですね。
「自分のデスク、ノーマル状態だな」と思った方は、まず身の回りから変えてみるのもいいかもしれません。
2. 人当たりが柔らかく、人付き合いがうまい
二つ目がコミュニケーションスキルの高さ。
どれだけスキルが高くても、接し方が尖っていたり冷たかったりすると、チームで動く学校現場ではうまくいきません。
やりたい事を通したくても周りに敵が多いと味方になってくれないので、せっかくの良い企画も潰れてしまいます。
できる先生ほど、言葉選びが丁寧で、トゲのない話し方をしています。妙に偉ぶらないし。
さらに、人が困っているときにさっと声をかけたり、手を差し伸べたりするのが自然にできる。
その辺の恩の売り方みたいなのが絶妙にうまいんですよね。教員にも、子供に対してもそうなんです。
その姿勢が信頼を生み、結果として仕事の質やスピードにもつながっているように思います。
3. 趣味がプロ級
さらにできる教員には、趣味を「プロ級」に極めている人が多いです。
マラソン大会に頻繁に出ている人や、音楽や写真など、自信を持って語れる趣味を持っている。
趣味があることで、仕事とプライベートの切り替えがうまくでき、メンタルも安定しているように思います。
また、その趣味が同僚や生徒との会話のきっかけになるなど、広がりもありますし、時にその能力がそのまま行事などの教育活動の中でも生きているように思います。
「自慢できるほどの趣味なんてないな」と思う方も、まずは好きなことを深掘りすることから始めてみることが大事かなと。
4. 移動距離が長い
ちょっと意外かもしれませんが、できる先生の多くは「移動距離が長い」傾向があります。
具体的には、留学経験がある、海外旅行が多い、遠方の研修に積極的に参加するなど、物理的にも行動範囲が広いんです。
うちのスタッフも8人中6人が海外在住経験があります。これが偶然とは思えないんですよ。
また年休取った先生にたまたま連絡したら海外にいたなんて事もありました。
移動が多いということは、それだけ多様な文化や考え方に触れているということ。
それに他言語を学び、違う言語で考えることは思考の色んな部分を刺激し、ストレス耐性を高める効果がある事も分かっています。
視野が広がり、思考も柔軟になる。これは教育という仕事にとって非常に重要な資質だと感じています。
5. 目先の仕事よりも長期的な仕事を重んじる
またできる人ほど目先の仕事よりも長期の計画を大切にしています。
今年度は授業の年間の計画を作り直すように上からかなり言われてやったのですが、いざ年間という単位で見てみると、どこでどの教育活動を行うと有効なのかがよく見えます。
行事と絡め合わせたり、あえて時期をずらして実施したりと長期的に見ることでより効果的な教育活動を考えることができるのだと気づきました。
このようにできる人ほど長いスパンでの計画を大切にしています。
日頃「明日の授業どうしよう?」と考えている人は多いと思いますが、できる人は「この単元はどこがゴールか?」「そのためにこの一時間はどこまで教えるべきか?」を考えています。
全体を通して見ているから授業ごとに習得事項の被りがなくて効率的に進めていける訳ですね。
まとめ:できる教員は、自分を進化させ続けている
今回ご紹介した5つの共通点を見てみると、どれも「自分自身をより良くしよう」という意識が根底にあるように感じます。そしてそのことが子どもの教育にもつながっているのかなと。
◯自分に合った環境を整える
◯他者との関係性を丁寧に築く
◯本気で打ち込める趣味を持つ
◯外の世界に目を向ける
◯長期的な視点で目標を考える
もちろん、これらのすべてを一度に真似するのは難しいかもしれません。
でも、どこか1つでも「ちょっと取り入れてみようかな」と思ってもらえたらうれしいです。
私自身もまだまだですので、この記事を通して、読者の皆様と一緒に成長していけたらと思います。
皆様の参考になれば幸いです。
本日も読んでいただき、ありがとございました!