教職者K

教育について考えるブログ。

学校の再開には反対している。

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さて、4月である。

 

本来ならば期待に胸を弾ませて…準備に取り掛かるこのシーズンだが、今年はそういうわけにもいかない。

 

言わずもがな新型コロナウィルスの影響である。

 

あと一週間で休校が解除される。

 

はっきり言う。

 

不安しかない。

 

教員の端くれとして、割と声を大にして再開には反対したいと思っている。理由は以下の通りだ。

感染拡大の問題

そもそも子ども達がどこまでウィルスに対して意識をもって行動できるのかが甚だ疑問である。

 

きっとクラス発表が行われれば

 

「きゃー!同じクラスだねー!(ガシッ)」

 

という濃厚接触が繰り返される。スタートからそれである。

 

また授業や日常などほとんど教室という密室で行われる。濃厚接触は避けようがない。

 

そしていざ感染者が出たらどうか。出たらもはや遅いのである。

 

子ども達は教室だけでなく、部活動や委員会など、様々なコミュニティーに属しながら生活しているから関わっている人間の数が仕事をしている大人よりも多い。公共交通機関を利用して通学している生徒もいる。

 

いったん感染が広まったらもはや経路を追うことは不可能だろう。10代での死亡例などが報告されている今、その状況での再開は恐怖が伴う。

 

さらに支給されるのは政府からのマスクのみである。

 

他にもマスクの作り方や材料を準備しておくよう通達も来ているようだが、マスク一枚で再開するのはあまりに無防備だと言える。

 

教育は命があってこそである。まずは命を最優先に考えたい。

教育格差の問題

そしてこれも思うのだが、一斉休校でない場合、最大で二ヶ月分の教育格差が生まれるわけである。

 

これは教育の機会均等に反しているのではないだろうか。

 

これは生徒達の進路にも関わってくる話で、例えば

 

「コロナが蔓延した間も登校していた子達が受験に有利」

 

という状況は避けなければならないと思うのである。

 

だからこそ私は自治体ごとではなく、一斉の休校を主張したい。

オンラインに取り組むべき

終息が見えない今、もはやコロナありきで子ども達の教育の機会を保障するという意味ではオンラインしかないと思う。

 

端末の貸し出しによるオンライン授業が理想的だが、各家庭にあるインターネット機器をインフラとして活用することが出来ればこれは割とすぐにできる話だと思っている。

 

それに、それが出来ない環境の子は少人数で登校して授業を受けてもいい。

 

これが今できる最大限の安全対策であり、かつ子ども達の教育権の保障ではないかと個人的には思うのである。

 

それに、このような学習方法が確立されれば今後不登校の生徒や、病気で学校に通えない生徒も授業が受けられるようになる。

 

さらには教員の働き方改革にもつながる可能性がある。これは教育の可能性を広げる可能性ももっているのである。

 

上記のような理由から私は休校の延長を強く主張したい。

 

朝令暮改であっていい。残り一週間での政府の方針の転換を祈っている。