教職者K

教育について考えるブログ。

子供の自己肯定感をどう高めるか。

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最近ホストクラブにハマってしまう若い女性が増えているそうな。

 

成人年齢が引き下げられた事もあって、若い子達をターゲットに初回無料まで打ち出してホストクラブ側も入店のハードルを下げる。

 

そして興味をひいて来店した所で、ホストの話術と優しさにどっぷりハマってしまう。

 

中には数ヶ月で数千万単位の金額を使い、その返済のために売春を繰り返している子もいるようです。

 

こういう報道とかを見ていて思うのは、こういう沼にハマらないためにも子供の自己肯定感を育てるのがとても大事だということ。

 

結局認められた経験がないから、とにかく肯定してくれるホストにハマってしまうんですな。

 

実際にホストに通う女性の多くが「メンタルのケアをしてくれる」っていう発言をしていて、ホストが自分の足りない部分を埋めてくれるんだろうなと思いました。

 

じゃあどうやって自己肯定感を育てるのかっていう話なんですけど、私は何かが人よりできるっていう自己肯定感の育て方は実は危険だと最近思います。

 

勉強やスポーツなど、人それぞれに得意な事があって。それが自己肯定感に繋がっているところは大いにあると思うんですけど。

 

でもこういう得意なものがある事で得られる自己肯定感ていうのは、自己肯定感を失う原因でもあると思うのです。

 

現に私が今勤務している学校の不登校の生徒はほとんどが学力で心を折られた生徒です。

 

自分はできると思っていたのに、今の環境では落ちこぼれになる。

 

小学校まで学力によって得られていた自己肯定感が得られない。

 

その結果自信を失い、学校に来なくなる。

 

「自分ができないのは学校に行ってないから」という方法で自分を守ろうとするわけですね。

 

どんな世界にも上には上がいるものですから、何かが出来るから自分は価値があるという自己肯定感の獲得の仕方はけして完全なものではないと思うのです。

 

じゃあ何が最強かというと、それは、私には価値があるっていうなんの根拠もない自信なんですよね。

 

これは状況や能力に依存しないので、この根拠のない自信をもっているかがとても大事だと思います。

 

そして、それはどこから来るのかというと、「何者でもない自分でも親から愛された」という体験だと思うのです。

 

赤ちゃんの頃なんて何にもできないし、かえって周囲に手間すらかけます。でもそんな自分でも親に大切にしてもらえた。その経験が自己肯定感のベースなんですよ。

 

 

だからホストとか売春とかにハマってしまう子というのは家庭環境が複雑だったりして、本来獲得すべき根拠のない自己肯定感が得られていない。その足りない部分をつけ込まれてしまうんですよね。

 

だから、大人として大事なのは「根拠とかないけど君のことを大切にしてる」って事をいかに伝えられるかだと思います。

 

オードリーの若林さんはお子さんに対して「生まれてきてくれてありがとう」と繰り返し伝えているそうですが、こういう言葉こそ子どもの根拠のない自己肯定感を育てるのだと思います。

 

だから、私も親としてそういう言葉をいかに伝えられるか、そして姿でそう感じさせてあげられるかが大切だと思っています。

 

また学校でもそうで、もちろん教育という場において子供達の功績を認めることは大事ですが、それ以上に「何もなくても君のことを大切に思ってる」ということをいかに伝えてあげられるかだと思うのです。

 

今は卒業式に向けて最後のプレゼンを作ってるんですけど。BGMはハンバートハンバートの「君の味方」という曲にしようかと思って作っています。

 

君の味方 - YouTube

 

歌詞にあるように、「どんな時も私はあなたの味方だからね」って事を伝えられたらと思います。

 

そうやって少しでも根拠のない自己肯定感をもつ子が増えていけば、こういう問題も解決に向かっていくんじゃないかと思います。

 

愛に理由はいらないんですよ。(←かっこいい)

 

皆さんの参考になれば幸いです。

 

読んでいただき、ありがとうございました。