最近読んだ本なんですけど,面白かったのでお勧めです。
私今進学校に勤めてるんですけど。
意外にも子育てがうまくいってない家庭が多いなって感じるんですよ。
家庭は裕福だし,親も頭いいし,環境も整ってる。
にもかかわらず不登校になったり,親子関係がこじれて大変なことになっていたり,朝起きれないみたいな子が結構いるんですよね。(遅刻者とか異常に多いですからね)
本書ではそんな高学歴の親がなぜ子育てに失敗するのかを解説してある一冊であり,色々と読んでいて納得したので書いてみます。
まず0歳から5歳までの間に発達するのは生きるための「からだの脳」であると。しかしながら高学歴親は良かれと思って先におりこうさん脳(言葉や勉強など)を育ててしまう。
結果として「からだの脳」が十分に発達せず,夜眠れない,朝起きれない子どもになってしまうと。
更には親に見通し力があるが故に転ばぬ先の杖を用意してしまうところもあると。結果的に子どもはどんな時も失敗しないように育てられてますから,いざうまくいかなくなったりした時に何もできない子どもになってしまう。
私が居る学校は第一回目のテストが終わった時に不登校の発生率がものすごく上がるんですよ。
つまり,これまで勉強できる子として見られてきた子がうちに来ると「普通の子」もしくは「出来ない子」になりますから。その状況に悩んでしまうんですよね。そして悩んでしまっても立ち直る力が無い。
あとオレオレ詐欺ってありますけど,ワタシワタシ詐欺はないですよね。
このことからも分かるように,
息子と母親が共依存になりやすい
っていうことが述べられていました。母親は息子を助けたくなっちゃうんでしょうね。
そして総じてそういう家庭については
父親の存在が微妙
なのだとか。
もう書いてあることにいちいち納得してしまいましたね。私の経験から考えてもトラブルになる家庭ほど父親の存在が見えなかったりしましたからね。子どもと母親とが一対一になる場面が多くて,盲目になってることに気づけないんでしょうね。
あと高学歴親の多くが「リベンジ」として自分のコンプレックスだったり足りなかったものを自分の子どもで達成させようとしていると。
結果的にそれは「できないんだったら価値が無い」っていう感情にもなりやすく,子どもへの自己肯定感を下げてしまうようです。
読んでて自分はこれからどう子どもを育てるのかっていうのを色々と考えさせられたんですけど。
やっぱり「原始的に育てる」ってのが凄く大事なんだなと。自然に放って動いて,食べて9時には寝かせる。ついつい楽だからアマゾンプライムとか見せちゃってましたけど,反省しましたね。スマホなんてもう高校まで絶対持たせないと心に誓いましたね。
あとお金の教育も大事だなと。
結局頼めばお金が出て来るっていう状況が子どもに主体者意識を生まないんですよね。「親のすねをかじりつくす」なんて平気で言う子になってしまうこともある。
なので今後はもう少ししたらやっぱりお小遣い制にしようかなって思ってますね。
毎月500円でなんとかさせる。その使い方を考えるってのが教育になるでしょう。
もしくは必要なお金をちゃんと言葉で説明出来たら与える。
あと,積み立てている貯金(ジュニアNISA)については一緒に見ながら最終的に自立する時に渡すってのが良いかもなって思いました。そこも本人に考えさせる。
「矛盾・溺愛・干渉」がダメな家庭教育の三大柱として書かれていましたが,自分のやっていることがこれに陥っていないか,常に客観的に見なければならないし,そのためには父親や外部の目が大事だなと感じました。
ということで教育関係者の身ならず,子育て世代には是非読んでいただきたい一冊です。興味のある方いましたら,是非どうぞ。
本日も読んでいただき,ありがとうございました!