うちのボスの一声でですね、職場で新しく
「自己披露の会」
っていうやつが始まったんですよ。
これは自分が日頃頑張っていること、取り組んでいることをステージ上でみんなの前で披露するっていう企画で。
ダンスだったり、伝統芸能だったり、アイドル活動だったり。
学校には色んな活動を校外でやってたりする子もいるわけなんですが、いかんせん
発表する場がない
っていう問題があるわけですね。
さらに今年はコロナの影響で特に子ども達の活躍の場が奪われている現状なので、子ども達に少しでも達成感や、自己有用感を与えるためにもこの企画が始まったわけです。
ただこれには問題が2つあってですね。
一つ目は
受信側、つまり見る側の生徒の態度が育ってないといけない
ということ。
中学生ですから、大したことない発表も勿論あるわけです。
でもそれに対して、
「つまんねぇ」
「やめちまえ」
「よく出てこれたな」
そんな声をかけてくる同級生がいたら,その子は二度とステージにあがりたいと思わないでしょう。
この企画っていうのは学校全体が寛容で受け止める雰囲気でないと出来ない取り組みなんですよね。
(逆にいうと、こういうの楽しめるのはいい学校だと思います)
2つ目は、教員もやらなければいけないということ
ボス曰く、子どもと同じ目線に立つ必要があると。
子ども達との距離を縮めるには、教員が身をもって示さなければいけないから、全職員が必ずやることというお達しです。(勿論ボスもやると)
じゃあ一発目誰がやんのかってなってんですけど、こういう時に出されるのが他でもない私なんですよね。(ヤ◯ザでいうところの「鉄砲玉」みたいなやつなわけですね)
私何やるか色々と考えたんですけど。
「コーラを一気飲みして、ゲップしないまま校歌を歌い上げる」
とか、
「布団の圧縮袋に入って,掃除機で空気を抜いてもらう」
みたいな。
そんな
みたいなことが一瞬頭に思い浮かんだんですけどね。
でも義務教育でそれやったら色々と問題ありそうじゃないですか。
まぁ無難にピアノ弾くとかダンス踊るとかも考えたんですけど。でも、あんまりがんばっちゃってハードル高くなるとこれからやる子ども達が出づらいなと思いまして。
そこで私がチョイスしたのが、
絵本の読み聞かせ
だったんですね。
ほら、私自分の子どもに読み聞かせしてるじゃないですか。これを中学生にやって自己披露にしようと画策したんですけどね。
しかしながら,この策には思わぬところに障害がありました。
というのも読み聞かせのために奥さんに「絵本貸して欲しい」って頼んだら、こう言われたんですよ。
「子育てを自己披露としてやろうとするあたりが,あざとい」
「大して絵本の読み聞かせなんてやってないのに、日頃やっていることとして子ども達の前でやろうとしてるのが腹立つ」
「中学生からイクメンに見られようとして張り切ってるあたりがマジキモい」
こう怒りをかいましてね。
もうこの時点で私はこのチョイスにものすごい後悔してるんですけど、さらにたたみかけて来ましてね。
「あんたが日頃家でやってることは、イヤホンしてパソコンのキーボード叩きながらニヤニヤしてることでしょ(←このブログを書く姿)」
「絵本じゃなくてそのパソコン持ってけ。みんなにパソコンカタカタしながらニヤニヤしてるとこ見てもらってこい」
そこまで言われましてね。
もうその時の私と言ったら、あしたのジョーみたいになってたと思いますね。
かくして絵本の読み聞かせを中学生にやったんですけど、中学生ですから絵本読まれても当然ながら全く面白くないですよね。
なので
自己披露というより事故披露
みたいな時間でしたね。
優しい子達なので最後まで付き合ってくれましたが、やってるこっちはここ最近で一番汗かいたというか。
終わった後はまたしても矢吹丈になってましたね。
まぁ大滑りでしたけど,でもこの取り組み自体は素晴らしいと私も思ってるんですよ。
やっぱりみんなの前で何かしたりする記憶って残ったりするじゃないですか。
私自身も中学校時代を振り返って見てもやっぱり文化祭でコントやったこととか思い出しますもん。そういう小さな成功体験の積み重ねが今後の人生の自信になっていくんだと思うんですよ。
コロナで子ども達の教育活動が制限される昨今ですが,出来ることをこつこつやっていこうと頑張っております。
さて,これからは子ども達のどんな発表が見られるでしょうか。
楽しみにしております。
読んでいただき,ありがとうございました!