教職者K

教育について考えるブログ。

アンサングヒーローとしての教師。

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内田樹っていう人がアンサングヒーローっていう概念を提唱していまして。

 

このアンサングヒーローってのは、誰からも感謝される事なく、人知れず世の中を災厄から守っている人の事を言うみたいなんですね。

 

例えるならば、主人公が倒した大魔王がいて。

 

大魔王は力を使い果たして負けましたが、主人公の知らないところで物凄い小さい蟻みたいなサイズでこっそり復活します。

 

そしてまた「俺はここからまた世界を手に入れてやるぞー!」と世界征服を企んでいる訳ですね。

 

そう意気込む大魔王をプチっと気づかないうちに踏み潰して駅に向かって歩く若者がいました。

 

この時の若者こそが誰からも気づかれないうちに世界を救ったアンサングヒーローな訳ですね。

 

こんな風に誰も気づいてないけど、世の中を平和に保ってる人っているよねっていう話なんですけど。

 

これを聞いて教員てまさにこういう仕事なんじゃないかなって思ったんですよ。

 

私の尊敬してる社会の先生が言ってたエピソードにこういうものがあって。

 

『あんまり幽霊とか信じないんだけど、一回だけ見た事がある。』

 

『広島で原爆ドームを見た日の夜に、ホテルで寝ていたら枕元に兵隊さんが立っていて。』

 

『敬礼しながら「よろしくお願いします」って言われたんだ』

 

『そのこと思い出すたびにこの仕事の意義を考えさせられる』

 

って言う話だったんですけど。

 

私はこの話を聞いた時に、戦後日本が平和であり続けたのは平和教育の賜物なんだなって思ったんですよね。

 

今の多くの日本人が「戦争は絶対に良くない」って思ってる訳なんですけど。それは学校教育で必死に戦争の悲惨さを伝えて来た事が背景にあるわけで。

 

あんまり気づかれてないけど、学校の先生が平和守ってるところあるよなって思ったんですよ。

 

他にも最近、不登校の生徒がいかに離職率が高くなるか。他にも、中学の時に不登校だと将来的にも引きこもる可能性がかなり高くなるっていうデータを見せられて。

 

離職率が高くなれば当然税金を納めたりする人間が減りますから、日本という社会を維持する事そのものが困難になります。

 

つまり、

 

不登校の子をいかに踏み止まらせるかっていうのは日本社会を維持できるか

 

っていうことと直結してるんですよね。(年金とかあくまで引きこもりが出ないっていう想定で計算されてますからね)

 

そう考えたらその最前線で頑張ってる教員はアンサングヒーローですし、自分達がやってることにもっと誇りもっていいと思いましたね。

 

今日も我々が元気に職場に行って、子供達と楽しく話をして、子ども達が笑顔になる。

 

その事が世の中を平和にしてるんですよ。

 

誇りをもって良いですね、っていう話でした。

 

共に頑張りましょう。

 

読んでいただき、ありがとうございました!