教職者K

教育について考えるブログ。

海は沸騰させられない。

f:id:suno200002000:20210212060012j:image

 

働き方改革が学校でも進んできていて。

 

夜の電話は取れないように音声が切り替わったり。

 

5時以降は教育委員会から学校へは連絡しないようにしたり。

 

他にも電子化出来るところはして、無駄なものは無くそうっていう流れなんですね。

 

今はコロナもあって部活も制限されてるので、かなり働き方改革にはなってるんです。

 

私の場合、定時で帰ろうと思えば帰れるなってところまで来てるんですけど。

 

ただ一つボトルネックになっている事があって。

 

それが、

 

不登校対応

 

なんです。

 

これがどうしても夜になってしまうんですね。

 

私がいるところは全国でも特に不登校が多い地域でして。

 

不登校傾向の子がクラスに3人とかいたりするんですね。

 

自分で学校に来られない子は他の生徒が全員帰宅した後、保護者が仕事終わりに学校に連れてきたりします。

 

そうなると、どうしても18時過ぎ。もっと遅いと19時でないと来れなかったりする。

 

そこから個別に学習支援なんかをすると、帰るのがどうしても19:30とか20:00になってしまうわけです。

 

勿論不登校の子も大切な生徒ですから、登校や学習ができるようにしっかりとサポートしなければならない。

 

しかしながら、不登校の生徒の意向を大切にしようとすると、一向に働き方改革が進まないというジレンマがあるのです。

 

勿論日中別室に登校するなど、色んな解決策があるわけなんですが、なかなか本人が動こうとしない。

 

マッキンゼーという会社には、

 

「海は沸騰させられない」

 

という言葉があるそうなんですが、私はこの言葉から不登校の子達を連想したんですね。

 

こちらが熱く焚き付けて言葉をかけても、彼らが抱えている問題が大きくてなかなか動こうとしない。海を熱してるような無力感を感じる時があるのです。

 

ただ、このマッキンゼーの言葉には続きがあってですね。

 

「海は沸騰させられないが、ビーカーに汲めば(沸騰させることが)出来る」

 

っていう言葉みたいなんですね。

 

つまりこれは、

 

問題は小分けにすれば必ず解決する

 

って事を示唆した言葉なんですけど。

 

だからとりあえず今は不登校の子と相談して、

 

「1ヶ月に一回は朝の時間に(親の通勤に合わせて)学校に登校する」

 

っていう約束をして少しずつやってるんですけど。

 

それでもなかなか本人にとっては朝起きるっていうことがハードルが高いようで…上手くいかないんですけどね。

 

何にせよ、この辺りの対応がもっと上手く出来るようにならない限り、教員の働き方改革は進まないと思っています。

 

何かいいアイディアあるよって方いましたら教えてください。

 

本日も読んでいただき、ありがとうございました。