読者の皆様にどう思われているかは分からないのだが,基本的にポンコツなのである。
日ごろ一緒にいる妻からするとその被害は甚大のようであり,たまに私は妻から「(ポンコツだから)ポンちゃん」と呼ばれる仕打ちまで受けている。
(これが上司だったらパワハラで裁判を起こしていたことだろう)
自覚しているのだが,私には絶対的な知識の偏りがあるのである。
知りたいこと,興味があることは頑張るのだが,そうでないこと,一般的な常識をまるで知らない。
それであるがゆえに,車検証を無いと勘違いして取りに行ったり。
掃除機のねじ一つ外せなかったり
ベッドを捨てることさえ出来なかったりするのである。
日ごろ本はひたすら読んでいるので私の知識は増え続けている。にもかかわらず一般常識が分からない瞬間があるのである。
(これは上はダウンジャケットを着て、下は短パンを履いて出かけるようなものである。)
最近も私のポンコツぶりを発揮してしまったので,皆様にご紹介したいーーーーーーーーーー。
これまで私は部活の入部した子ども達の試合用の靴下の購入を全て保護者に任せていたのである。
しかし、今年は人数が多いこともあり,私が注文することになった。
業者に問い合わせたところ,
「二足組で1,300円」
と言われたのである。
私がこの「2足組」という言葉からイメージしたのはこの図である。
つまり,片方を一足と数えたときに,この状態こそが「二足組」だと考えたわけである。
「1ペア=二足組」と考え,私は各家庭に注文を取った訳である。
「靴下1300円みたいなんですけど,各家庭いくついりますか?」
そんな感じの文章を作り,各家庭に配布したのだ。
家庭からは2セット欲しいという要望が多かった。
私はそれらをまとめて,お金まで集めて「16セットお願いします。」と業者に注文したわけである。
「2足組のものを16セットですね」
なんだか妙に業者がそこを確認してくるので私は同僚に聞いたのである。
私「あの,二足組って2枚ですよね?(左右)」
同「はい?
二足組は二枚…っていうか,二日分でしょ。」
私「え?そうなんですか?」
同「…本気で言ってる?二足組は2セット。あのさ,靴が一足って言ったら両足揃ってるよね?片足で買うって無いよね?」
と言われ,私は実際の二足組がこういうものだったことに気づいたのである。
なんということだろう,このままいけば同じ靴下を4セットも配布することになってしまったわけである。
同僚の指摘で気づくことが出来,なんとか保護者にも返金することで事なきを得た。
しかしながら,私はこの一件で今も納得いかないことがある。
それは,
じゃあこの靴下はどう数えるのか
という問題である。
この状態の靴下は何足というのが正しいのだろうか。それがはっきりしていれば私はこんなミスはしなかったのである。
たまに片方だけの靴下が発見されるが,あれは数えないというのか。
「一本」「一件」「一輪」「一話」「一便」。
ものによって細かく数え方を変える日本語において,片方だけの状態を数える言葉がないなんてことがあっていいのか。
注文は終わったのだが,この片方だけの靴下が何足になるのかは,私の中でまだ解決に至っていないのである。
今もそれが気になって自分のミスそのものを認めたくない気持ちがある。
少なからず私の頭の何かが,「不足」しているのは間違いないようである。