はじめに
今年、私が中学校の社会科の授業で取り組んでいるプロジェクト型学習について紹介します。
プロジェクト型学習とは子どもたちは最終的に成果物をつくり、それを発表する、という形で学びを深める取り組みです。
プロジェクト型学習の概要
中学校の社会科では、1年生で「世界」、2年生で「日本の各地域」を学びます。
その学びを活かし、子どもたちは以下のようなプロジェクトに取り組みます。
1年生の取り組み:世界の暮らしを学ぶ
1年生は世界の気候と暮らしについて学習します。
そこで外国人の先生からその国について紹介していただいた後、紹介された国の「気候に応じた暮らし」を調べ、プレゼンテーションにまとめました。
さらに最終的にはその国をテーマにしたプロジェクトを制作し、文化祭で発表します。
例えば、
その国の遊びを紹介する
クイズを作る
その国を模した模型を作る
など、子どもたちが工夫してアウトプットしています。
2年生の取り組み:日本の地域を学ぶ
2年生は日本の各地域について学び、それぞれの地域の特色を活かした成果物を作ります。
例えば、九州地方のプロジェクトでは、その地域の地理的特徴を反映した「ゆるキャラ」を作ることを提案しました。
ここで例に挙げるのが有名な「くまモン」です。
くまモンは、以下のように熊本県の地理や産物を取り入れてデザインされています。
体が黒いのは、熊本城の黒い外観にちなんでいるから。
赤いほっぺは、熊本県が生産量の多いイチゴやトマトの色を表している。
ほっぺが落ちる、という「おいしい」という意味の表現もかかっている。
このように、地域の地理的な特徴や文化的背景をキャラクターのデザインに反映させ、さらに説明文でどの部分がどの特徴に対応しているかを資料をもとにしっかり述べる事を求めました。
これを各地域に当てはめていく予定です。
例えば、
九州地方:「ゆるキャラ」を作る(例:くまモンのように地理的要素を取り入れる)
中国地方:地理的特徴を活かした新しいレシピを考案
近畿地方:旅行会社になりきり、修学旅行プランを提案
東北地方:地理的要因を取り入れたこけしのデザインを考え、実際に彫刻する
日本全体:都道府県の特徴を活かしたオリジナルカルトグラムづくり
などです。
アウトプットの際には、単に作るだけでなく、
地理的な特徴がどのように表れているのかを資料をもとに説明することが求めています。
プロジェクト型学習の魅力と課題
このように、成果物を目指すことで、子どもたちは知識を必要に応じて自ら集め、学びます。
また、勉強が得意な子だけでなく、行動力や発想力のある子がリーダーシップを発揮する場面も見られます。
一方で、時間がかかるためテスト範囲が短くなるリスクもあり、そのバランスを取りながら有意義な時間をつくる工夫が必要です。
終わりに
加えて今年はこれを文化祭で発表する形にしました。
昨年は教室内での発表でしたが、学年主任として仕切ることで、この規模でできるようになり、私自身もどうなるか楽しみです。
ゆるキャラについては来場していただいた皆様に投票してもらい、総選挙をしようと計画中です。
教えてる側も楽しいというのが、PBLの良いところですね。
ぜひお近くの方は文化祭にお越しいただき、子どもたちの成果を見ていただければ嬉しいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!