最近読んだこちらの本の紹介です。
この本は世の中のあらゆる事が贈与で説明が付くっていう事を書いた本なんですね。
例えば今子育てをしていて思いますが、子育ては金銭や時間で見れば割に合うものではありません。
夜中は泣いて起こされたり、子どもは言うことを聞かないし。
さらに進学をさせようと思ったらいくらでも金がかかります。
かといってそうやって大切に育てた子どもが将来的に自分達の面倒を見てくれるとか、経済的に支えてくれるなんていう保証もどこにもないわけです。
そんな割に合わないことをなぜ我々はやっているのか。
それは
自分も同じように育ててもらったのだ
という親からの贈与に親になって初めて気づくからです。
自分が受けた多大なる贈与を子どもに対して返しているわけですね。
同じようにサンタクロースがなぜ世界に文化として受け継がれていくのか。
それも贈与で説明が出来るとしている訳です。
そして私はこの本を読んで、良い教育を受ける(贈与を受けている)ことが良い先生になるための条件ではないかと考えました。
というのも、
すでに受け取ったものへの返礼であれば、それは自己犠牲にならないから
です。
教育ってやっぱりどこか踏ん張らないといけない場面がある訳なんですが、そう言う時に頑張れる人っていうのはすでに贈与を受けている人なのではないかと思うのです。
受け取っていない状態で努力を求められるのは自己犠牲になってしまうし、辛いんですよね。
この本からはそんな教育は贈与の連続であり、良いものを受け取った者が次の世代に良いものを伝えていく重要性を考えさせられました。
今部活が問題になっていますけど、確かに経験もない部をもたされたりするのは、贈与を受け取ってないわけですから、単に教員の自己犠牲になってしまいます。
一方で私みたいに自分がすでに贈与として受け取ったものに顧問として携われている人間は、次の世代に返していく努力が必要かもしれないと思いました。
贈与という観点から世の中を見直すことで、自分自身がすでに受け取っていたことに気づきます。
この仕事を選んだのも、こうやってブログを続けたりしているのも全部贈与を受け取った結果なんじゃないかと思いました。
このような洞察に触れた良書なので、ぜひ皆様にもおすすめしたいです。
皆さんの本選びの参考になれば幸いです。
本日も読んでいただき、ありがとうございました。