ここ最近ハマっていたchat GPTについて書いてきました。続いていたこのシリーズも一旦これで終わりです。
今回は最後に「いかに子ども達に使わせるべきなのか」っていう話を書きます。chat GPTを子ども達自身が使えたら幅が広がりそうですからね。
この子ども達への使わせ方ついてはまだあんまり研究が進んでないこともあるので、あくまで私の考えを書きます。
結論から書くと、子ども達にはまだ使わせるべきでは無いと思います。
『学問を破壊する』とも言われている生成系AIが学校で使われるようになると、そもそもカリキュラムを根本から見直す必要があります。
chat GPTを使えば基礎計算はいらないし、作文能力も要らない。プログラミングなんかはコードを出してくれるので初期学習がほぼ必要なくなります。
まだ可塑性があり、いくらでも自分の持つ能力を伸ばしていける子ども達にとっては、自分の能力を伸ばしきれない要因になりえると思います。
多くの大学がその使い方についてすでにガイドラインを出していますが、義務教育ではより慎重になるべきであり、安易に手を出させるべきでは無いでしょう。
(私自信気をつけていますが、慣れてくると自分の頭で考えるのが面倒になったりします。)
また学校で授業内で使う以上、教員はそれを評価しなくてはいけません。自力で書いた作文とchat GPTで書いた作文を見分けて正確に評価がつけられるでしょうか。
そもそも生成系AIを使う事が当たり前になりつつある世の中で使う事そのものは悪く無いことではなってきているのかも知れません。しかし、教員側の評価方法が追いつかないのです。
評価がつくとなれば説明責任がありますから、よっぽど研究していない限り、説明できないものはやめておいた方が良いと思います。教員のつける評価が子ども達の一生を左右する入試の合否にも関わりますからね。
なので、教育現場における生成系AIはあくまで教員の働き方改革に使われるべきであって、子ども達の学習として使うにはまだ時期尚早であるというのが現状での私の考えです。
ただし。
教科とは関係ない部分で、生徒会活動で何ができるかアイディア出しとして使って話をさせてみたり。部活動の練習メニューを組ませてみたり。
そういうあまり評価のある教科と関係ない部分で段階的かつ試験的に導入していくにはありだと思っていますし、発想としてとても面白いと思います。
また私が一番注目しているのは障害児や外国籍児童の支援としてのAIです。
そもそも全く文章が書けない子達も、単語が拾えれば作文としてAIが仕上げてくれますから、支援としてのAIは有効活用が考えられるのではないかと思うのです。またそうやって自分が絞り出した単語から文章が作れる事が分かれば、自信つながり、前向きに学校生活を送れる子もいるのではないでしょうか。
外国籍児童にしても母国語とchat GPTで日本語翻訳した文章を載せて他の子に紹介してあげたりすれば、他の子との交流のきっかけが掴めるかもしれません。
(ただこの辺りの使い方にしてもまだまだ発展途上ですし、最近では外国籍の子も高校入試を受けることが以前よりも飛躍的に増えているので、学習に使うとしたら公平性の確保という意味でもかなり慎重に取り組まなければならないでしょう。)
なので、まとめですが、現状でいきなり学習に使うのはかなりリスクが大きいと思います。しかしながら、評価が伴わない場面や、特別支援の上では可能性が大きいってのが今の所の私の考えですね。
もし今後取り組まれる方いましたら、情報交換しながらやっていきましょう。なんだかそうやって新しいこと考えるとワクワクするんですよね。
今年も何か新しい事やれたらと思っています。
読んでいただき、ありがとうございました。