教職者K

教育について考えるブログ。

これは心の処方箋。

 

最近読んだ本の話なんですけど。

 

私が1番好きな作家である奥田英朗の新刊「コメンテーター」です。読みたくてすぐに買っちゃいました。

 

主人公は精神科医である伊良部先生とパンクな看護師のマユミ。

 

強烈なキャラクターの2人が今回も色んな患者を非常識なアプローチで治し、今回はコロナウィルスのコメンテーターとしてテレビ出演も果たします。

 

なんでしょう、私はこれを読んで少し救われた気がしたんですよ。

 

というのも、ここ最近私自身が忙しすぎてちょっと病気になりそうだなと感じていたからなのです。

 

もう部活も分掌も自分でこなせる限界のところまで来ていて…。いくら仕事しても終わらないんですよ。私それなりに仕事早い方なんですけど、もうこなせる量の限界超えてるんですよね。朝は6時半から仕事して夜中は8時までやっても終わらないわけですよ。

 

さらに今週は色々と重なった結果一週間ずっと出張で。そうなると学校の仕事がまるで進められない。

 

さらに職場の人間関係も色々あって調整が大変で。休みもないことから、これそろそろ限界かもなって思ってたんですよね。

 

この本に出てくる患者もみんな真面目で人に迷惑をかけちゃいけないって思ってる人達ばっかりなんですよ。そしてそれを壊さないように固辞しすぎて心が壊れていく。

 

そんな人達に伊良部先生とマユミは優しい(厳しい?)声をかけていきます。

 

「人生、勝ったも負けたもないの。動物を見習うといいよ。生息地がちゃんとあって、そこから出ないようにして生活してるでしょ? 仮にタヌキが都会に紛れ込んでしまった場合、自分は都会の暮らしを克服したいなんて言い出すと思う? 来るとこ間違えたって、急いで帰るだけじゃん」

 

なんでしょうね、この一文に救われたというか。あぁ俺も都会に紛れ込んだタヌキみたいなもんだなと。

 

だから、ダメなら田舎に帰ればいいわと私自身思えたんですよね。死ぬ訳じゃないし。仕事は自分以外の誰かがやってくれるでしょう。

 

そんな自分の気にしすぎなところを指摘された気がしました。

 

今の世の中と自分に足りないのはそんな伊良部みたいな適当さとマユミみたいな体制に中指立てるようなパンクさなんじゃないかなって。

 

なので、読んでてとてもすっきりしましたし、自分にとっても処方箋みたいな一冊でした。

 

忙しくてしんどい人、真面目すぎて辛くなってる人にこそ読んで欲しいですね。

 

さて奥田英朗の新刊も読めたし、山場は超えた気もするのでまたなんとか踏ん張ります。

 

さて、明日も頑張りますか。(←ちなみに休日出勤泣)