教員て毎日人前で話をしなければならない仕事なわけで。
それこそ子ども達のモチベーションを上げたり,間違った行動をした時には指導をしたり。
そういう非常に重要な場面でプレゼンテーションしなければならないわけです。
その時に私が大事だと思っているのが,「話をきっちり作っておきすぎない」ことだと思っているので,そこについて書いてみます。
先日同僚から生徒指導について相談を受けたんですね。
かなり込み入った案件で,こちらとしては子ども達に対する言葉を選ぶのに慎重になります。
担当になった先生はどんなことをいうのか,A4にびっしり書いていて,それこそ「ここは,この文言でいいと思いますか?」「ここ,こう変えたいんですけど大丈夫ですかね…?」とかなり不安そうに一つ一つ聞いてくるわけですね。
聞かれたので私なりに「ここはこっちの方がいいのではないですか?」なんて話をしたんですけど,そもそもそうやって全部セリフにしてしまうのが,あまり良い方法でないと正直なところ私は思いました。
というのも,そうやって作り込みすぎるとどうしても,
読むことに一生懸命
になってしまうんですね。子どもの反応が置き去りになってしまうというか。
例えば生徒指導の場面なら子どもが納得していない顔をしていたら,別の方向から話をしたり,ちょっと間をおいて子ども自身に考えさせることが有効なこともあるでしょう。
しかし,そうやって作り込んだ台本を作ってしまう事が,その場での雰囲気や子ども達の気持ちの流れを途切れさせてしまう事になると思うのです。
これは授業にも言えます。
最近の実習生なんかは非常にまじめな子が多いので、大事な説明を飛ばさないように一言一言しっかりと確認して,授業に臨んできます。
しかし,そのことが逆に子ども達が参加する幅を奪ってしまっているんですね。
せっかく子ども達が発言しているのに,進行することに夢中になってしまってうまく子ども達の反応に対応が出来ない。本人はいたって一生懸命やっているのですが,はたから見ているとそれは子ども達を無視しているようにさえ見えます。
そうやって無視されたと感じた子ども達はどんどん発言しなくなっていってしまうわけですね…。
なので,私自身も以前はパワーポイントでがっつり準備して授業に臨んでいたのですが,最近はもうほとんど準備無し。
発問は二つだけもって教室に行き,あとは子ども達の反応をみながらつなげたり,ツッコんだりして授業をやっています。
準備は明らかに少ないですが,子ども達の顔は以前より上がっている気がします。
学年集会で話をしなければいけない時も,二つか三つぐらい伝えたいことをもっていって,それをつなげながらおしゃべりする感覚で話をしています。なので,子ども達に質問をしたりしながら反応を見て話すことが多くなりました。
このように「文章校正の力」よりもその場の瞬発力や相手の反応を見て言葉を変える「コミュニケーション力」が結局のところ話をする上では大事なんじゃないかと思います。
まぁそう偉そうに言ってますけど,私結婚式のスピーチ緊張してがっつり紙見てしゃべってましたけどね。(あれは今思うと大後悔ですわ…笑)
あと西野さんの講演に行ったときに思いましたけど,西野さんはノー原稿で一時間以上喋りきっていました。この力は自分にはまだないなと…。
こういう力も場数を踏んでトレーニングをしていけば出来るようになるんだろうなと思います。
色んな場で経験積んでいきたいものですね。
ということで今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。
本日も読んでいただき,ありがとうございました!