最近 この本を読みましたのでレビューを書きます。
このコロナ禍でどこの自治体も教育活動が停滞する中で2週間でオンライン授業をスタートさせたという熊本市のレポートです。
ポイントは2つなのかなと思いました。
まず「スモールステップ」です。
オンラインによる授業には教員側にも抵抗がある人が多いです。
若い人はいいですが,そもそもタブレットやパソコンを使いたがらないアナログな教員がいるのも事実。
そういった人たちの抵抗感を下げるためにも徐々にオンライン化を進めていったとのことでした。
研修を開いた上で、
「オンラインによる朝の会」→「オンラインで提出物」→「オンラインで学びあいの授業」
と順にハードルを上げていく。
そうやって少しずつステップを上げていくことによって教員側も「これだったら出来る」と思えたそうで。
さらにこれにより生徒にとっても抵抗感が少なくなったようです。
そしてもう一つ感じたのが「教育長と市長のリーダーシップ」です。
この二人が民間の感覚もある切れものだったのだろうなという印象を受けました。
「タブレットにフィルタリングをかけない」
などは子どもが使用することを想定するとかなり思い切った策だと思いますが,トップが寛容で「まず使ってみよう」という姿勢を見せたこと,それが成功の一因だったのは間違いないでしょう。
そして一冊読んでみた感想なのですが、
あんまり参考にならない
と思いました。
そもそも熊本にタブレットが整っているのも,震災の復旧支援としてタブレットが支給された背景があるわけで。
他にもここまで大きな改革に踏み切るにはトップの判断が重要なわけですが,いち教員である私には読んでも参考になる部分はいまいち少なかったように思います。
ただ,今後のタブレットの支給は可能性もあると感じていて,学力を伸ばそうと思ったらもはや
家庭の時間を変えるしか無い
と思うのです。
学校の授業はそれほど差は出ないでしょう。
家庭での教育の差がそのまま学力の差と言っていい。
特に就学前の教育の差が凄いと思うのです。
例えば週一回でもオンラインの無料塾みたいなものが浸透していけばそういった格差みたいなものも少しは小さくなるのではないかと思いました。
ということで私は本を読んでそんな感想をもった次第です。
皆様の参考になれば幸いです。
本日も読んでいただき、ありがとうございました!