ということで,「ケーキの切れない非行少年達」に書かれていたコグトレの本が届きまして。
1日5分! 教室で使えるコグトレ 困っている子どもを支援する認知トレーニング122
- 作者: 宮口幸治
- 出版社/メーカー: 東洋館出版社
- 発売日: 2016/11/02
- メディア: 単行本
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今回はこちらのレビューを書いてみたいと思います。
前回の本もそうでしたが,非行に走ってしまうような少年たちの特徴として以下の5点+1が指摘されているわけです。
①認知機能の弱さ(そもそも認知できてない)
②感情統制の弱さ(すぐキレる)
③融通きかなさ(予想外のことに弱い)
④不適切な自己評価(自信がありすぎる)
⑤大人スキルの乏しさ(コミュニケーション✖️)
+1 身体的不器用さ。
です。
これまでいろんな子を見てきたのでこのどれも私は納得なんですよね。
これまでそういう子がいっぱいいたのです。
ただ見られただけなのに「睨まれている」と勘違いして暴力に走ってしまう子だったり,
何回説明してもEをヨといつも間違えて書いてしまう子だったり。
周りの信頼がまったく集まっていないのに,そのことに少しも気づかずに学年委員やリーダー必ず立候補する子だったり。
また案外多いのが
靴紐が結べない子
です。
中学生でも結べない子が結構いるんですよね。
これも+1の身体的不器用さに当たるのかなと思いました。
これまでそういう事例を見ながらも有効な手立てがわからなかった私ですが、この本に載っているトレーニングはそんな子達に効果的なトレーニングが具体的に載っています。
これは違いを見つけられるか(正しく認知できるか)のトレーニングです。
すぐ出来るし,何よりただコピーして使えるので忙しい中では本当にありがたい。
他にもイラストを見て「この表情をしている人は何を考えているかな?」と相手の心情を察するトレーニングのようなものもあり,ワークシートを通じて上の5つ+1を克服していけるようなメニューが段階的に組まれています。
また身体的な不器用さのある子には綿棒積みや,半紙を出来るだけ長くなるようにちぎるようなトレーニングも紹介されています。
今後はこの本のワークシートを大量に印刷しておいて朝の会や帰りの会などのちょっとした隙間の時間にやろうと思っています。
最近初めてやってみたのですが,生徒達はなかなか楽しそうに間違い探しに取り組んでいました。
私はやってみて,やはりある程度学力と関連性があるのではないかと感じました。
出来る子はすぐに終わるし,戸惑う子はここでも時間がかかる。それでもみんな楽しそうに解いているのが印象的でした。
まだ始めたばかりなので効果はなんとも言えませんが,何も支援が無いよりはいいのでは無いかと思っているので,これを参考にして学級活動に取り入れてみます。
ちょっとずつやってみて,また変化があればこのブログで報告したいと思います。
ということで本日はコグトレ本のレビューを書いてみました。
皆様の参考になれば幸いです。
本日も読んでくださりありがとうございました!