子どもがなかなか思うように動かなかったり規則に従わない時に、苛立ってしまう先生って多いんですけど。
そもそもそのルールに子ども達が納得していない
って事が結構多いんですね。
さらに言うと、教員側もそのルールについて説明できなかったりする。
そうなると当然ながら子供達は指示に従わなくなるわけです。
この月刊生徒指導の4月号で紹介されてる優秀論文がかなり勉強になったんですけど。
子どもを思う方向に動かしたい時には3つのアプローチがあるようです。
①トラッキング…動かしたい方向に子供が動いた時に報酬を与える。
(例 みんなが自習ノート提出したら一時間遊びの時間をあげるよ、と約束するなど)
プライアンス…望ましい方向に動いた時に賞賛する声がけをして肯定してあげる。
(例 良い挨拶をしたら「とっても元気でこっちまで元気になるよ」などと伝えるなど)
オーグメンディング…そもそもなぜその行動が必要なのか説明する。
そして、このオーグメンディングこそが重要だと私も思うわけですね。
というのもトラッキングもプライアンスも外発的な動機づけによるものだからです。
これで動くことが習慣づいてしまうと、そういう動機づけをしてくれる人間がいない限り動けない人間になってしまいます。
なので、「なぜそれが重要なのか」を子供達が理解して、色んな場面で子供自身が自発的に動けるようにすることが理想的だと私も思うわけですね。
ちなみに本校では朝のショートホームルームの前に朝読書の時間が設定されてるわけなんですけど。これが子ども達からの反発を買いやすいわけです。
「なんで読書しなきゃいけないんだ!」
「その時間がなければもっと家でゆっくりできるのに!」
「勉強の時間に当てたいのに、なんでそれがダメなの?!」
となるわけです。
なので私は入学してきた最初の段階でこんな話をしています。
「みんな将来的に出来ればお金を稼ぎたい、収入が多い人生の方が良いと思っているよね?
世の中のめちゃくちゃ金持ちな人たちがどういう人達なのか、金持ちを集めて調べた研究があるんだけど。
その結果分かったのは、高学歴だからと言ってめっちゃ金持ちになれる訳ではないって事なんだ。
集められた金持ちの人たちの中には高卒の人もいて、高学歴だから金持ちって訳ではないことが分かったんだよね。
じゃあめちゃくちゃ金持ちな人たちにはどんな共通点があったか。
それは…
読書習慣があったこと
なんだよ。
金持ちはほとんどの人が読書していた。これが高学歴あることよりも高い相関関係がある事が分かったんだ。
高学歴の人たちの方が収入が高いイメージがあると思うんだけど、それもある意味で正しくて、学力が高い人達は学生のうちから本を読む習慣がついている事が多いんだ。
だから短期的に受験に勝つていう目で見たら勉強に時間をかけた方が良いわけだけど、長期的な視点で収入が多い人生にしたいと思ったら読書の習慣をつけておくことが大事なわけだ。
この学校の生徒は受験を勝ち抜いてきてるから勉強の習慣はすでについてる生徒は多いよ。でも読書の習慣がついてない人は多いよね?
だったらこの時間を有効に使って読書習慣を今のうちに身につけた方がお得じゃない?」
なんて事を言うわけですね。そうすると、あー確かにみたいな顔してみんな本を読むわけですね。
(この話はDaiGoさんのYouTubeを参照。あと読書に関してはストレス軽減とか、共感力を高めるみたいな研究結果もあるのでそういう方面から語ることもできるでしょう)
何にせよ、こんな風になぜそれが必要なのか、子どもたちが納得できるような説明がとても大事かなと。
特に今は昔みたいにルールだからという理由で縛りつける事が不適切だとされる時代ですから尚更です。
子ども達にやらせる以上、教員自身も共通理解として納得しておくことがとても大切なのではないかと思います。
そしてそういう説得力のある話ができるように色んな所にアンテナをはって情報をストックしておく事が大切なんじゃないかと。
生徒指導の上で大切なのではないかと思っているので書いておきます。
誰かの参考になれば幸いです。
読んでいただき、ありがとうございました!