教職者K

教育について考えるブログ。

教師はやめておくべき職業なのか②

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では前回の続きを書いてみたいと思います。

 

(先にこちらをご覧ください↓)

 

suno200002000.hatenablog.com

 

多様化するニーズ

現在の子ども達のニーズは以前よりも多様である。

 

不登校の発生率は中学生で3%ほど。つまり30人学級なら一人はクラスに不登校の生徒がいる計算である。

 

学級の中で通常通りの授業を受けることが出来ない子ども達。こういった子ども達をほっておくことはもちろん許されず,適切な支援を行う必要がある。

 

また保護者の要求も年々多様化してきており,理不尽な要求によって心を病んでしまう先生も多い。

 

さらに今は夫婦が3組に1組が離婚する時代であり,今後ますますこの流れは加速するだろう。

 

核家族も進む中で子ども達を取り巻く環境はどんどん変化している。

 

今後集団に馴染めない生徒や生活や子育てに余裕のない家庭の対応などますます教師が求められる役割は大きくなっていくのではないかと予想される。

 

 

(逆に価値観の多様化によって義務教育に意義を見いだせず、通わせたくないという層への対応も求められるだろう)

 

 

 

このように単純な長時間労働だけでなく,教師として求められる仕事の多さも転職が話題になっている一つの要因だろう。

 

同僚間の関係性

これ以外に多いのだが,同僚間でのパワハラやセクハラなども結構あるのである。

 

詳しくは書けない(今度飲みに行きましょう)のだが,意外にも先生同士のやり取りで心を病んでしまう人は多い。

 

教師とはもともと人に教えたり,自分の意の通りに人を動かすのが好きなのだと思う。

 

それがうまく機能していればいいのだが,相手の心情を考えずに自分の思いだけをぶつけてしまう人も一定数いるのが事実である。

 

なので本人は全く悪気がないが,同僚に罵詈雑言を浴びせるなんてシーンも見てきた。

 

これは聞いた話だが,ある先生は教科の授業が認められて昇進して教務主任になったという。

 

そして転勤して初めて出勤したその日に教頭から,

 

「おい,教科の授業じゃうまくいったかもしれないけどな。

 

教務で同じように務まると思うなよ」

 

と初っ端から言われたらしい。

 

この教頭は気を引き締めるために言った善意からの発言なのかもしれない。でも初日からそんなやる気を削ぐような一言が本当に必要だろうか。

 

こういうレベルの話なら他にもいくらでも出てくるのである。(書けないけどね)

 

以前某教育大学の教授の講演会で聞いた話だが,

 

このような学校内でのパワハラが浮き彫りになってきたのは2010年代に入って来てからだそうだ。

 

これは職員室にパソコンが導入された時期と一致しており,

 

パソコンの導入によって教員間のコミュニケーションがとりづらくなったこと

 

が要因の一つとして考えられるとその大学教授は言っていた。

 

しかし,私はそうは思わず、

 

多分昔から教員間のパワハラはあった

 

と思うのである。

 

パソコンが普及してきたことで記録の手段や告発の場が増えただけではないだろうか。

 

ちなみにここだけの話にして欲しいのだが,私も勤務時間内に「内部告発 やり方」とキーワードを入れて調べていたことがある。(実話)

 

 

ということで,今回は二つ書いてみたのだが,

 

長時間労働

 

に続いて

 

人間関係

 

の悩みが多いのもまた教師なのである。

 

何せいろんな家庭がある上に,関わる人間の数が多い。

 

同僚だけでなく子ども、保護者、部活動関係者、外部の教育関係者といった様々な人間と関わらなくてはならない。

 

「すべての悩みは対人関係の悩みである」

 

アドラーは言ったが,まさにその通りで教職の場合はその対人関係に晒され続けるわけである。なのでコミュニケーションが苦手な人には辛いことの連続だろう。

 

 

正直なところ辞めたいと思う人の多くが長時間労働よりもこの対人関係の悩みに起因するのではないかと思っている。

 

(またしても続きます)