教職者K

教育について考えるブログ。

信用が何より大切になる世界がすぐそこまで来ているっていう話。

どうも大仏です。

 

大仏先生@ほぼ毎日ブログを書く教師。 (@sunostrism) on Twitter

 

 

ほりえもんさんが好きで,メルマガとかも取ってるんですけど,その中でも多動力がやっぱりすごく説得力あって好きなんです。

 

多動力 (NewsPicks Book) (幻冬舎文庫)

多動力 (NewsPicks Book) (幻冬舎文庫)

 

 

この中でほりえもんさんは、

 

「お金より信用が大事」

 

「お金がなければ借りればいい。でも借りられなかったらその時点で終わり」

 

「その日泊まるところがなくても信用があれば泊めてくれる人がいる」

 

「だから信用があるってことが何よりも大切」

 

みたいなことを言っていて。あぁ確かになって納得させられたわけです。

 

この「お金より信用」については,DJ社長さんの動画がそれをまさに体現しているので,そちらもおススメです。(https://m.youtube.com/watch?v=PPnbEiXSYM8

 

そして最近聞いた話で中国が

 

「信用が何より大切」

 

を教育の世界にも取り込んできているようで,その話を今回は紹介させていただきます。

 

中国では信用がスコア化されて点数になって表示されるんだとか。


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・学歴

・支払いの能力

・クレジットの返済履歴

・人脈(SNSでの交友関係)

・生活行動

 

 

これらの行動を蓄積して,一人一人に数値化された5角形のグラフが作られると。

 

そしてこの5角形の大きい人,つまり社会的な信用が高い人は様々な恩恵を受けられるらしいのです。

 

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<信用スコアの高い人のメリット>

 

・各種料金は後払いになってもいい。

・賃貸借りる時も敷金いらない。

・旅行の時もビザ取りやすい。

マッチングアプリでも優先的に紹介してもらえる。

・ローンの融資受けやすい。

・シェアサイクル借りる時も補償金なし。

 

 

これはあくまで一例で,他にも色んなメリットがあるようなのです。

 

色々なものの料金には,

 

「これちゃんと返してくれないと困るな」

 

「返してくれなかった時にこっちが損を被るのは嫌だから料金に上乗せしておこう」

 

っていう風に信用がない人が裏切った時の保証分も上乗せして料金が決定されているわけですが,信用スコアの高い人はこれらを取り払った値段でサービスを受けることが出来たりするわけですよ。

 

だって信用があるから。

 

この人達は絶対お金とか返すし,モラルもしっかりしてるっていう信用がそれを可能にしているようです。

 

なので学生のうちからこの信用スコアをいかに高めていけるかが,人生を有利に進める上でもすごく重要になってくると。

 

それぞれが信用スコアを高めようと頑張った結果,中国では不法投棄の自転車がなくなったんだそうな。


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不法投棄すると,信用スコアが下げられてしまうからです。

 

 

そして学習についても日頃の取り組みや,テストの点数が数値化されて学習履歴として残っていくと。


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それを見ればその子がどんな取り組みをしてきて,どれくらいの能力を持っていて,人間的にどんな子かはもう一目瞭然になってしまうわけです。

 

つまり,

 

もう入試は必要ない

 

そんな世の中になるみたいなんですね。

 

日頃の子ども達の取り組みがもうそのまま合否の判断材料として使えるからわざわざ手間かけて採点して合否決める必要もなくなるんですよ。

 

 

だから私はこの話を聞いてすごく思いましたね。

 

「信用が何より大事な世界が来てる」

 

って。

 

 

ヤンキーとかが受験の時だけ頑張るとかっていう誤魔化しがきかなくなっていくんだと思うんですよ。

 

 

 

ただね。

 

個人的にはそれの怖さもあるんじゃないかなって聞いた時に思って。

 

っていうのも何が信用につながるのかって結構曖昧で,時代だったり国によったりですごく変化するところあると思うんですよ。

 

 

例えば日本では「転売」というのが,やっちゃいけない行為(=信用を下げるもの)として扱われているけれど、

 

海外ではそれは

 

「頑張って買った人が得るべき当然の権利(=信用には何も関係しない)」

 

 

と見てなんら信頼に関わらなかったりするわけですよ。

 

ちなみに学校で働いている私は,

 

「掃除頑張る子は信用できる子」

 

 

だと思っているんですけど,

 

先生によっては

 

「掃除はルンバに全て任せるべき」

 

っていう人もいるんですね。それぞれ考えあっていいと思うんですけど。

 

だから何を言いたいかというとですね,

 

「何を良い価値観とするか」

 

が案外難しいんじゃないかなって思ったんですよね。ほら戦争の時に「戦争反対」っていうのはいい価値観じゃなかったから「非国民」とか呼ばれたわけじゃないですか。今は逆ですよね。それぐらい価値観てあやふやでいつでもひっくり返るんだと思ってるんですよ。

 

それに過去からデータが記録されていくってことは逆転を起こすのか難しいから,余計に貧富の差とかも広がりそうだなって思ってみたり。

 

現実に信用スコアを引き上げるための詐欺みたいなのも中国では起こっているようです。

 

なんにせよそういう世の中になってきてるっていう変化がとても面白いなぁと。

 

本格的にこの流れが日本に入ってきたら,教育現場の風景も一変するんでしょうね。みんな信用スコア稼ぐためにお手伝いしまくるでしょうから,先生達も評価するのが難しくなりそうです。

 

いやぁこれは勉強してないと,追いつけないぞこれと思う今日このごろでしたわ。

 

 

追伸

大学の頃、何も言わずに突然バイトに来なくなるヤツとかいたけど、多分めっちゃ信用スコア低いだろうなってふと思いだしましたね。

 

本日も読んでくださりありがとうございました!