教職者K

教育について考えるブログ。

夏休み中の先生達は何をしているのか?

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「夏休み中の先生達って暇なんでしょ?」

 

「夏休みがあるなんて楽な仕事だよね」

 

とよく言われるのである。

 

夏休み中は学校に生徒が来ないわけで学校はたしかに休みになっている。

 

 

しかし,この1ヶ月近くの期間に教員が何もしていないかといえばそうでもないのである。

 

今回は一般の皆様が思われる

 

「夏休み中の先生達は何をしているのか?」

 

について書いて見たいと思う。

 

 

 


部活

 

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中学校ではやはり部活の練習が日中のメインになってくる。

 

2学期が始まるとすぐ駅伝大会がひかえているので,熱心な部活動だと,

 

(早朝)駅伝

(午前)宿題・勉強を部活でやる

(昼)休憩

(午後)部活の練習        解散

 

という流れで夏休みといえどほぼ一日中生徒を拘束しているところもある。子どもが活動すれば当然先生達も一日中それに張り付くことになる。

 

部活は教員の裁量で練習計画を決められるので,はっきり言ってやらなくても何も問題ない。

 

なので「夏休み中は部活なし」 として休みを取ることも出来る。

 

しかし,実際のところ夏休みがあけるとすぐに新人戦が待っていることもあり,練習があまりに少ないとなると,クレームも出やすい。

 

加熱する部活熱を抑える目的もあり,

 

最近では

 

「夏休み中は土日の部活なし(ただし,大会は認める)」

 

 

としている市町村が多いのだが,夏休み中も部活動は教員の時間を大幅にとる一因になっている。

 

ちなみに部活動がない小学校の先生だと,この夏休みに休みをガバッととって海外旅行なんて人もいるようである。


各種大会の運営・引率

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夏休みが入ってすぐに県大会,さらには吹奏楽部の大会なども入ってくる。

 

そしてここからお盆期間にかけて全国大会など中体連の上位大会が行われるのである。

 

大変なのは学校で誰かが勝ち進んだ時である。

 

 

チーム競技はなかなかないが,個人競技でたまにあるのが,校外で活動している子が中体連の大会で勝ち上がるケースである。

 

このような場合も,教員の誰かがが引率しなければならない。

 

なので,

 

「一回も練習を見たことないけれど,外部で体操やってる子が勝ち上がって全国大会に出るから九州まで出張に行く」

 

「スキーの全国大会の引率で新潟へ…」

 

 

なんてこともありうるわけである。

 

また上位大会の当番県になっている場合は,大会の運営に協力しなければならない。

 

県外から来るチームのための宿の確保や,練習場所の確保,当日の運営,審判の割り当てなど,これも大変な仕事となっている。

 

いや部活って負担でかいな,しかし。

 

教育相談

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この夏休み中にだいたいどこでも教育相談が行われている。

 

3年生は親子での三者面談をして,夏休み中の生活の様子や進路に向けての方向性を確認する。

 

部活に参加していない場合など,夏休みには学校に全く来ない生徒もいるので,夏休み中の生活の様子や家庭との連携を取る場となっている。

 

1人30分として1日6人ほど。1週間くらいはこれで半日が終了していく。

 

半日部活で半日教育相談。

 

だいたいこれで夏休みの4分の1が終了するのである。


免許更新講習

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免許更新講習が導入され,10年に一度教員免許の更新を行わなければならない。

 

 

ちなみに自腹である。

 

数万円という大金を大学に払い,自腹で交通費まで払い,自分で手続きをして受ける。

 

正直受けたくないが更新を忘れた場合は失効してしまうので,教壇に立てなくなる。

 

 

もっというなれば生徒も

 

免許ない奴の授業うけてた

                 ↓

授業ちゃんと受けてない

 

ことになり,やり直しになる可能性もある。

 

ちなみにこのような手間をかけて更新させる割には,

 

「最近先生足りないよね」

「講師も集まらんな」

「じゃあ免許なくても教壇立てるようにしちゃおうか」

 

という流れを取っている自治体もあるようであり,その辺のところがなんともアンビバレントな話である。

 

ちなみに更新できない不適格な先生はいるのかといえばほぼいない。

 

大学だって単位出さないということはその先生の仕事を奪うことになるわけだからそう簡単にそんなことはできない。

 

いる?ねぇこの制度いる?

 

ちなみに私は「生類憐れみの令」以来の悪法だと思っている。

 

(ちなみに授業サボって中抜けした先生が単位落として更新できなかったという例はあるようです←そいつが悪い。反論の余地なし。)

 

 

健康診断

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もある。基本教員は真面目なので朝早くから並ぶ。

 

大会等でいけない場合は他の市町村の健康診断に並ぶ。

 

体が資本なのでめちゃくちゃ大事。しかし毎回思うのだが,歯のチェックもしてほしい。

 

日頃忙しくて歯医者に通えないのである。

 

大人の健康診断になぜ歯のチェックがないのか私には疑問。

 

健康診断の歯の検診の義務化を強く訴えたい。

 

諸評簿のチェック

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子ども達の目に触れることはほぼないが,諸評簿を整理し間違いがないかチェックするという仕事もあるのである。

 

わかりやすいのは出席簿だ。

 

さらには週案(週ごとの計画)や,年間の指導計画などを整えて提出し,この夏休みに管理職からのチェックを受ける。

 

大事であるのは分かるが,最近の働き方改革の流れもあって簡略化,もしくは提出しない学校も増えている。(←出さなくてもいいのかよ)

 

ちなみに私がいるところはもれなくすべて提出。明らかに時代に逆行している。教育界のサケの遡上。

 

早くなんとかしてほしい。

 


学習補助

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夏休み中も学校で勉強したいという生徒のために学校を解放し,学習補助を行う。

 

やるのは大抵夏休みの宿題の残り。

 

家では集中できないという生徒もいるので,夏休みといえど,授業みたいなこんなこともやる。

 

まぁ教師だしね。そりゃそうだわな。


2学期の準備

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これ大事。

 

2学期はやく帰るためにはいかにこの夏休みの生徒がいないうちに先読みして準備を進められるかが大切である。

 

ちなみに私はこの夏,

 

2週間分の授業づくりと,

 

教育論文の執筆,

 

新人戦の要項作り・計画,

 

生徒会の企画の立案・準備

 

生徒会のスライドづくり

 

をこの夏休み中にやるつもりである。

 

 

ということで,今回の結論。

 

 

け。

 

現場からは以上です。

 

本日も読んでくださりありがとうございました。