教職者K

教育について考えるブログ。

結婚は本当に幸せなのか?

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同僚にKという男がいるのである。

 

私と同期のこの男は,1つ年下なのだが,教員とは思えないほど覇気がない。

 

教員にありがちな大きな声を上げているところも見たこともなく,いつも気だるそう。教室でも常にダルそうに新聞を読んでいる。

 

にもかかわらず,歯に衣着せぬ物言いで生徒達からは絶大なる人気を誇っているのである。(本当に不思議)

 

そんな彼なのだが,現在独身で今後も全く結婚する気がないそうである。

 

その理由について彼は,

 

「幸せそうに見えないから」

 

と私に向かってはっきり言ってくるではないか。(ちなみに私の方が年上である)

 

 

ここまで言われたら私も黙ってはいられないのである。私が幸せかどうか,ちょっとここ最近我が家で起こったことを振り返ってみようーーーーーーーーーーー。

 

 

最近娘(0歳)が生まれて初めてかぜをひき,私と妻で病院に連れて行くことにしたのである。

 

 

待合時間は長く,娘は待っていられない。私の口に手を突っ込んで遊び始めた。しかし,妻はこれを見逃さないのである。

 

 

「ちょっとやめてよ!」

「大人の口の中には虫歯菌がいるんだから!」

「この子がその手を舐めて虫歯になったらどうするのよ!」

「これからは自分の口をドブだと思って!」

「娘がドブに手を突っ込んでいるのに何も言えずにいえる!?」

 

 

とまぁ潔癖な妻は私に対して言いたい放題なのである。

 

「流石にドブはないだろう」とこちらが言えば,

 

「じゃあ沼」

 

と譲る気配なし。

 

しかし,どうしてこうも水の流れのないものばかりチョイスしてくるのだろうか。ここは私も冷静に反論した。

 

「ドブだの,沼だのさっきから流れないものばっかだな。俺の口は飲み物を飲むし,食べることもできる。つまり流れがあるわけだから,その表現はふさわしくないよね。」

 

と言ってみるのだが,

 

 

「じゃあ排水溝ね」

 

 

と口撃は止まる気配がないのである。

 

 

どうやら娘の不調を前にして気が立っているらしい。こういう時は黙るに限る。私は,毎日の日課にしている瞑想をこの日するのを忘れていたので,この待ち時間に待合室の椅子に座りながら目を閉じ,瞑想をすることにしたのである。

 

するとどうだろうか,妻はこれも見逃してくれないのである。

 

 

「ちょっと,こんなところで瞑想やめてよ。

 

 

二人(病院に)連れてきたと思われるでしょ。」

 

 

…私と妻の関係はいつでもこんな感じなのである。

 

そんな話を先ほどのKにしたところ,こんな返答が返ってきたのだ。

 

「学校で,生徒やら保護者に気ぃ遣ってさ,家でも尻に敷かれてさ」

 

「奴隷じゃん」

 

(もう一度書いておくけど私の方が年上ね)

 

なんということだろうか,私としては家庭の温かさを伝えたいと思って話していたにも関わらず,思いがけず自分の置かれている境遇の悪さに気づいてしまったわけである。

 

 

まぁ結婚して子どもが生まれてからというものの私の我が家におけるポジションはずっとそんな感じなのである。

 

でもまぁ別にそれでもいいんじゃないかと思っている。

 

最近思うのだが,結婚するということは記念日が増えることなんじゃないだろうか。

 

昨日は父の日。これまでは考えたこともなかったが,これから娘が成長するに連れてこの日が自分にとって特別な日になっていくのか,とふと思った。

 

さらに,来月は娘の誕生日がある。生まれてから1年が経ち,娘は一歳になるのだ。

 

結婚が幸せかどうかはよくわからないが,少なからず記念日は増えている。私はそんな些細なことで十分かなぁと思っている。

 

 

追伸

いやぁドブはないわ。ドブは。ねぇ,みなさん?

あと奴隷もないわ、奴隷も。笑

今日も読んでくださりありがとうございました!