最近この本を読んでいまして。
このタイトルの上流思考っていうのは、「問題が起こる前の対処を考えようぜ」っていう意味です。
つまり、川に溺れる子が次々出ていたら、どう救うかではなくて、そもそも溺れる原因をなんとかしよう。問題の上流をコントロールしようっていう本なんですね。
(日本では上流・下流という言葉のイメージ良くないですから、訳としてイマイチな気もしますが、まぁよしとしましょう)
この本を読んだのは今求められている学校での問題解決でもこの上流思考が求められているからです。
新しい生徒指導提要では、「2軸3類4層構造」という考え方が示されましたが、この時の2軸というのは、事前、事後という時間軸を表しています。
そして、まさにこの事前に何をするかが今大切と言われているわけで。
つまり、問題が起こる前の指導こそが、すべての子どもが対象となり、教員が最も頑張るべき所である
と生徒指導提要でも言われている訳です。
まさしく上流思考の考え方なんですね。
だから、不登校になってからよりなる前。
いじめが起こってからより起こる前に何をしていたか。
そこが今学校現場では大事になってきている訳です。
(逆に事後指導は、事例も特殊なので警察とか専門機関との連携をしてもっと頼っていこうとなって来ています)
なのでこの本で書いていることと、そんな最近の生徒指導の求めるものはかなり共通点があるわけなんですね。
実際に現場で子ども達を見ていて思いますが、不登校になってからいくら手をかけても無力感を感じるのです。
今の勤務先は県内のいろいろな所から子どもが来ているのでなかなかこちらから家庭訪問する事ができません。
さらに友達の力を借りて登校を促したりすることも出来ないですし、親御さんもこだわりが強い方が多いので、なかなか外部の専門機関と繋がろうとしません。
なので一度なってしまうとそこからの復帰率がとても低いんですね。
またいじめの問題にしても、大きな問題が起こってからあれはこの事だったのかと気づく事が少なくありません。
教室内での小さな違和感が積み重なって問題が起きてる訳ですね。
なのでいじめにしても不登校にしても上流の段階でどう対処するかが全体の流れを大きく変えると言えるわけです。
ちょっと本を読んでいて色々思った事があったのでまた書いて行けたらと思います。読んでもらえたら幸いです。
本日も読んでいただき、ありがとうございました。