教職者K

教育について考えるブログ。

【レビュー】科学がつきとめた運のいい人

さて本の紹介である。

中野信子著『科学がつきとめた「運のいい人」』。

 

運に関する本が好きでよく読むのである。

 

というのも人生はほぼ運で決まると思っているからだ。

 

勉強ができるかはどんな国や家庭に生まれたかによるし、スポーツの世界で成功したければ体格に恵まれている必要がある。

 

それはもはや運の領域であり、人が努力で左右できるものというのは実は殆ど運で土台が決まった後の話だと思う。

 

だらこそ我々はいかにそもそももっている運を上げるかが重要なのだ。

 

ちなみにKはスピリチュアルとして運を信仰している訳ではなく、いかに科学的に伸ばすかに興味があるのである。

 

本書はそんな運のあげ方について中野信子氏が書いたものである。本書では具体的な運のあげ方がいくつか紹介されている。

 

そしてその本書の内容をざっくり言えば、

 

「自分を大切にすれば他者からも大切にされるし、他者を大切にすれば自分も大切にされる」

 

みたいな話だった。

 

それが運なのかどうかはかなり疑問だが、紹介されている内容は説得力があるものが多かった。

 

例えば子どものラットを育てることを任せられたラットはオキシトシンが増加し、それによって記憶や学習能力の向上が見られたという。

 

これに関連する話がユニクロでもある。ユニクロは障害者の雇用が増え続け、雇用率2021年で4.6パーセントに達している。(法定雇用率は2.3%)

 

これに伴うように、ユニクロ全体のサービス向上が見られるようになったという。ユニクロの社長である柳井正氏は障害のある人への支援を考えることで社員の能力が向上したことを理由として挙げている。

 

なるほど、学校現場においても年配で生き生きしている先生というのがいるが、共通点はみな面倒見が良くて、若手に優しいという事だ。

 

人に優しくすることで自分自身がエネルギーを貰っているわけである。

 

日本の障害児教育については分離教育との批判もある訳だが、障害のある子との授業によって健常者側も大きなメリットがあるのだと感じた。

 

また、周りへの配慮という意味では日頃から自分が品のある他者を配慮した行動が取れているのか大いに反省させられた。

 

また、そのような他者の利益を願う姿勢が祈りという姿に現れるのだと本を読んで感じた。

 

さて、もう少しで年末である。

 

理想の自分と実際の自分が一致していることが自分を大切にするためにも大事だということなので、高くて買えなかったマグカップを購入するか今本気で悩んでいる。

 

自分を好きでいるために自分にご褒美をあげるのもたまには悪くないはずだ。

 

そして年末年始はお参りにちゃんと行こうと思っている。