最近読んだこちらの本について書いてみようかと思います。
直木賞受賞ということで話題だったので読んでみたのですが、これめちゃくちゃ面白かったです。
皆さんにもぜひおすすめしたい一冊。
今回はあらすじと感想を書いてみます。
あらすじ
東日本大震災で飼い主を失った多聞(たもん)という犬。
多聞は自分を拾う飼い主によって次々と名前を変えながら生きていく。
時には、運び屋の男につき。
時には泥棒の男に飼われ…。
関係の壊れかけた夫婦に飼われ…
さまざまな飼い主を点々としながらも、多聞はひたすらに南を目指す。多聞の目指す南にあるものとは…。
そんな一匹の犬が日本を縦断しながら自分の目的を果たそうとするお話です。
感想
まずこの飼い主達がそれぞれ悲しみを抱えていて、すごく切ないんですよ。
そしてそんな切ない人達に従順に寄り添う多聞の姿が何とも言えません。これが人間だったらここまで人に尽くすって出来ないと思うんですよね。
そんな人間に対して忠義を尽くそうとする多聞の姿が涙を誘いますし、筆者の犬好きが伝わって来ました。
一つ一つのストーリーがハラハラする展開でとても面白いのですが、最後の最後に表題になっている「少年と犬」で全てを回収していくという完成されたストーリー。
東日本大震災や九州地震を忘れないという意味でも非常に価値ある一冊だと思いました。
本読んでたら「犬飼いたいな」って思いましたもんね。私、犬苦手なんですけど。
そういえば思い出したんですけど、以前生徒がクラスメイトからの心ない一言で家から出られなくなってしまったことがあったんですね。
でも保護者が犬を飼い始めた事によってみるみる回復していったことがあるんですよ。
犬っていうのはそうやって人にエネルギーを与えてくれる存在なんだなぁと。
太古の昔から人間が犬を飼ってきた理由がわかる気がしましたね。
なので今は無理ですけど、私も老後一人とかになったら犬飼って暮らしたいですね。まぁ、犬苦手なんですけど。
私は単純なので、本を読んでそんな犬の良さに痺れてしまった次第です。
犬好きな人もそうでない人も間違いなく楽しめる一冊。
秋の読書にいかがでしょうか。おすすめです。
本日も読んでいただき、ありがとうございました!