すっかりハマっちゃって瀧本先生の本を買いあさって読んでるんですけど。
こちらも読んだのでレビューを書いてみます。
こちらは「決断」をテーマにして書かれた一冊。
就職するのか,転職するのかなど,世の中には決断を迫られる場面が多いわけですが,その決断をどう決定するのかを理論的に書かれています。
その方法として瀧本先生は
ディベートの思考を用いる
としており,頭の中でディベートのように討論を行うことによって最良の決断が出来るとしているわけです。
ディベートのようにメリットデメリットを出した上で、それに反論を出していく。そういう過程を踏むことでより納得できる選択を選べるというわけです。
多分もともと頭のいい人はこういうことを無意識にやっているんだと思うんですけど。
私のような一般人はそれが体系化されているのがすごく有難く,読んでみて損は無い一冊かなと思いました。
ちなみに私はこれによって「だまされない人になる」ことにもつながると思いました。
例えば
「パラサイトは超絶面白い」
「パラサイトは韓国映画だ」
「よって全ての韓国映画は超絶面白い」
という論が来たとします。
勿論そんな訳なくて,パラサイトは面白かったですけど,韓国映画にも駄作はあるはずですよね。これは過度な一般化だといえます。
このようにディベートの思考を用いて批判的に物事を考えることによってそんな世の中の真実にたどり着きやすくなるわけです。
ディベートのように批判的に見る事で物事のおかしさに気づけ、正しい決断ができるというのは特に現代のように情報が溢れている時代は特に大事かもしれません。
例えばダイエット広告にしてもそうで,よく
「これを食べて〇キロ痩せました!(効果は個人により差があります)」
みたいなのありますけど,その商品がどれだけダイエットに影響与えているかってかなり疑わしいですよね。
あれ,
絶対食事制限してますから
ね。運動もしてますよ,絶対。
その商品が与えている影響って実はかなり小さいと思うんですけど,みんな広告を鵜呑みにしてしまう。
だからこういう思考って世の中に出る上でかなり重要だと思うんですよね。
「じゃあ授業でもディベートをやったらいいのでは?」
とも思ったんですけど。私は授業ではディベートをやらないんですね。
というのも時間がかかるんですよ。論を出して,更にそこに反論を加えてとなると,反論するための資料が必要だったりするし,まるまる一時間かかる。
そもそも子ども達があんまりまだ成長していない段階だと成立しない手法だと思うんですね。
更に言うと私はディベートの「賛成か反対か立場を決められてしまう」というやり方が好きじゃないんですよ。
「君は原発賛成派として,君は原発反対派として意見を考えてください」
っていうのってなんかおかしくないですかね。
なんで自分が賛成派なのに,反対派の意見考えなきゃいけないんだろうって思っちゃうんですけど。
だからディベートの思考っていうのは物事の決定には非常に重要ではあるけれど, 発達段階とかにもよるのかなと思っております。
そんなことを考えさせられるよい一冊です。
次の読書に是非どうぞ。
本日も読んでいただき,ありがとうございました!