教職者K

教育について考えるブログ。

タイトルの話。

小説好きで良く読んだりするんですけど。

 

週に一回ぐらいは書店とか図書館回って読みたい本が無いか探すのが日課なんですね。

 

そういうことやっていて思ったんですけど。

 

そもそもプロの作家たちのタイトルをつけるセンス凄いなって最近改めて思ったんですよ。真似できないというか。

 

言葉を使ったり文を書くっていう作業はみんなが当たり前にやることなわけですけど,そんな中で手を取りたくなるようなタイトルをつけてしまうプロのセンスって半端じゃないなって思ったんですよね。

 

タイトルに注目して最近改めて手元にある本を眺めてみたので,ご紹介しますね。

 

ララピポ (幻冬舎文庫)

ララピポ (幻冬舎文庫)

 

 

まずこれですよね。私が好きな奥田英朗の「ララピポ」。

 

まず音がいいですよね, ララピポっていう。なんだか言いたくなるような音。

 

そして見た瞬間

 

「ララピポかぁ…ん?ララポポ?え…ララピポって何?そんな単語ってある?」

 

ってちょっとその時点で気になって手に取りたくなってしまうタイトルなわけです。

 

そして読みながらもずっとタイトルの「ララピポ」を頭の中で探し続けてしまうという。(ネタばれになってしまうので書きませんが,文中ではその「ララピポ」の意味をきっちりと回収しています。)

 

単純なんですがこれだけ気になり,かつリズムのいい「ララピポ」っていう言葉をタイトルに据えられるセンスがプロだなって思うんですよ。

 

更に重松清の「ビタミンF」。 

ビタミンF(新潮文庫)

ビタミンF(新潮文庫)

 

何の違和感もない人もいると思うんですけど,ビタミンに「F」って無いですからね。

 

「ビタミンA」「ビタミンC」「ビタミンK」とかビタミンにはいろんな種類があるわけですけど,ビタミンFはないわけで。

 

そこでまず興味がそそられるわけなんですよね。

 

更にこの本は「family」「father」「friend」といったFで始まる言葉をキーワードとして短編が成り立っているという。きっちりと「ビタミンF」である意味を回収しているわけなんですよ。家族とか友達の存在がエネルギーになっているというか。

 

そんな内容にもつながっているし,更には興味も湧いてしまうタイトルをポンとつけられるプロの作家のセンスに私みたいなもんはもうただただシビれてしまうわけですよ。

 

このように本ていうのは,タイトルっていうのは売り上げを左右する上でも非常に重要な役割を果たしているわけで。

 

いわば

 

「一言のアート」

 

みたいなもんなんだなって思うんですよ。

 

なので最近は本を読む時に「どうしてこのタイトルをつけたのか?」を考えるんですけど,それがまた面白いんですよ。

 

これからの読書の時期,そんな見方で本を楽しんでみるのも良いのではないかと思って書いてみました。

 

皆様の参考になれば幸いです。

 

本日も読んでいただき,ありがとうございました!