突然だが,皆様には好きな図形ってあるだろうか。
三角形、四角形、台形、平行四辺形…
世の中には色々な図形があるわけなのだが,ここ最近の私は、「ルーローの三角形」なるものにたまらなく愛おしさを感じている。
親しみを込めてここでは「ルーロー」と呼ばせていただきたい。
ルーローはこんな三角形を膨らませた様な図形である。
まずこの料理下手なお母さんの作るおにぎりみたいな形がなんとも言えない。
更にこのルーローなのだが、
どの位置で見ても
地面から天辺までの距離が変わらない
というそのフォルムからは想像できない圧倒的な特殊能力をもっているのだ。
下図を見ていただきたいのだが,基本的に回転してもずっと同じ高さを保つことが出来る。
これはつまりどういうことか。
転用させると,
車のタイヤはルーローの三角形でもいける
ということでなのある。
もちろん自転車も,この形でいける。
ではなぜ世の中はルーローの三角形のタイヤを作らないのか。
それは…
わざわざ作る意味がないから
である。
企業からしたら丸で作った方が遥かに技術的にもコスト的にも楽なのだ。
つまり,ルーローは円とほぼ同じスペックを持ちながらも世の中から見向きもされなかった図形なのである。ここにストーリーを感じずにはいられない。
世の中に生まれ落ちた双子がかたや金持ちに引き取られ、かたや貧乏の家庭に引き取られたようなものだろうか。図形界の「そして父になる」状態がここで起こっているわけである。
しかし、そんなルーローにも最近になって脚光が当たっているようだ。
それが、
ルンバ(全自動掃除機)
の登場である。
下の図でもう一度見て欲しいのだが,この場合三角形に近いがために部屋の角まで入っていける。
掃除出来る範囲が丸よりも広いのだ。
何ということだろう。今までポンコツだと思われていたルーローも特定の場だとその力を発揮する。その存在感は出川哲郎のようでなんとも愛らしくないだろうか。
ということで,ここ最近こんな面白い図形ってあったんだなと知ったので,書いておく。
参考にしたのは以下の本である。
頑張れルーロー、円に負けるなルーロー。
今後の活躍を私はひっそりと期待しているのである。