教職者K

教育について考えるブログ。

NIEについて考えてみる。

昨日の記事で

 

「学校にもっと新聞を活かしたい」

 

と思っている旨を書いたんですけど。

 

それでこの本読んでいたんですよ。

いくつか小学校での実践事例が載っている本なんですが,

 

パターン分けして抽象化することで,どの年代でも応用可能なんじゃないか

 

と思いました。いくつか新聞を授業で使うパターンを紹介していきたいと思います。

①資料として使う。

これは典型的なやつです。

 

一つの資料を提示して,「この記事について君の意見を書こう」と投げかけるなど,新聞を資料にして自分の考えを広げていくパターンですね。

 

本の中には導入として「好きなテレビを紹介しよう」と生徒達が一番よく見るテレビ欄を使って話し合いを促すものもありました。

 

他にも例えば

 

「自分の興味のある記事をノートにスクラップして班員に説明しよう」

 

っていう宿題だったら,間違いなく普通に宿題やるよりやって来ると思うんですよね。

 

楽しいですし,教科書の内容よりも,早い情報が新聞には載るわけですから,これは生きた教材だなと思うわけです。

 

私読売の「人生相談」が好きなので,「悩みに答えよう」っていうのもありかなと思ったりしました。

②空欄を作って使う。

例えばあえて新聞の一部を空欄にして,そこに入る文字を考えさせるっていうパターンもあると思ったんですよね。

 

例えば,

 

見出しを考えること。

 

見出しにはプロが考えた読者を惹きつけるパンチのきいたワードが来る訳ですから,

 

そうやって自分たちでそこに来るワードを考えることによって「人に伝わる文章」を考えるトレーニングにもなるわけです。

 

更には,4コマ漫画のセリフを考えるなんていうのも新聞に親しみながら楽しく出来るかもしれませんね。

③新聞としてまとめる。

これはよくあるんですが,自分たちが活動したことを新聞の形式でまとめるというのもまたNIEであるようです。

 

よくあるのが,修学旅行の思い出を新聞にまとめるとかっていうやつですね。

 

本の中で特に面白そうだなと思ったのは,

 

 

新聞を切り抜いてテーマにそって新聞を再構成

する

 

というものです。

 

例えば,「コロナウィルスへの対応」だったら,それに関連する記事を生徒達が自分で集めて来て模造紙にぺたぺたはる。

 

そうやってオリジナルの新聞を作ることで「結局どういう対応が一番良かったのか?」「政府の判断は正しかったのか?」っていうことをこちらが言わなくても生徒達は考え始めるというものです。

 

普通に授業やるよりよっぽど子ども達が主役になりそうですね。

④見比べる。

さらにネットの記事と違って見比べるというパターンも出来るようです。

 

見比べるのは主に2通り。

 

①朝刊と夕刊。第○刷など,同じ新聞社の中の変化で比べること。

 

②同じ事象について新聞社によってどう書き方が違うのかを見比べること。

 

です。

 

①では,時間の変化とともにより明確でミスの少ない記事を届けようとする記者たちの表現の工夫を読み取りことができ,

 

②からは,同じ事象を取り扱っても新聞社によって考えが異なることから表現が変わって来ることを読み取ることが出来ます。

 

 

今はもうとにかく

 

 

時代が溢れまくってる時代

 

ですから,その中で何がいい情報で,何がダメなのか,書き手は何を伝えたいのかを読み取る力をこうやってつけていくのは重要ではないかと私も思いますね。

⑤特別な日の新聞から展開する。

そして面白いと思ったのがこちら。

 

 

本の中では

 

 

自分が生まれた日の出来事を新聞から調べて,その時の様子を家族からもコメントをもらう

 

という実践事例が載っていました。

 

誰しもそうですが,子どもというのは自分を中心にして世界を認識していきますから,こういうのはなかなかいい方法だなと。

 

他にも今日の新聞には,

 

「これいつの新聞だと思う?」

 

と「3.11の時のスカスカのテレビ欄を生徒達に見せてそこから展開する」という防災教育の事例がのっていました。

 

そうやって特別な日の新聞を元にして授業構成するというのも一つの手法だなと思いましたね。

⑥工作の道具として新聞を利用する。

また本の中では新聞に親しむためにも「道具としての新聞」をどんどん活用している事例ものっていました。

 

例えば,新聞を非常時にどう使うかを考えてみたり。(防寒や簡易スリッパの作成など)

 

他にも新聞でコサージュを作ってみたりした学校もあるようです。

 

新聞というのは道具としても便利なのは確かなんですよね。

 

個人的にはこれだけネットの情報に踊らされてしまう世の中ですから,それを皮肉るようなモザイクアートとか新聞で作りたいなって思いましたけどね。

 

 

とまぁ色々書いて来ましたが,調べるほどに新聞ていうのは題材として生きてますし,更に見ている人がどんどん減っているという意味でも希少価値があって面白いと思っているわけです。

 

何よりここに私は

 

教師力のアップにつながる

 

気配をものすごく感じているんですよね。

 

今年一年,どうなるかわからないですが,ちょっと色々やってみようかなと思っております。

 

頑張りまーす!