休校でわりかし時間あるんで,来年は何をやろうかなって考えてたんですよ。
最近面白そうだなって思ってるのが,
NIE(Newspaper In Education)
ってやつなんですよね。
ようは「教育に新聞を活用しましょう」っていうやつなんですけど。
気になったのはこの記事をそれこそ新聞から見つけたからなんです。
記事によると,
新聞をうまく活用した結果,学力テストにおいて明らかに向上が見られた
っていうんですよ。
そもそも私は専門が社会科ですし,もっとうまく新聞使いたいなぁと。
さらに,
私が勤務している学校は各社の新聞が毎日届く
っていう非常にありがたい環境なので,これをもっと活用しない手はないなって思ったんですよ。
そこで今関連する本を読んでるところなんですけど。
今回はその中でもこの本から考えたことを書いてみたいと思います。
なぜ今新聞なのか
そもそもネットとかからいくらでも情報をとる方法がある時代に,なんであえて新聞を読むのか。
そして子ども達にそれを学ばせる意味はなんなのか,をこの本はそのヒントを教えてくれているわけです。
2冊分の本と同じ。
池上彰氏はその理由として
「新聞の文字数は本2冊分と同じだから」
としているわけなんですね。
つまり,新聞を全部読んだら本2冊読んだのと同じくらいの情報量があるみたいなんですよ。
「いやいや新聞なんて全部読まないから!」
っていう意見ももちろんあると思うんですけど,
本だって重要な部分はごく一部ですよね。
だいたいみんなタイトルに惹かれて買いますけど,自分が欲しかった情報ってその中のわずかな部分だったりしますよね。
だから,
新聞のように見出しで判断して自分の興味のある分野の情報を拾いながら読んでいくっていう作業は,実は本と同じくらい情報量がある
と言えるのです。
ネットもテレビも新聞がネタ元。
そしてみんなテレビの情報をありがたく見ていますが,よく考えるとワイドショーなんかは,
新聞欄を解説してますよね。
つまり,はじめに新聞ありきなんですよ。インターネットもそう。
さらにネットの記事なんかとも比べると,記事を手掛けている記者の人数なんかにも大きな差があるようです。
つまり,多くの人数で見て文章として非常によく練られているものが新聞には乗りやすいんですね。
そういうのが新聞の強みなのかなと思いました。
アナログの良さ
そしてアナログであることの良さもあるのかなと思います。
ネットではどうしても「自分の興味のあるものしか見ない」「AIによって自分の興味のあるものが優先的に表示される」という特徴があるわけなんですが,
新聞では大きく広げた中から自分の興味のあるものを探していく
ことになります。
その中で自分が知らなかった知識やネットだったら無視してしまう情報を手に入れることもあるわけですよね。
ちなみに私は新聞の広告で惹かれて本を買うことがよくあります。
こういうのも,新聞ならではなのかなと思いますね。
メディアリテラシーを身につける
そして池上氏は情報リテラシー(情報を批判的に読み取る力)を身につけるためにも,新聞は最適だとしています。
その方法として,
①まず読む
②なるべく読み比べる
が挙げられていました。
そうやって細かい言葉の違いに注目すると,どこまでが事実でどこからが意見なのか,そして各社の意見の違いはなんなのかが少しずつ見えてくるようです。
今の情報が溢れている時代,そういう能力が重要なのはいうまでもありませんよね。
文章の構成を学ぶ
私,実家が読売新聞とってたんですけど,その中の「人生相談」と「編集手帳」が大好きだったんです。
(中学生の頃は毎日切り抜きしてたぐらい好きなんですよ。)
なんというか,プロの記者の文章には思わず
「うまい!」
と膝を打ってしまうような文章がたまにあるんですよね。
そして大変失礼ですが,ネットにはそういう書き手は少ないと思っています。
そういう文章を見て,文章の書き方を学ぶというのも新聞の有効な使い方であるように思いました。
ということで,これまで私自身新聞には毎日目を通して来ましたけど,更にこれからは良記事については授業や教育活動のためにスクラップして行こうかなと思っております。
具体的に授業にどう活かしていくのかはまた次回書きたいと思います。
皆様の参考になれば幸いです。
読んでくださりありがとうございました!
追伸
この本面白かったのでおすすめです。
池上彰さんの書斎が写真で紹介されているんですが,「これがプロだな……」と思わされました。ちょっともうその超圧倒的なインプット量にただただ圧倒されますね。
テレビだけじゃなく執筆,大学での講義など,これだけのことがこなせるのは裏側にあるこの努力あってこそでしょう。
私も頑張りまーす!