さて、年末の休みを利用して温泉に行ってきた。
今回は義母の還暦祝いを兼ねて、プロが選ぶ日本の旅館100選にも上位で選ばれているようなちょっと良いところに泊まって来たのである。
今回はその様子を書いてみたいと思う。
ちなみに妻曰く、この旅館は「女性に優しい宿」で有名とのこと。
それを聞いて私はTwitterでこう呟いた。
明日から温泉旅行に行ってくる。
— 大仏先生@ほぼ毎日ブログを書く教師。 (@sunostrism) 2019年12月28日
妻曰く「女性に優しい」と評判の宿なのだそうだ。
ということは,もしかしたら「男性には厳しい」のかもしれない。
「風呂入ってる場合か!冬休みぐらい子どもの面倒見やがれ!いつも部活でいないんだからよ!」
とか仲居さんに言われるかもしれないな。
いく前から恐ろしい限りであるが、私はここで2019年最後のやらかしをやってしまうのであるーーーーーーーーーー。
旅館に到着するとまず驚いたのがその出迎えの多さ。
さすが有名旅館、こちらを見かけるとスタッフが「お持ちしましょうか」「いってらっしゃいませ」と懇切丁寧に出迎えてくれる。なるほど、確かに女性に優しいかも。
そしてこれまで沢山の著名人が泊まっているらしく、芸能人の作成した楽焼がズラリ。
これを見ているだけでも楽しい。絵には人のセンスが出るのである。
こちらは椎名林檎作のもの。かわいい。
こちらは篠山紀信作のもの。
なるほど、篠山紀信の写真は私みたいなもんがみても「すげぇ」と思わされるのだが、皿もセンスが良い。
そして、こちらは王理恵作のもの。
王貞治氏は娘に名前をつける際に必ず「理」の字を用いたという。
それには、
「嫁いでも、王が里である」
との願いが込められているそうだ。
そんな理恵氏が書いた「ご縁に感謝」。石田純一とのご縁のことを書いているのだろうか……って違うわ、それは東尾理子か。
としょうもないことを考えながら、楽しく見させて頂いた。
館内を歩いてみると、至る所に生花が。なんでも200 箇所以上置いてあるらしい。
金かかってるー!胡蝶蘭ー!女性に優しいー!
さらにトイレも大理石のテレビ付き。
どこに金かけとんねんー!女性に優しいー!
とまぁ、そんな感じで色々とその施設の良さに感動してから部屋に通されたわけなのだが、
ここで私は、
やってしまったのである。
というのも、今回義母の還暦祝いということで、私はケーキを持ち込んでいた。
そして持ち込んだケーキがとけないように、部屋に通されるとすぐ、ベランダに置くために窓を開けたのである。
すると、
「ビリッ」
やってしまった……。
扉を開ける際に鍵をひねるとそのまま障子に穴を開けてしまったのである。
(↑こういうタイプのやつ)
高級旅館の一室を損壊してしまい、一気に気持ちがブルーに。
どうしよう、
どうしよう、
どうしよう。
正直に言うべきか、やめるべきか。
気分は道徳の主人公である。
穴は小さいが、そこそこ良い旅館である。もしかしたら結構な額を取られてしまうかもしれない…
いや、黙っていたら次のお客さんのせいにされてしまうかもしれない…
色々迷ったのだが、とりあえず誰も気づいていないので、カーテンで隠すことにした…。
仲居さんが入って来て説明をするのだが、私は障子に穴を開けてしまったことがバレてしまうのではないかと、気が気ではない。
仲「ご夕食の時間なんですが…」
私「はぁ…」
仲「お飲みものは…」
私「はぁ…、まぁ、なんでも良いです…」
気になるのは夕飯の時間より何より、障子に穴を開けたことがバレないかどうかなのである。
あまりに私の挙動がおかしかったのだろう、仲居さんが出て行ったあとに、妻からはすぐに指摘される。
「ねぇ、何いきなり機嫌悪くなってんの?」
「いや、なってない…」
「感じ悪いわ。あんな感じの対応して」
「いや、ごめん。本当に機嫌は悪くない…」
そう、機嫌は悪くないのである。私は障子に穴を開けてしまったことが気になって気になって仕方ないだけなのである。
とりあえず気分を変えるために温泉へ。
最上階にある温泉は見晴らし最高だった。サウナに入って体を温めてから、素っ裸のまま眼下に広がる夜景を見渡す。こんなに開放感のあることってあるだろうか。
そんな圧倒的な開放感に包まれていた私なのだが、
少しすると私の脳裏に浮かんできたのは、やはり先ほど開けてしまった障子の穴なのである…。
(続きます)