教職者K

教育について考えるブログ。

【7分でわかる】エッセンシャル思考

最近こちらの本を読みまして。

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

 

副題の「最小の時間で成果を最大にする」ってあたりが今の働き方改革の流れにぴったりの一冊ですね。

 

色んな本の元ネタになっていて,色んな企業が取り入れている考え方のようです。その原液に触れたいと思い購入した次第でした。

 

今回は要約と私見を交えながら書いていきます。

 

エッセンシャル思考とは?

本の中に繰り返し出て来ますが,

 

「より少なく、しかし、より良く」

 

という言葉に全てが要約されています。

 

つまり我々のやっている仕事の大部分は不要であり,やることを正しく減らして力を入れるところに集中することによって成果を最大にするという考え方なわけです。

 

具体的な思考方法としては非エッセンシャル思考の人が

 

「どうやって全部ちゃんとやるか?」

 

と考えるのに対し,

 

エッセンシャル思考の人は

 

「何に全力を注ぐか?」

 

を考えるわけです。

 

そうやって力の注ぐ範囲を限定することによってより大きな成果を出そうという考えなわけですね。

教員は非エッセンシャル思考の人が多いんじゃないか。

これ読んで私めちゃくちゃ納得しまして。

 

というのも教員て結構非エッセンシャル思考の人多いと思うんですよね。

 

子ども達にとって全てが大事だと考えて手を抜けない人。

 

ちなみに私が知っている人だと,子どものテストの答えに全て解説を赤パンで書いていたっていう人を知っています。

 

もちろん子どものためですし,本人がそこに力を注ぎたいのであればそれはそれでエッセンシャル思考なんだと思うんですけど,

 

それにプラスして学級通信もいっぱい出したいし,授業もきっちりやらないと気が済まないし,家庭ともこまめに連絡とりたいし,子ども達もきっちり指導したいし。

 

でいっぱいいっぱいになってしまっていて。学期末なんかはもうヘロヘロになっているわけです。

 

本を読んで思ったのはこういう先生はまさしく非エッセンシャル思考の持ち主なのではないかということ。

 

なので「忙しすぎて本当にしんどい」という先生こそ是非読んでほしい一冊だと思いましたね。

仕事を断るのが難しい

さらにそんな本質的なものに集中するためにも,

 

キッパリと上手にノー

 

という必要があると書いてあるんですよ。

 

私は子育てに少しでも参加したいので出来る限り焦点を絞ってエッセンシャル思考を意識して仕事に取り組んでいるわけです。

 

なので「今年は学級通信頑張ろう」という年は年間で50号とかそれ以上出すんですけど,

 

今年は私の中でそれがテーマになっていないので,数号の発行にとどめているわけです。

 

そういう考えで抜くところは手を抜いてやっている結果,他の人よりも仕事が終わるのがちょっとばかし早いんですよね。

 

そうなってくるとですね,必ず

 

「ねぇこれもやってもらえないかな?」

 

という話が上から来るわけですよ。自分が頑張って作った隙間に仕事が割り込もうとしてくるんですよね。

 

本当はめちゃくちゃ断りたいんですけど,そこら辺うまく断れなくて,結局余計な仕事まで私も引き受けてしまうんですよね。

 

(そういう人多いんじゃないでしょうか?)

 

上手に断る方法

この本の中ではそれを断る方法も紹介されていて。

 

それは目標を「完全に明確に」する必要があると書いてあるわけですね。目標が明確になっていれば迷わないと。

 

つまり今年一年の自分の目標はなんなのか,また今日一日の自分の行動や目標が「完全に明確に」なっているのかどうかが大事だと書いているわけです。

 

確かに例えば「今日は娘を絶対に18時にお風呂に入れるんだ」って決めていたら帰り際に仕事を頼まれたとしても判断に迷わないですよね。

 

「すいません,お風呂入れたいんで明日の朝やります」という判断がすぐにできる。

 

これ決まっていなかったとしたら曖昧にして受けちゃったりしますもんね。

 

また

 

トレードオフ(それを引き受けることによって何を失うか)」

 

を考えることも大事であると。

 

例えば私はどうでもいい仕事を引き受けてしまうことによって妻の機嫌を確実に失うわけなんですよね。(あってはならない)

 

だから自分の目標や1日のプランを「完全に明確に」しておくというのは非常に有効だと私も思いました。

 

ただ少し思うのが,

 

結局そういう仕事が振られた時にどう振る舞うか

 

っていうのを結構人って見ていて。

 

そこで自分のことだけ考えて断る人っていうのもどこか違うんじゃないかなと私は思うんですよね。結局断った分誰かがやることになるわけですし。

 

なので「完全に明確に」なってなくて,かつこっちに余裕がある時は別に引き受けてもいいんじゃないかなって私は思うんですよね。

 

本の表紙には「99%の無駄を捨て,1%に集中する」って書いてあるんですけど,組織で動いてる以上,誰かが1%に集中しちゃったら他の人間が120%の負担をするってことはあると思うんですよ。

 

なので合理主義的な欧米では会うのかもしれないんですけど,日本人は職場や人間関係に合わせてその辺うまく取り入れていけたらいいんじゃないかと思いました。

 

ということで皆様の参考になれば幸いです。

 

本日も読んでくださりありがとうございました!