教職者K

教育について考えるブログ。

今年の合唱コンクール。

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合唱コンクールだったんですよね。

 

毎回思うし,保護者や生徒も薄々感づいていると思いますが,合唱コンクールは担任の力量が結構出ます。

 

というのもそもそもクラスの人間関係がうまくいっていないと子ども達が声を出すのが怖くなるんですよね。

 

「何あいつめっちゃ音痴じゃん!」

「張り切っちゃって、だせえな」

 

クラスにそんなことを言う雰囲気があったら声なんて出ません。

 

さらには練習は嘘をつきませんから,まとまりがなくて練習してないクラスは本番でも自信がもてなくて堂々と歌えなくなってしまうわけですね。

 

だから合唱は日頃の学級の雰囲気がダイレクトに出るんですよ。

 

しっかり団結して練習して,かつ音楽的な表現もしっかり出来ているところが勝つっていう合唱コンクールっていうのはそういう教育的な要素がものすごく詰まっている行事なわけです。

 

(だからこそどこの学校でも行われているんでしょうね。お金もかからないし)

 

今年の私のクラスでは勿論賞を目指してやっていました。

 

ただ賞だけが目標になってしまうとどうしても

 

「勝ったからよかった」

 

「負けたからダメだった」

 

と勝ち負けだけで取り組みを判断してしまいがちなので,「何でそんなに賞が欲しいの?」ってことを繰り返し子ども達には聞いたんですよね。

 

結局出てきたのは

 

「みんなともっと仲良くなりたいから」

「聴く人を感動させたいから」

 

っていうところで。

 

なので賞が獲れるかどうかもですが,みんなで協力して聴く人が感動する合唱を作ることを目標に練習に励んだわけです。

 

ということで練習が始まったわけなんですが,私が見ているのは1年生なんで,まだ何もわかっていないわけですよ。

 

みんな地声だし,クラスメイトになんて言っていいかわからないし,指揮者はリズム取れない(4拍子がずれる)し。

 

そういう子達が一生懸命に相談して表現考えて練習するんですよね。

 

もう指揮者の子なんてみんなにズレてること言われて夜中に死に物狂いで練習して,今日の本番を迎えたわけです。

 

すごく頑張ったんですよ。

 

中間発表では出なかった声が出るようになっていて。課題だった部分の音も取れていて。

 

指揮は毎晩家で練習して,工夫した指揮を作り上げて、ずれることなく振り切ったわけです。みんなで考えた表現もすべて出し切りました。

 

聴いている私も感動しましたし,保護者の方の中には客席で泣いている方もいました。

 

 

そこまでやった結果だったんですけど…

 

 

 

 

 

 

勝てなかったんですよね。

 

結局賞はすべて他のクラスに獲られてしまったわけです。(何もとれませんでした)

 

 

結果には全く文句はありませんし,私みたいな素人が専門家がつけた審査に抗議する気はさらさらありません。

 

ただ私は自分のクラスの合唱が1番だったと割と本気で思っていますし,それをしっかりと子ども達に伝えるのが私の仕事なのかなぁと。

 

結果的に「賞」という目標は叶いませんでしたが,「人を感動させる」「協力する」っていう目標は十分達成していたんじゃないかと思っています。

 

賞が獲れなくて悔しくて泣いている子もいたんですが,その子に,

 

「一番努力したのは私達だから。また来年頑張ろう」

 

なんて他の子が声かけているのが聞こえて来て。

 

あぁいい子らに恵まれて私もこの仕事してるなぁと思いましたよね。

 

本当に忙しくて、嫌になることも多い仕事なんですけど,こういう瞬間にやっててよかったなって思うんですよね。

 

(本当にごくたまにですけどね)

 

ということで私の備忘録みたいな記事になってしまいましたけど。

 

 

やっぱり合唱コンクールは面白いですね。大好きです。

 

 

またリベンジします。

 

 

 

追伸

割とクールを装って帰って来たんですけど本当はめちゃくちゃ悔しいんですよね。負けず嫌いですし。

 

なのでこの場で悔しさをぶつけさせてください。

 

 

 

ちっきしょーーーーーー!!(小梅太夫風)